タレントパワーが上昇した20代女優ランキングの算出方法
タレントパワーが上昇した20代女優ランキングは、株式会社アーキテクトが実施している業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとに20代(20~29歳)女優部門で前回の調査(2024年5月度)と比べてパワースコアが上昇した順にランキングをまとめました。タレントの年齢は2024年12月25日時点です。
なお、俳優の活動よりもバラエティや歌の活動が中心となっている人は除きました。ここでは2021~2024年(今後公開・放送予定作品を含む)に地上波テレビ連ドラのレギュラー出演と映画出演(ナレーション、声優を除く)を合わせて3作品以上のタレントを対象としています。
パワースコアとは、10~60代男女の回答結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。タレントパワーランキング調査は2月、5月、8月、11月に実施。今回は2024年8月度に調査したデータを使用しています。
朝ドラで活躍した中田青渚・片岡凜がランクイン
18位
茅島みずき
18位には5名が同率で並んでいます。1人目は茅島みずきです。2004年7月6日生まれ、長崎県出身。2017年に新人発掘オーディション「アミューズ全県全員面接オーディション2017 〜九州・沖縄編〜」でグランプリに選ばれ、芸能界入り。2022年に『卒業式に、神谷詩子がいない』(日テレ系)で民放ドラマ初主演。2023年に「ゼクシィ」14代目CMガールに起用され、2024年も引き続き出演しています。
2024年8月放送の生田絵梨花主演ドラマ『素晴らしき哉、先生!』(ABC・テレ朝系)に生徒役で出演して注目を集めて、スコアが上昇しました。11月28日にAmazon Prime Videoでドラマシリーズが配信され、12月20日に公開された映画『【推しの子】』では黒川あかね役を演じています。
18位
鈴木ゆうか
1996年10月1日生まれ、東京都出身。2014年から雑誌『non-no』専属モデルとして活躍。特に同年代の女性から高い支持を集め、2021年には『JKからやり直すシルバープラン』(テレ東系)で連ドラ初主演(小宮璃央とW主演)。
2024年6月に放送された単発ドラマ『満タサレズ、止メラレズ』(ABC)で筧美和子とW主演。10月19日に発売された『non-no』12月号をもって専属モデルを卒業しました。現在、『ZIP!』(日テレ系)の「キテルネ!」コーナーに出演中です。
18位
玉城ティナ
1997年10月8日生まれ、沖縄県出身。「ミスiD2013」でグランプリ受賞。2012年から2018年まで雑誌『ViVi』専属モデルとして活躍したほか、2018年に『わたしに××しなさい!』(MBS・TBS系)で連ドラ初主演。等身大の役から小悪魔な役まで幅広く好演して、高い評価を集めています。
2024年4月期の北山宏光主演ドラマ『君が獣になる前に』(テレ東系)でヒロイン役を演じました。2025年1月公開の映画『366日』にも出演します。
18位
中田青渚
2000年1月6日生まれ、兵庫県出身。2016年、『ラーメン大好き小泉さん2016新春SP』(フジ系)でドラマ初出演。2022年、NHK BS時代劇『善人長屋』(NHK BS)で連ドラ初主演。「【2023年版】タレントパワーランキングが選ぶネクストブレイク」女性部門3位に選出。2023年放送のNHK連続テレビ小説『らんまん』に浜辺美波が演じたヒロインと友人となる大学教授夫人役で出演しました。
2024年8月公開のラウール主演による映画『赤羽骨子のボディーガード』でヒロインのクラスメイト役を演じて注目を集め、スコアが上昇しました。透明感と叙情的な演技で期待を集める、次世代女優です。
18位
山田杏奈
2001年1月8日生まれ、埼玉県出身。2013年に『刑事まなざし』(TBS系)で女優デビュー。2018年に『ミスミソウ』で映画初主演を果たし、深みのある演技が注目を集めました。
