ドラマ・映画で目立つのは主演ですが、脇役としても存在感をしっかり放つベテラン役者の存在も見逃せません。特に50代の俳優には、演技力が高く脇役でも雰囲気を出せる人が多くいます。50代の脇役俳優を、ランキング形式で紹介していきます。
50代の脇役俳優の魅力とは
50代の脇役俳優には、若手俳優や主演で目立つ俳優とは一味違った魅力があります。演技面や年齢の観点から、その魅力を解説します。
物語に深みを与える変幻自在な演技力
ドラマ・映画は、多くの役者が関わって生み出されます。当然ながら、物語は主役だけで成立するものではなく、主役を演じる人と脇役を演じる人がいてはじめて成り立ちます。
話に深みを与えるには、脇役の存在が重要です。そのため作品においては、脇役を演じる役者の演技力も大事になってきます。
脇役は存在感を示しつつ、前に出すぎない難易度の高い演技が求められます。主役ほど目立ってはいけませんが、目立たなすぎても個性をアピールできません。絶妙なバランスで演技をこなせるのが、名脇役と呼ばれる人たちなのです。
年齢を重ねたからこそ光る魅力
50代の脇役俳優は、年齢を重ねてきた人たちゆえ人生経験も豊富です。その経験は、演技に生かされることも多いでしょう。
また、若い男性にはあまり見られない色気も、50代俳優ならではの魅力です。いぶし銀という言葉があるように、渋さというのは年齢を重ねた俳優ほど感じられるものでしょう。
もちろん外見が若手俳優に負けず劣らずかっこいい俳優もいますが、内面からあふれ出る色気・渋さが50代俳優の大きな強みとなっています。
役柄の幅が広い傾向
50代の人気脇役俳優には、役柄の幅が広く、作品によってさまざまな表情を見せる役者がたくさんいます。
そもそも脇役と一言でいっても、その種類は多岐にわたります。いわゆる大部屋俳優と呼ばれる端役から、助演級を務めるような役柄まであるのです。脇役だからといって、必ずしも控えめである必要もありません。
ドラマ・映画にもなった『バイプレイヤーズ』シリーズはその良い例で、名脇役と称される役者たちで構成された作品となっています。
振り幅の広さに定評がある役者・岡田浩暉も出演しており、インタビューでは「ホームグラウンドで演じさせてもらっているかのよう」と語っています。
50代脇役俳優の人気ランキング算出方法
50代脇役俳優の人気ランキングは、『株式会社アーキテクト』が実施しているタレントパワーランキングの最新調査結果をもとに抽出しました。ランキングの調査方法について紹介します。
当社独自の集計方式で算出
50代脇役俳優の人気ランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出、こちらのデータからランキングが作成されています。
パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。
今回のランキングは、2022年5〜8月度に行われた調査をもとに作成しています。
50代の脇役俳優人気ランキング
順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | 沢村一樹 | 33.1 | 2022年8月 |
2位 | 佐々木蔵之介 | 31.7 | 2022年8月 |
3位 | 阿部サダヲ | 31.3 | 2022年8月 |
3位 | 佐藤二朗 | 31.3 | 2022年8月 |
3位 | 松重豊 | 31.3 | 2022年8月 |
6位 | 北村一輝 | 30.8 | 2022年8月 |
7位 | 仲村トオル | 29.7 | 2022年5月 |
8位 | 及川光博 | 29.5 | 2022年5月 |
9位 | 椎名桔平 | 27.3 | 2022年8月 |
9位 | ユースケ・サンタマリア | 27.3 | 2022年8月 |
11位 | 渡部篤郎 | 25.7 | 2022年8月 |
12位 | 古田新太 | 25.6 | 2022年8月 |
50代の脇役俳優人気ランキングには、独特の空気感で作品を彩る俳優が多くランクインしています。それぞれの活躍を見ていきましょう。
1965年生まれの俳優で、1984年に『劇団☆新感線』の公演に出演して以来、看板役者として活躍しています。
1998年には『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』『キル』に出演し、同年の『愛の乞食』では読売新聞演劇大賞優秀賞を獲得しました。
舞台以外にも、音楽バラエティ番組『関ジャム 完全燃SHOW』に出演するなど、多くのドラマ・映画・CMで活躍を見せるタレントです。
1968年生まれの俳優で、1996年には日本アカデミー賞優秀主演男優賞・新人賞を、2014年には日刊スポーツドラマグランプリ助演男優賞を獲得しています。主演も助演もこなせる役者として有名です。
ドラマ『ケイゾク(1999年)』『愛なんていらねえよ、夏(2002年)』『黒革の手帳~拐帯行~(2021年)』や、映画『スワロウテイル(1996年)』『狗神(2001年)』『ハードロマンチッカー(2011年)』など多くの作品に出演しています。
クールな役柄から、どこかミステリアスな役柄までこなす俳優です。
1971年生まれ、俳優として活動しながら、バラエティ番組でも活躍しているタレントです。
『ナゼそこ?』『なぎスケ!』といったレギュラー番組を持ちながら、近年では映画『アキラとあきら(2022年)』やドラマ『テセウスの船(2020年)』『オー!マイ・ボス!恋は別冊で(2021年)』といった作品に出ていました。
これまで登場した作品には『踊る大捜査線』シリーズや、『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズなどがあります。
