脇役俳優は、主役をさらに際立たせ、確かな存在感で画面を彩ります。特に40代の脇役俳優は人生経験も備わっており、人間的魅力がいっぱいです。そんな40代脇役俳優にはどんな人がいるのか、イケメン・ダンディ二つのランキングで紹介します。
脇役俳優の特徴とは?
主役と脇役、両方がいてはじめて作品は成り立ちます。目立つポジションは主役ですが、今回は脇役にスポットライトを当てて解説していきましょう。
独特な存在感がある
主役に比べると、脇役は作品の中での登場頻度が少なく、セリフも多くありません。しかしそれでも、見ている人の印象に残る存在感を示せるのが名脇役の特徴です。
本来、脇役とは存在感があまりないものですが、今回紹介する名脇役には独特の存在感があり、画面の雰囲気を変えるほどの力を持っています。
それでいて主役の邪魔にならないような絶妙なキャラクター性を保っているため、脇役が上手な役者はそのあたりの塩梅が上手な役者といえるでしょう。
主演にも負けない演技力の高さ
脇役が上手な役者には、演技力が求められます。なぜかと言えば、主演よりも少ない登場頻度・セリフで自分の持ち味を活かさなければならないためです。
また、あまりに目立ちすぎても主役を食ってしまうため、主役を引き立たせながらも存在感を出すという難しいポジションをこなさなければいけません。
特に、作中において大事なセリフや展開に関わる場合は、それを自然にこなさければいけないので、より難易度が上がります。主演と同じくらい、あるいはそれ以上の演技力で作品を支えるのが名脇役の仕事です。
経験を演技に昇華することができる
脇役として輝くために、役者以外の経験を積むことも重要です。
たとえば名脇役として知られる小手伸也は、役者の仕事以外にwebデザイナーも兼業していました。手に職を付けておきたいという理由があったそうですが、俳優以外に色々なバイトをしたり多くの社会人と接したりすることで、演じる際にリアリティを出せるとインタビューで答えています。
また、同じく名脇役で知られる加藤諒は最初、役者ではなくバラエティ番組でブレイクしました。バラエティ色が強くなってしまうというデメリットもあった反面、そこでアドリブ力を鍛えたことが役者人生の糧になったことも確かでしょう。
これらのことから分かる通り、自分が体験してきたことを演技に還元し、役者として花を咲かせられる人は名脇役として高い評価を得ています。
脇役俳優ランキングの算出方法
脇役俳優のランキングは、『株式会社アーキテクト』が実施しているタレントパワーランキングの最新調査結果を元に抽出しました。ランキングの調査方法について紹介します。
当社独自の集計方式で算出
脇役俳優ランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出し、そのデータからランキングが作成されています。
パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。
今回のランキングは、2021年5月度と8月度(一部2020年5月度)に行われた調査を基に作成しています。
40代のイケメン脇役俳優ランキング
順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | 小泉孝太郎 | 26.8 | 2021年8月度 |
2位 | 桐谷健太 | 25.4 | 2021年8月度 |
3位 | 大谷亮平 | 24.1 | 2021年8月度 |
4位 | 玉山鉄二 | 22.6 | 2021年8月度 |
5位 | 伊藤英明 | 22.5 | 2021年5月度 |
6位 | 佐藤隆太 | 21.4 | 2021年8月度 |
7位 | 井浦新 | 17.9 | 2021年8月度 |
8位 | 安藤政信 | 14.7 | 2021年5月度 |
40代の脇役俳優の中から、特に優れたビジュアルを持ったイケメン俳優を選出し、ランキングにしました。時に主演も務めることがある彼らの存在感は、非常に画面映えします。
1975年5月19日生まれ、神奈川県出身です。映画『キッズ・リターン(1996年)』で俳優としてデビューし、さらに主演も務めています。この年、第20回日本アカデミー賞新人賞を受賞しました。
ドラマは他に『聖者の行進(1998年)』などにも出演していますが、主に映画で活躍している俳優です。
『バトル・ロワイアル(2000年)』『サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS(2001年)』『亡国のイージス(2005年)』などの話題作に次々と出演し、存在感を強めていきました。2008年以降は中国や台湾の映画にも出演し、フィールドを国外にも広げて活動中です。
1974年9月15日生まれ、東京都出身です。モデルとして活動を始め、映画『ワンダフルライフ(1999年)』にて俳優デビューを果たしました。
ブレイクのきっかけは窪塚洋介と共演した映画『ピンポン(2002年)』で、そこから『蛇にピアス(2008年)』『空気人形(2009年)』などのヒット作に次々と出演した経歴を持つ人気俳優です。
『かぞくのくに(2012年)』では第55回ブルーリボン賞助演男優賞も受賞しているほか、『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち(2012年)』では第22回日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞も受賞しました。主演でも助演でも自分を表現できる俳優として、高い評価を得ています。