2024年1月に公開された映画『ゴールデンカムイ』でヒロイン役。8月15日に放送されたNHKスペシャル『新・ドキュメント太平洋戦争1944 絶望の空の下で」』(NHK)で戦時中に暮らした人たちの日記の朗読を担当しました。10月にスタートした連ドラ『ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―』(WOWOW)でも映画と同じくヒロイン・アシリパを演じました。
14位
大原優乃
14位は4名が同率で並んでいます。1人目は大原優乃です。1999年10月8日生まれ、鹿児島県出身。2009年から2016年までダンス&ボーカルユニット「Dream5」のメンバーとして活躍して、NHK『紅白歌合戦』にも出演。2020年放送のドラマ版『ゆるキャン△』(テレ東系)で活躍したほか、同年放送の『女子グルメバーガー部』(テレ東系)に出演しました。
2024年10月クールは小山慶一郎主演ドラマ『高杉さん家のおべんとう』(中京・日テレ系)に出演。また、『ウィングマン』(テレ東系)にもゲスト出演しました。2025年公開の映画『天文館探偵物語』にヒロイン役で主演します。
14位
岡崎紗絵
1995年11月2日生まれ、愛知県出身。「ミスセブンティーン2012」に選ばれ、その後女優としてもデビュー。2021年放送の『ナイトドクター』(フジ系)で華麗な存在感が注目を集め、2022年に『花嫁未満エスケープ』(テレ東系)で連ドラ初主演。
2024年7月期は杉野遥亮主演ドラマ『マウンテンドクター』(カンテレ・フジ系)で好演して注目を集め、スコア上昇要因となりました。10月クールは奈緒主演ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)にボクシングジムのトレーナー役で出演しました。
14位
片岡凜
2003年10月6日生まれ、群馬県出身。高校生時代に開設したTikTokが脚光を浴びて、SNSを通じて現在の所属事務所にスカウトされ、芸能界入り。2022年に優里MV「レオ」に出演、『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』(TBS系)第7話でドラマ初出演しました。
2024年NHK連続テレビ小説『虎に翼』第17~19週、第25週から登場。森口美佐江・並木美雪の2役を演じ強い眼差しを見せて、知名度が急上昇しました。2024年10月期は神木隆之介主演の日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)に出演しているほか、10月28日・11月4日放送の『嘘解きレトリック』(フジ系)にゲスト出演。
14位
那須ほほみ
2001年7月7日生まれ、福岡県出身。2022年から『めざましテレビ』(フジ系)で“イマドキガール”として活躍する一方、同年夏のドラマ『ばかやろうのキス』(日テレ系)に出演しました。
2024年1月期のドラマ『マルス-ゼロの革命-』(テレ朝系)では悠木理央役を演じました。Z世代から高い支持を集め、SNS総フォロワー数は225万人を超えて、“令和の天使”と呼ばれています。
13位
安斉星来
2004年2月17日生まれ、神奈川県出身。2021年に恋愛リアリティ番組『虹とオオカミには騙されない』(AbemaTV)に出演して、同世代を中心に知名度急上昇。2022年には『卒業式に、神谷詩子がいない』で茅島みずきの中学時代の友人を演じました。
2024年8月公開の映画『赤羽骨子のボディーガード』で今回のランキングに入っている出口夏希、髙橋ひかる、工藤美桜、中田青渚と共演して注目を集め、スコアが上昇。10月期のドラマ『海に眠るダイヤモンド』にも出演。12月20日公開の映画『聖☆おにいさん THE MOVIE〜ホーリーメン VS 悪魔軍団〜』にも出演しています。
12位
工藤美桜
1999年10月8日生まれ、東京都出身。2020年に『魔進戦隊キラメイジャー』(テレ朝系)でキラメイピンク役を演じて注目を集めました。2023年公開の越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)主演の映画『まくをおろすな』ではヒロインを演じました。
2024年7月期はドラマ『マウンテンドクター』(カンテレ・フジ系)に出演。秋は、10月9日に放送されたドラマ『全領域異常解決室』(フジ系)第1話にゲスト出演。10月期のドラマ『D&D 〜医者と刑事の捜査線〜』(テレ東系)第3話にもゲスト出演しました。
