10代の間で知名度が上昇したU-25男優TOP20の調査方法

株式会社アーキテクトが実施しているタレントパワーランキングの定期調査で、調査対象として登録されている25歳以下の男優・男性タレントの中で10代(10~19歳)の男女の回答において認知度の上昇率が前回調査と比べて大きかった順にランキング化しました。俳優の年齢は2025年6月15日現在です。
なお、ドラマ・映画出演以外の活動が中心となっている人は除きました。2022~2025年に地上波連ドラレギュラー出演と映画出演(今後放送・公開予定の作品を含む。吹き替え、声優を除く)を合わせて3作品以上を基本的な基準としてします。
タレントパワーランキングの調査は、株式会社アーキテクトが3カ月に1度実施しているもので、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」「誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)」を調査して、この2つを掛け合わせて「パワースコア」を算出しています。タレントパワーランキング調査は2月、5月、8月、11月に実施。今回は、2025年2月度に調査を行った認知度のデータを使用しています。(5月度調査は6月集計)

新グループ「ACEes」から2名がトップ20入り
18位
櫻井海音
18位には3名が同スコアで並んでいます。2001年4月13日生まれ、東京都出身。2020年、NHK連続テレビ小説『エール』で俳優デビュー。2024年11月に配信ドラマ『【推しの子】』(Prime Video)で主演。
2025年1月期の日曜劇場『御上先生』(TBS系)に文部科学省の若手官僚・津吹隼人役で出演して注目を集め、知名度が上昇しました。3月に公開された福本莉子とジェシーのW主演による映画『お嬢と番犬くん』に田貫組組長の孫・田貫幹男役で出演したことも、10代の関心を集めたと思われます。
18位
なにわ男子
高橋恭平
2000年2月28日生まれ、大阪府出身。2001年、なにわ男子のメンバーとしてCDデビュー。2023年に公開された『なのに、千輝くんが甘すぎる。』で映画初主演しました。
2025年1月クールの『御上先生』で謎の青年役を演じて話題を集め(その後のストーリー展開で常盤貴子が演じた元高校教師の教え子だったことが判明)、スコア上昇の要因になりました。なにわ男子のライブツアー「なにわ男子 LIVE TOUR 2025 ‘BON BON VOYAGE’」が7月から全国9都市で43公演が開催される予定です。
18位
前田旺志郎
2000年12月7日生まれ、大阪府出身。小学生時代には、兄・前田航基と結成したお笑いコンビ「まえだまえだ」で多くのバラエティに出演。その後、俳優として活躍。2020年にはドラマ『猫』(テレ東系)で地上波連ドラ初主演(小西桜子とW主演)。
2025年1月期はバカリズムが脚本を手がけた『ホットスポット』(日テレ系)に池松壮亮とともに富士山の麓の町を取材で訪れる『月曜から夜ふかし』のアシスタント役で出演して注目を集め、知名度が上昇しました。4月期は『PJ 〜航空救難団〜』(テレ朝系)に救難教育隊の訓練生役で出演中。6月13日に公開された池田エライザ主演映画『リライト』にも出演しています。
16位
黒崎煌代
16位は2名が並んでいます。2002年4月19日生まれ、兵庫県出身。2023年にNHK連続テレビ小説『ブギウギ』で俳優デビュー。オーディションで選ばれて、趣里が演じたヒロインの弟・花田六郎を演じました。
2025年1月期の『東京サラダボウル』(NHK)に介護施設で働く外国人の教育係役でゲスト出演したのに続き、4月に放送されたドラマ『地震のあとで』(NHK)の第2話で鳴海唯が演じたヒロインと同棲している大学生役として出演。4月に公開された萩原利久主演映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』にも出演しています。男女全体(10~60代)では30位で、10代での認知度スコア上昇が目立っています。
16位
鈴鹿央士
2000年1月11日生まれ、岡山県出身。2019年に映画『蜜蜂と遠雷』でピアニスト役を演じて俳優デビュー。2021年に『ホリミヤ』(MBS・TBS系)で連ドラ初主演。2022年放送の川口春奈主演ドラマ『silent』(フジ系)でも注目を集めました。
2025年4月に公開された映画『花まんま』で有村架純が演じたヒロインの結婚相手を演じました。8月15日公開予定のアニメ映画『ChaO』で声優を担当して山田杏奈とW主演します。アニメーション制作会社STUDIO4°Cが手がけるこの劇場アニメーションは、フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭2025長編コンペティション部門で審査員賞を受賞しました。