1980年2月27日生まれ、東京都出身です。舞台『BOYS TIME(1999年)』にて俳優デビューし、以降ドラマや映画に数多く出演しています。
特に人気が上昇し始めたのはドラマ『池袋ウエストゲートパーク(2000年)』『木更津キャッツアイ(2002年)』などへの出演です。
ドラマ『ROOKIES(2008年)』では初めて主演も務め、不器用ながらも真っ直ぐなキャラクター、川藤を熱演しました。同作は2009年に劇場版も公開され、そちらでも引き続き主演を務めています。
また、爽やかな笑顔と明るいキャラクターを活かし、CMにも数多く出演しています。
1975年8月3日生まれ、岐阜県出身です。1993年にスーパージュノンボーイコンテスト準グランプリを獲得し、注目を浴びます。
ドラマ『デッサン(1997年)』で俳優としてデビュー、その後ドラマ『YASHA-夜叉ー(2000年)』で初主演を務めました。映画『ブリスター!(2000年)』でも主演として出演し、2001年にエランドール賞新人賞を受賞しています。
映画『海猿(2004年)』で本格的にブレイクし、翌2005年には『海猿EVOLUTION』としてドラマ化もされ、そちらにも出演しています。
『海猿』では実直な役柄を演じましたが、一方で『悪の教典(2012年)』では人格の破綻した殺人教師を演じるなど、幅広い役柄をこなす演技力の持ち主です。
1980年4月7日生まれ、京都府出身です。ドラマ『ナオミ(1999年)』で俳優デビューし、以降多くのドラマ・映画に出ています。
特撮『百獣戦隊ガオレンジャー(2001年)』で人気が上がり、映画『逆境ナイン(2005年)』では映画の初主演を務めました。
以降も映画『ノルウェイの森(2011年)』、大河ドラマ『天地人(2009年)』などの有名作品に出演し、2016年にはエランドール新人賞を受賞している実力ある俳優です。
連続テレビ小説『マッサン(2014年)』では主人公のマッサンを巧みに演じたことでも評価され、どの時代・どのジャンルでも幅広く活躍しています。
1980年10月1日生まれ、大阪府出身です。2003年、韓国のCM『ダンキンドーナツ』に出演し、それ以降モデル・俳優として活躍の場を広げました。
俳優デビューは韓国の番組『ソウルメイト(2006年)』で、同じく韓国の映画『神弓-KAMIYUMI-(2011年)』『バトル・オーシャン 海上決戦(2014年)』への出演など、国外での活動がメインでした。
日本のドラマ『ラヴソング(2016年)』が国内ドラマの初出演であり、そこから『逃げるは恥だが役に立つ(2016年)』や『奪い愛、冬(2017年)』など日本の作品にも多く登場し、注目度も高くなっていきます。
映画『ゼニガタ(2018年)』では主演も務め、ますます存在感が強くなっている俳優です。
1980年2月4日生まれ、大阪府出身です。ドラマ『私立探偵 濱マイク(2002年)』『九龍で会いましょう(2002年)』などに出演し、俳優として活動を始めています。
映画は『ゲロッパ!(2003年)』がデビュー作で、『パッチギ!(2004年)』に出演したほか、『GROW 愚郎(2007年)』では主演も務めました。
ドラマ『ROOKIES(2008年)』でブレイクすると、映画『BECK(2010年)』『ソラニン(2010年)』など出演本数も増え、人気俳優の仲間入りを果たしています。
auのCM『三太郎』シリーズで浦島太郎役を演じており、本人が歌ったCMソングの『海の声』が大ヒット、第67回紅白歌合戦に出場するなど、マルチな才能の持ち主です。
1978年7月10日生まれ、神奈川県出身です。元内閣総理大臣・小泉純一郎を父に持つタレントとして、脚光を浴びました。
ドラマ『初/体/験(2002年)』に出演したことを皮切りに、『ハケンの品格(2007年)』大河ドラマ『八重の桜(2013年)』『下町ロケット(2015年)』などのヒット作に続々出演し、俳優としてキャリアを順調に積んでいます。
映画でも『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!(2003年)』に出演しているほか、バラエティ番組にも出演し、ジャンルを問わず活躍するタレントです。
40代のダンディな脇役俳優ランキング【ダンディ編】
順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | ムロツヨシ | 35.8 | 2021年8月度 |
2位 | 滝藤賢一 | 25.8 | 2021年8月度 |
3位 | オダギリジョー | 23.6 | 2021年8月度 |
4位 | 安田顕 | 22.4 | 2021年8月度 |
5位 | 浅野忠信 | 20.6 | 2020年8月度 |
6位 | 杉浦太陽 | 20.0 | 2021年8月度 |
7位 | 大森南朋 | 17.8 | 2021年8月度 |
8位 | 加瀬亮 | 15.0 | 2021年8月度 |
脇役俳優の中で、特に渋さやダンディさが目立つ俳優を集めてランキングにしました。ランクインした大人の魅力溢れる俳優を、紹介していきましょう。