9位
小芝風花
9位には3名が並んでいます。1人目の小芝風花は、1997年4月16日生まれ、大阪府出身。「イオン×オスカープロモーション ガールズオーディション2011」でグランプリに輝いて、芸能界入り。2019年、ドラマ『トクサツガガガ』(NHK)で連ドラ初主演。演技力の高さと明るいキャラクターで人気を集め、いまや連ドラに欠かせない主演級女優になりました。
2024年7月期は『GO HOME〜警視庁身元不明人相談室〜』(日テレ系)で主演して注目を集め、スコア上昇。2025年度の大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK)にも出演します。
9位
永瀬莉子
2002年8月13日生まれ、広島県出身。2019年、フジテレビヤングシナリオ大賞受賞作をドラマ化した『ココア』(フジ系)で地上波ドラマ初出演。出口夏希・南沙良とともに主人公の1人を演じました。2023年4月期のドラマ『春は短し恋せよ男子。』(日テレ系)でヒロイン役。
2024年夏ドラマ『素晴らしき哉、先生!』で生徒役を演じて注目を集め、スコアが上昇しました。10月期はドラマ『その着せ替え人形は恋をする』(MBS・TBS系)で野村康太とW主演。金髪姿でコスプレが好きなギャル役を演じています。12月13日に公開した映画『恋をするなら二度目が上等〜special edition〜』にも出演し、注目度上昇中の新鋭女優です。
9位
福原遥
1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。子役時代には『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(NHK Eテレ)で主人公を演じて人気を集めました。2018年、『声ガール!』(ABC・テレ朝系)で連ドラ初主演。2022年後期のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』でヒロインを演じました。
2024年7月期のドラマ『マル秘の密子さん』(日テレ系)で主演して注目度上昇。同じ9位の小芝風花と同様に、2025年の大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に出演します。8月からキリンビールのCMにも出演しています。
8位
八木莉可子
2001年7月7日生まれ、滋賀県出身。「ミスセブンティーン2016」に選ばれ、2021年まで『Seventeen』専属モデルとして活躍。2023年、NHK夜ドラで放送された佐野勇斗主演ドラマ『おとなりに銀河』でヒロイン役を演じました。
2024年10月期の『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』(日テレ系)で竜星涼とW主演して、ゴールデンプライムタイム(GP)帯連ドラ初主演しました。12月6日公開の『劇場版ドクターX FINAL』に米倉涼子が演じる大門未知子の医学生時代役で出演。ファミリーマートなどのCMにも出演しています。
月9主演女優、元アナウンサーもトップ5入り
5位
福地桃子
5位は同率で3名。1人目の5位は福地桃子です。1997年10月26日生まれ、東京都出身。2019年前期のNHK連続テレビ小説『なつぞら』にヒロインが引き取られる柴田牧場の長女役で出演。
舞台『千と千尋の神隠しSpirited Away』の2024年公演で橋本環奈・上白石萌音・川栄李奈とともに主人公・千尋を演じました。2024年夏にNHK総合ドラマ10で放送された河合優実主演ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』で主人公の友人を演じ、注目度が上昇。
5位
松本穂香
1997年2月5日生まれ、大阪府出身。2015年に女優デビュー。2017年にはNHK連続テレビ小説『ひよっこ』に出演して注目を集めました。2018年には『この世界の片隅に』(TBS系)で連ドラ初主演。
2024年6~7月に放送されたドラマ『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』(NHK)に出演。10月期は月9ドラマ『嘘解きレトリック』(フジ系)で鈴鹿央士とW主演して話題を集めました。
