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主人公の声に抜てきされた『天気の子』から3年実写映画初主演を飾った醍醐虎汰朗のタレントパワー

2019年、新海誠監督のアニメーション映画『天気の子』の主人公・森嶋帆高役の声優に抜てきされ、一躍脚光を浴びた醍醐虎汰朗。その後も数々の話題作に出演し、着実にタレントパワーを伸ばしてきた。22年は、大舞台、実写映画初主演、朝ドラなど話題が途切れず、飛躍しそうだ。

今年は舞台、映画、朝ドラで多様な役柄を演じて七変化

醍醐虎汰朗は今年、3月から7月まで、東宝創立90周年記念としてスタジオジブリのアニメを初舞台化した『千と千尋の神隠し』に出演。千尋役の橋本環奈、湯婆婆役の夏木マリらと共演し、油屋で働く謎の色白美少年・ハク役を演じた。

8月11日からは、映画『野球部に花束を』が公開。クロマツテツロウのマンガを、『荒川アンダー ザ ブリッジ』の飯塚健監督が実写映画化した作品だ。醍醐は、謎の伝統や前時代的ルールがまかり通る高校の野球部に入り、アクが強すぎる監督や先輩たちに揉まれながら成長していく主人公・黒田鉄平を演じ、実写映画初主演を飾った。映画レビューサービス「Filmarks」の視聴者コメントでは、「終始爆笑した」「バカバカしくて楽しい」と評判で、醍醐についても「めっちゃ好きになった」「次世代を背負う人だ」といったコメントが多く見られた。同サービスの初日満足度ランキングでは、2位に輝いている。

今秋は、朝ドラに初出演。10月3日から放送されるNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』で、ヒロイン(福原遥)が出会う航空学校の学生・吉田大誠役を演じる。さらに10月14日からは、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のワーナー・ブラザースと『海猿』『太陽は動かない』の羽住英一郎監督がタッグを組んだホラー映画『カラダ探し』に出演。橋本環奈、眞栄田郷敦、神尾楓珠らと共演し、根暗でオタク気質の浦西翔太にふんする。

『千と千尋〜』ではおかっぱ、『野球部に花束を』では坊主頭、『カラダ探し』ではボサボサヘアーと、作品によって外見も中身も別人のよう。その演技力を生かした七変化に注目だ。

2.5次元舞台で鍛え、『天気の子』で大躍進

醍醐は2000年生まれの22歳。中学卒業を前に芸能界を志し、17年の舞台「『弱虫ペダル』 新インターハイ篇~スタートライン」の一般公募オーディションを受けると、主人公の小野田坂道役に大抜てきされた。同年、土屋太鳳主演のドラマ&映画『兄に愛されすぎて困ってます』(日テレ系)や、櫻井翔主演の『先に生まれただけの僕』(日テレ系)にも出演、注目された。

19年に、2000人の中からオーディションで選ばれたのが、『天気の子』だ。同作は興行収入141.9億円の大ヒットとなり、醍醐の名前も広く知られることとなる。声優としても評価を受け、「第十四回 声優アワード」の新人男優賞を受賞した。また同年から21年まで、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」の主人公・日向翔陽役で舞台に立ち、腕を磨いている。

20年は、松居大悟監督映画『#ハンド全力』に出演。廃部寸前のハンドボール部を再建しようとする高校生・岡本役を演じ、同世代の加藤清史郎や蒔田彩珠と共演した。また同年、藤井道人監督映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』に、主人公(清原果耶)の元カレ・笹川誠役で出演。スピンオフのVR短編映画『宇宙でいちばんやさしい時間』には主演した。そのほか、高視聴率を記録した『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)の第5話や、坂元裕二脚本の『スイッチ』(テレ朝系)などのドラマに出演。YouTube配信の『深海くんと月影ちゃん』のシーズン1には今泉佑唯とW主演した。

21年は、松居大悟監督の映画『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』とその先行ドラマに、本人役で出演。また、映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』『太陽は動かない』などにも出演した。そして金子大地とW主演したのが、Huluオリジナルの『未来世紀SHIBUYA』。2036年の近未来を舞台に、YouTuberならぬ「WeTuber」として底辺から抜け出そうとするカケル役を金髪姿で演じた。

醍醐虎汰朗のタレントパワーとイメージワードは?

醍醐虎汰朗 2022年5月~過去2年分

 

タレントパワーランキングでは、年4回、計4400人のモニターにアンケート調査を行っている。醍醐の認知度と誘引率(「見たい、知りたい」の指標)の調査結果を見ると、20年8月に4.9%だった認知度は、21年2月に6.5%に上昇している。これは映画『ツナガレラジオ』や『太陽は動かない』の公開時期だ。その後さらに一段上がり、7.5%に達したのが、22年2月と5月。これらは『未来世紀SHIBUYA』や『千と千尋の神隠し』の影響が大きそうだ。

誘引率が最も高かったのは、20年8月(87.0%)。6月に『スイッチ』が放送され、7月に映画『#ハンド全力』が公開された後となる。以降では22年2月が最も高い。認知度と誘引率を掛け合わせて算出した「パワースコア」は、20年8月の3.0から上昇し、22年2月に4.0に達している。

ちなみにこの時系列グラフを男女別に見てみると、認知度、誘引率、パワースコアのいずれも最高値が男性の方が高い。正統派の美青年ながら、女性以上に男性からの支持が高いことが、醍醐の1つの特徴となっている。

醍醐虎汰朗 イメージワード

タレントパワーランキングでは、年に1度、イメージワード調査も行っている。醍醐の21年のイメージワード調査の結果を見ると、1位は「演技力がある」で40.3%。2位は「落ち着いた」で29.9%、3位は「クールな感じ」で23.9%、4位には「さっぱりとした」「誠実な」「男前な」が22.4%で並ぶ。

1位の「演技力がある」は、20年の調査では19.0%だったが、2倍以上跳ね上がって40.3%に。「男前な」も、20年の15.5%から21年に22.4%に跳ね上がった。イメージワードグラフが似ている「相似タレント」としてデータが弾き出したのは、永山絢斗、東啓介、北村匠海、萩原利久だった。

特技は、サッカー、水泳、空手、ボクシングという醍醐。『太陽は動かない』『野球部に花束を』などの映画や舞台を見ても、動きのキレが良く、身体能力の高さがうかがえる。また、新海監督に見いだされた声も魅力。演技力、ルックス、身体能力、声……様々な武器を持ち合わせる逸材だ。

 

醍醐 虎汰朗(だいご・こたろう)


誕生日 2000年9月1日
出身地 東京都
所属事務所 エーライツ
公式サイト https://daigo-kotaro.com
事務所サイト https://a-light.jp/talent/daigo-kotaro
公式ツイッター https://twitter.com/daigokotaro
公式インスタグラム https://www.instagram.com/daigo_kotaro/

文/泊 貴洋