1974年11月9日生まれ、神奈川県出身です。舞台俳優としてスタートし、映画『五条霊戦記/GOJOE(2000年)』で映画デビューを果たしました。
映画『アンテナ(2003年)』では主演も務め、『それでもボクはやってない(2007年)』では第31回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、第50回ブルーリボン賞を獲得した経歴を持つ、演技力の高い俳優です。
以降も俳優として目覚ましい活躍を見せ、北野武監督作品や山田洋次監督作品にも出演するなど、邦画界に欠かせない存在になっています。
1972年2月19日生まれ、東京都出身です。俳優・舞踏家である父・麿赤兒と映画監督である兄・大森立嗣を持ち、自身も『サザンウィンズ4 トウキョウ・ゲーム(1993年)』に出演したことをきっかけに俳優の道を歩みます。
映画『殺し屋1(2001年)』では主演も務め、さらに『ヴァイブレータ(2003年)』では、キネマ旬報日本映画助演男優賞も獲得しました。
大河ドラマ『龍馬伝(2010年)』や『アウトレイジ 最終章(2017年)』といった話題作にも出演しています。
本名は漢字は同じまま『すぎうらたかやす』という名前です。
2000年の映画『ウォーターボーイズ』を皮切りに、『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』や『深海獣零号』など主演の映画に抜擢されるなど輝かしい経歴を持っています。主演としての評価だけではなく、脇役としても高い評価を得ています。
また、イクメンとしての一面もあり、2012年には『イクメンオブザイヤー 2012』や2011年には『第30回ベスト・ファーザーイエローリボン賞』を受賞するなど、イクメンとしての社会的な地位を確立した存在といえるでしょう。
1973年11月27日生まれ、神奈川県出身です。俳優以外にもモデル・ミュージシャンとしても幅広く活動しています。
映画デビューは『バタアシ金魚(1990年)』で、以降『地球で最後のふたり(2003年)』では第60回ヴェネチア国際映画祭主演男優賞を受賞しました。『座頭市(2003年)』『母べえ(2008年)』では日本アカデミー賞優秀助演男優賞受賞など、輝かしい経歴の持ち主です。
『マイティ・ソー(2011年)』ではハリウッドデビューも果たしており、国内・国外問わず活躍しています。
1973年12月8日生まれ、北海道出身です。演劇ユニット『TEAM NACS』の一員として、大泉洋らと共に有名になりました。
北海道ローカルバラエティ『水曜どうでしょう』に大泉らと一緒に出演したことがきっかけでブレイクし、知名度が全国に広がりドラマ・映画にも多く出演するようになっています。
連続テレビ小説『瞳(2008年)』や映画『大洗にも星はふるなり(2009年)』など多くの話題作・ヒット作に出ている人気俳優です。一方でTEAM NACSとして舞台での活動も積極的に行っています。
1976年2月16日生まれ、岡山県出身です。『仮面ライダークウガ(2000年)』に主演し、さらにドラマ『サトラレ(2002年)』への出演などで徐々に人気を広げていきました。
以降は大河ドラマ『新撰組!(2004年)』ドラマ『時効警察(2006年)』『重版出来!(2016年)』などの話題作に出演し、脇役から主演まで幅広く演じています。
映画では『あずみ(2004年)』『血と骨(2005年)』『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年)』などに出演し、『血と骨』では日本アカデミー賞助演男優賞も獲得したことがある、実力ある俳優です。
1976年11月2日生まれ、愛知県出身です。2007年頃までは舞台を中心に活動していました。
映画『クライマーズ・ハイ(2008年)』に出演したことでブレイクし、大河ドラマ『龍馬伝(2010年)』、連続テレビ小説『梅ちゃん先生(2012年)』などの有名作へ立て続けに出演します。
大ヒットとなったドラマ『半沢直樹(2013年)』にも出演しており、第68回日本放送映画藝術大賞優秀助演男優賞を受賞しました。今や邦画界に欠かせないバイプレーヤーです。
1976年1月23日生まれ、神奈川県出身です。1999年に演出や出演をすべて自分で行う一人舞台での活動を始めています。
映画『サマータイムマシン・ブルース(2005年)』に出演したことでドラマ・映画で見る機会が増え、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ、映画『踊る大捜査線 THE FINAL(2012年)』などに出演して作品の大ヒットに貢献しました。
お笑い芸人、ウッチャンナンチャンの内村光良が出演するコントバラエティ『LIFE!~人生に捧げるコント~』にも出演し、シリアスな役どころはもちろんコミカルな演技にも定評がある役者です。
個性的な存在感を持つ40代脇役俳優
40代の脇役俳優には、イケメンから個性派まで幅広い役者が揃っています。時には主役を演じることもあるほど優れた演技力を持つ彼らは、経験を活かした芝居で人々を魅了するエンターテイナーです。
ドラマ・映画を見る時は、主役以外の役者に注目して見てみると、今までとひと味違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。