5位
森香澄
1995年6月16日生まれ、東京都出身。2019年にテレビ東京入社。アナウンサーとして『ウイニング競馬』『よじごじDays』などの司会を担当。退社後は、「あざとかわいい系」の新星としてバラエティ番組で人気を集める一方で、女優としても2024年5月に『オトナの授業』(TOKYO MX)で連ドラ初主演。
2024年7月期は高橋文哉主演のドラマ『伝説の頭 翔』(テレ朝系)にアイドルグループ「古くさい街角のスケ番ズ」のリーダー役で出演して注目を集め、スコアが上昇。10月期は莉子主演ドラマ『3年C組は不倫してます。』(日テレ系)で養護教諭を演じたほか、11月16日から全3話で放送されたドラマ『ローカルアナのさがしもの』(山梨放送)で主演しました。
4位
髙橋ひかる
2001年9月22日生まれ、滋賀県出身。2014年、「全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリに選ばれ、芸能界入りしました。親しみやすいキャラクターがバラエティで人気を集め、女優としても2018年に『パフェちっく!』(フジ系)で連ドラ初主演。
2024年7月期のドラマ『顔に泥を塗る』(テレ朝系)で主演して注目を集め、スコアが上昇しました。10月の衆議院議員総選挙のイメージキャラクターにも起用されました。
3位
見上愛
2000年10月26日生まれ、東京都出身。所属事務所系列のスクールを経て、2019年に女優デビュー。2022年に『liar』(MBS・TBS系)で佐藤大樹とW主演して、地上波初主演。2021年度から長澤まさみ・佐々木蔵之介とともにJRAのイメージキャラクターも務めています。「2022タレントパワーランキングが選ぶネクストブレイク」女性タレント部門TOP10のひとりに選ばれていました。
2024年1月から放送の吉高由里子主演のNHK大河ドラマ『光る君へ』に藤原彰子役で登場して幅広い年代で注目を集め、スコア上昇の要因となりました。10月期は清原果耶主演ドラマ『マイダイアリー』(ABC・テレ朝系)に出演しました。
2位
出口夏希
2001年10月4日生まれ、中国出身。「ミスセブンティーン2018」に選出。2023年に配信されたドラマ『舞妓さんちのまかないさん』(Netflix)で森七菜とW主演して、注目のヒロイン女優に浮上。「2024タレントパワーランキングが選ぶネクストブレイク」女性タレント部門1位に選出されました。
2024年4月期の山下智久主演ドラマ『ブルーモーメント』(フジ系)でGP帯連続ドラマ初ヒロインを演じたのに続き、8月に公開されたラウール主演映画『赤羽骨子のボディーガード』でもヒロインを演じて話題を集め、スコアが上昇しました。キリンビバレッジ「生茶」、U-NEXT HOLDINGSのCMにも出演中です。
1位はCM出演も急増している個性派新星
1位
河合優実
2000年12月19日生まれ、東京都出身。2019年に女優デビュー。2021年公開の映画『由宇子の天秤』『サマーフィルムにのって』で見せた個性的な存在感が脚光を浴び、キネマ旬報ベストテン新人女優賞などを受賞。「2023タレントパワーランキングが選ぶネクストブレイク」女性部門TOP10のひとりに選ばれています。
2024年1月期の宮藤官九郎脚本によるドラマ『不適切にもほどがある』(TBS系)に出演して、知名度が上昇。6月には主演映画『あんのこと』が公開。2023年にNHK BSで放送された主演ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』が7~9月にNHK総合ドラマ10で放送されました。旬の若手女優として大きな話題を集めたことによってスコアが上昇しました。
CM起用も増えており、9月からサントリー「クラフトボス」、ユニクロ、味の素「クノールカップスープ」、木下工務店のCMに出演。2025年春スタートのNHK連続テレビ小説『あんぱん』で今田美桜が演じるヒロインの妹役を演じます。
前ページに戻る文/高倉文紀
俳優評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などのメディアで女優・男優の取材や分析を展開している。