11位
市川染五郎
11位には5名が並んでいます。2005年3月27日生まれ、東京都出身。父は歌舞伎役者・十代目松本幸四郎。2009年に初舞台。2018年に八代目市川染五郎を襲名しました。2021年にはアニメ映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』で主人公の声優を担当しました。
2024年公開の映画『鬼平犯科帳 血闘』に出演。歌舞伎役者としては、2025年歌舞伎座四月大歌舞伎『木挽町のあだ討ち』で主演しました。歌舞伎座八月納涼歌舞伎『火の鳥』では素盞嗚尊を演じます。

11位
窪塚愛流
2003年10月3日生まれ、神奈川県出身。2018年に映画『泣き虫しょったんの奇跡』で俳優デビュー。2024年5月公開の映画『ハピネス』で映画初主演(蒔田彩珠とW主演)。
2025年1月期の『御上先生』で生徒役のひとり、次元賢太を演じて注目を集め、認知度が上昇しています。6月16日に放送が開始されたNHK夜ドラ『あおぞらビール』で主演しています。

11位
ACEes
深田竜生
2002年4月13日生まれ、埼玉県出身。2018年に「少年忍者」のメンバーとして活動開始。2024年には『マイストロベリーフィルム』(MBSほか)で連ドラ初主演(矢花黎、田鍋梨々花、吉田美月喜とクワトロ主演)。
2025年1月に上演されたリーディング音楽劇『ジャングル大帝』ルネ&ルッキオ編で黒田光輝(少年忍者)とW主演。2月からジュニア内に新しく生まれたグループ「ACEes」とメンバーとして活動しています。男女全体では28位で、10代での上昇率が高くなっています。
11位
眞栄田郷敦
2000年1月9日生まれ、アメリカ・ロサンゼルス出身。2019年公開の映画『小さな恋のうた』で俳優デビューしました。2022年、NHK夜ドラ『カナカナ』で地上波連ドラ初主演。
2025年7月4日公開予定の吉沢亮主演映画『ババンババンバンバンパイア』に主人公の兄・森長可役で出演します。先ごろ、11月公開予定の舘ひろし主演映画『港のひかり』にも出演することが発表されました。

11位
松本怜生
2000年4月27日生まれ、愛媛県出身。2022年に恋愛リアリティーショー『彼とオオカミちゃんには騙されない』(ABEMA)に出演して、10代を中心に人気急上昇。橋本環奈がヒロインを演じた2024年後期NHK連続テレビ小説『おむすび』ではヒロインが入部する書道部の先輩役を演じました。
2025年1月期ドラマ『トーキョーカモフラージュアワー』(ABC・テレ朝系)に出演して、知名度が上昇。4月期は多部未華子主演の『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』(TBS系)に江口のりこが演じている長野礼子の会社の同僚・今井尚記役で出演。2026年放送予定のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』では石田三成役を演じます。
4月期ドラマでも活躍の本田響矢・野村康太も知名度急上昇
5位
ACEes
浮所飛貴
5位には6名が同スコアで並んでいます。2002年2月27日生まれ、愛知県出身。2016年から「東京B少年」(のちにSexy美少年、美 少年に改名)のメンバーとして活躍。俳優としては2021年に『胸が鳴るのは君のせい』で映画初主演。
シーズン2が2024年に地上波(東海・フジ系)でも放送されたドラマ『ギフテッド』に出演。2025年2月、新グループ「ACEes」に移籍しました。コンサートツアー「ACEes Arena Tour 2025 PROLOGUE」が4月からスタートして、7月にはエコパアリーナ(静岡)、ポートメッセなごや(愛知)、8月には大阪城ホール(大阪)で開催される予定です。
5位
川原瑛都
2013年8月2日生まれ。東京都出身。2021年に横山裕主演ドラマ『コタローは1人暮らし』(テレ朝系)でコタロー役を演じました。
2025年1月期の唐沢寿明主演ドラマ『プライベートバンカー』(テレ朝系)に出演して注目され、知名度が上昇。8月公開予定のディズニー&ピクサー映画『星つなぎのエリオ』の日本版で主人公の少年エリオの声優を演じます。10代俳優では唯一のトップ20入りとなりました。男女全体では44位で、10代の回答での上昇率が特に高くなっています。
5位
野村康太
2003年11月30日生まれ、東京都出身。2022年に俳優デビュー。2024年、ドラマ『その着せ替え人形は恋をする』(MBS・TBS系)で地上波連ドラ初主演(永瀬莉子とW主演)。
2025年1月期の広瀬すず主演ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)に警察官の赤沢守役で出演して注目を集め、知名度が上昇。4月期は『パラレル夫婦 死んだ”僕と妻”の真実』(カンテレ・フジ系)、『ディアマイベイビー〜私があなたを支配するまで〜』(テレ東系)の2作品に出演。5月2日に主演映画『6人ぼっち』が公開されました。