1964年生まれの俳優で、役者業をこなしながらナレーター・ナビゲーターもこなすタレントです。
主な出演作には、ドラマ『ドク(1996年)』『アンティーク ~西洋骨董洋菓子店~(2001年)』や、映画『冷静と情熱のあいだ(2001年)』『アウトレイジ(2010年)』などがあります。
近年も映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年)』や『沈黙のパレード(2022年)』に出たほか、2023年には『仕掛人・藤枝梅安』第2作にも登場予定です。
1969年生まれ、アーティストと役者業のどちらもこなす、マルチな才能を持ったタレントです。
役者としてはドラマ『白い巨塔(2004年)』や『相棒』シリーズ、『半沢直樹』シリーズといったヒット作に出たほか、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん(2016年)』にも出演するなど、幅広い層から支持されています。
2022年には映画『桜のような僕の恋人』やドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』へも登場し、現在も第一線で活躍中です。
1965年生まれの俳優で、映画『ビー・バップ・ハイスクール(1985年)』への出演をきっかけに俳優デビューを果たしました。同作で日本アカデミー賞新人賞を受賞すると、以降も数々の作品に出続けます。
特にドラマ『あぶない刑事』シリーズでは、町田透の役柄を演じてシリーズの全作品に出演しました。
2015年には、舞台KERA・MAP#006『グッドバイ』にて読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞しており、長きにわたって日本の演劇界を支えてきた俳優の1人です。
1969年生まれ、これまで多くの賞を獲得している実力派俳優です。映画『皆月(1999年)』では、キネマ旬報・日本映画新人男優賞やヨコハマ映画祭助演男優賞、ニフティ映画祭助演男優賞を獲得しました。
ほかにも、ドラマ『あなたの隣に誰かいる(2003年)』や『バンビ~ノ!(2007年)』では、ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞を手にしています。
2022年も映画『ヘルドッグス』『沈黙のパレード』などへ出演したり、小林製薬や森永製菓のCMにも登場したりと、メディアへの露出を積極的に行っているタレントです。
1963年生まれ、大学卒業後に蜷川幸雄主宰の『GEKISYA NINAGAWA STUDIO』へ入団し、演劇活動をスタートさせました。
『オイディプス王(1986年)』『虹のバクテリア(1987年)』『テンペスト(1987年)』といった蜷川演出作品に登場し、徐々に知名度を上げていきます。1997年にNHK大河ドラマ『毛利元就』へ出演すると、以降ドラマへの出演も増えていきました。
特に、2012年から放送されている『孤独のグルメ』シリーズは人気が高く、現在もシリーズは継続中です。
1969年生まれの俳優で、名バイプレイヤーとして非常に多くの映像作品へ登場しています。
特に2000年以降はドラマ・映画でその姿を見かけることが増え、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズに代表されるようにコミカルな演技に定評がある役者です。
ドラマ『浦安鉄筋家族(2020年)』や、Amazonプライム・ビデオ独占配信『さがす(2022年)』では主演も務めるなど、幅広く演じることのできる俳優です。
1970年生まれの俳優で、1992年に劇団『大人計画』に参加しデビューを果たしました。そこで頭角を現すと、舞台のみならずドラマ・映画でも存在感を示します。2019年には、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で主役を演じました。
また、映画『舞妓Haaaan!!!(2007年)』では日本アカデミー賞優秀主演男優賞を、『彼女がその名を知らない鳥たち(2017年)』ではブルーリボン賞主演男優賞も獲得するなど、主演を務めることも多い実力派の役者です。
1968年生まれの俳優で、主演から助演まで幅広く演じることのできる役者です。
これまでに読売演劇賞優秀男優賞や菊田一夫演劇賞演劇賞、日本アカデミー賞優秀主演男優賞・優秀助演男優賞などの賞を獲得しており、名実ともに広く認められている役者です。
近年の出演作には、映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年)』やドラマ『和田家の男たち(2021年)』などがあります。
1967年生まれの俳優で、役者業以外にもバラエティ番組『突然ですが占ってもいいですか?』にレギュラー出演しており、トークも好評です。
ドラマ・映画では主演をこなしながら、時には助演を務めることもでき、『グランメゾン東京(2019年)』や『金田一少年の事件簿(2022年)』といった作品で存在感を放ちました。
また『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』シリーズや『刑事ゼロ(2019年)』では、主演として作品を盛り上げました。
物語を彩る脇役俳優にも注目しよう
50代の脇役俳優は、若手が出せない魅力を持っている人が多く、幅広いファン層を抱えています。
人生経験も豊富で脇役だけでなく、作品次第では主役を務められる人がたくさんいるのも特徴でしょう。
ドラマ・映画を見るときは主演だけでなく、脇を固める俳優にも注目してみると、その役者の魅力を発見できるかもしれません。