5位
本田響矢
1999年6月20日生まれ、福井県出身。2017年にドラマ『セトウツミ』(テレ東系)で俳優デビュー。2023年、『ジャックフロスト』(MBS・TBS系)で鈴木康介とW主演。2024年放送のNHK連続テレビ小説『虎に翼』に平岩紙が演じた梅子の三男・大庭光三郎役で出演しました。
2025年1月期に放送された石井杏奈主演のドラマ『私は整形美人』(フジ系)に主人公の相手役(中学時代の同級生)で出演して、知名度が上昇しました。3月にスタートしたドラマ『すぱいす』(BS-TBS)で初の連ドラ単独主演。4月期はドラマ『波うららかに、めおと日和』(フジ系)に出演。芳根京子が演じる主人公の夫役で出演して、ふたりのピュアな夫婦生活がネット上でも話題を集めています。6月26日スタート予定のドラマ『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる 2nd Stage』(MBSほか)にも出演します。
5位
前田拳太郎
1999年9月6日生まれ、埼玉県出身。2021年に俳優デビュー。2021~2022年放送の『仮面ライダーリバイス』(テレ朝系)で連ドラ初主演。2022年11月、劇団EXILEに加入しました。
2025年1月期のドラマ『こんなところで裏切り飯 〜嵐を呼ぶ七人の役員〜』(中京・日テレ系)に志田彩良が演じた主人公が所属するホテル秘書課の若手社員役で出演して注目を集めました。4月期はドラマ『PJ 〜航空救難団〜』に訓練生の3等空曹役で出演しています。
5位
なにわ男子
道枝駿佑
2002年7月25日生まれ、大阪府出身。2021年、なにわ男子のメンバーとしてCDデビュー。2022年にドラマ『金田一少年の事件簿』(日テレ系)で連ドラ単独初主演。
2025年4月期の阿部寛主演ドラマ『キャスター』(TBS系)では報道番組のアシスタントディレクター・本橋悠介役を演じて、存在感が目立っています。スピンオフドラマ『恋するキャスター』(U-NEXT)では同じ役で主演しています。
4位
醍醐虎汰朗
2000年9月1日生まれ、東京都出身。2017年、舞台『弱虫ペダル』で主演デビュー。2019年に公開された新海誠監督のアニメ映画『天気の子』で主人公の声優を務めて注目を集めました。2023年、『シガテラ』(テレ東系)で地上波連ドラ初主演。
2022年から舞台『千と千尋の神隠しSpirited Away』でハク役を演じています。2025年7月に開幕する上海公演にも出演することが報道されて、知名度がアップしました。男女全体では19位で、ほかの年代と比べて10代の上昇が高くなっています。新海誠作品と宮崎駿ワールドの両方で活躍を見せる俳優として、注目している10代のファンも多いようです。

2位
宮世琉弥
2位には2名が並んでいます。2004年1月22日生まれ、宮城県出身。2019年、俳優デビュー。2024年3月に公開された映画『恋わずらいのエリー』で原菜乃華とW主演。同年秋には『スノードロップの初恋』(カンテレ・フジ系)で連ドラでも初主演しました。
2025年1月期のドラマ『問題物件』(フジ系)で好演して注目を集め、認知度が大きく上昇しました。3月に公開された映画『顔だけじゃ好きになりません』で映画単独初主演。4月期はドラマ『いつか、ヒーロー』(ABC・テレ朝系)に出演。人の心を操る影の存在というインパクトが強い役をクールに演じて、新境地を見せました。

2位
Snow Man
ラウール
2003年6月27日生まれ、東京都出身。2020年1月にSnow ManのメンバーとしてCDデビュー。2021年に公開された『ハニーレモンソーダ』で映画単独初主演。
2025年7月期の連ドラ『愛の、がっこう。』(フジ系)では木村文乃が演じる主人公の高校教師が恋に落ちる、文字の読み書きが苦手なホストを演じます。男女全体では11位で、10代での認知度スコアの上昇が高くなっています。
1位は「超特急」メンバー
1位
超特急
柏木悠
2005年3月31日生まれ、熊本県出身。2022年、メインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」に加入。2023年には『君には届かない。』(TBS系)で連ドラ初主演(前田拳太郎とW主演)。「2025年版タレントパワーランキングが選ぶネクストブレイク男性タレントBEST10」のひとりにも選出されました。
2025年1月期は波瑠主演ドラマ『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』(フジ系)で刑事役を演じて注目を集め、知名度が上昇(男女全体・U-25男優部門では4位)。4月クールは『年下童貞くんに翻弄されてます』(MBSほか)で森香澄とW主演。超特急のメンバーでは年齢が一番若く、ドラマ出演が増えて注目を集めています。
文/高倉文紀
評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などのメディアで俳優・アイドルの取材や分析を展開するほか、テレビ番組や雑誌・ウェブニュースにコメントを提供。
https://note.com/tokyodiorama
前ページに戻る