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『下剋上球児』『あんぱん』などで脚光を浴びる中沢元紀のタレントパワーを徹底解析!

『下剋上球児』のエースピッチャー役で脚光

中沢元紀・写真集『ルート』

もともとスタントマン志望だった中沢は、21歳のときに小栗旬に憧れてトライストーンのオーディションに応募。合格して所属となり、22年にウェブCMドラマ『メゾンハーゲンダッツ 〜8つのしあわせストーリー〜』でデビューした。同年、『ナンバMG5』(フジ系)で連続ドラマ初出演を果たすと、『早朝始発の殺風景』(WOWOW)の第5話にも出演。23年には、ドラマ『埼玉のホスト』(TBS系)に元歌舞伎町のホスト役でレギュラー出演したほか、映画『沈黙の艦隊』で原子力潜水艦の操舵員・平沼晃輝役でスクリーンデビューを叶えた。

23年、特に注目を集めたのは、10月期に放送された『下剋上球児』(TBS系)だ。同作では、強豪校に入ることができず、弱小高校野球チームのエースピッチャーとなった犬塚翔役を熱演。自らの野球経験を生かした投球シーンや様々な葛藤を滲ませた演技で視聴者を魅了し、SNSには「スターの風格がある」「次の朝ドラ候補で」といったコメントが相次いだ。

主演ドラマ『ひだまりが聴こえる』がギャラクシー賞に

中沢元紀・写真集『ルート』

24年は、1月にバラエティ番組『土曜はナニする!?』(カンテレ・フジ系)内の「イケドラ」に登場。全4回のミニドラマにパティシエ役で主演した。また4月期の『366日』(フジ系)では、眞栄田郷敦演じる水野遥斗の妹(中田青渚)の恋人・滝本竜也にふんして明るい好青年を体現。視聴者からは「かわいい」「癒される」といった声が頻出した。

そして同年7月期の『ひだまりが聴こえる』(テレ東系)で、ついに地上波連ドラ初主演。難聴を患い人と距離を置いて生きてきた大学生の杉原航平にふんし、病と向き合いながら同級生の佐川太一(W主演の小林虎之介)と心を通わせていく姿を繊細に演じて見せた。同作は、第62回ギャラクシー賞にて視聴者投票による「マイベストTV賞」のグランプリを受賞。またWebメディア「クランクイン!」の調査による2024年夏ドラマを対象としたアンケート「演技が光っていた主演俳優」ランキング(2024年9月20~24日実施、2144人回答)では中沢が753票を集めて1位に輝いた。

さらに24年は、11月公開の『ファストブレイク』で映画初主演。入部したバスケ部の危機を乗り越えようと奮闘する元不良の主人公・草村駿斗役で熱い芝居を見せた。

イメージワードの2位は「落ち着いた」「さわやかな」、1位は?

時系列(2024年2月~2025年5月)/男女計

タレントパワーランキングでは、年に4回、合計4400人のモニターに認知度や誘引率(「見たい、知りたい」の指標)についてのアンケート調査を行っている。中沢の調査結果を調べると、24年2月に7.1%だった認知度が、『あんぱん』に登場後の25年5月に8.7%に上がっている。誘引率が最も高かったのは、『ひだまりが聴こえる』が放送された後の24年11月だ。認知度に誘引率を掛け合わせて算出した「パワースコア」は、24年2月は3.8だったが、同年11月に4.3に上昇し、25年5月には5.1まで上昇している。最新の8月調査では『あんぱん』『最後の鑑定人』などの出演効果でさらにスコアを上げそうだ。

イメージワード/2025年/男女計

タレントパワーランキングでは、年に1度、イメージワード調査も実施している。25年の中沢のイメージワード1位は「優しい」で34.4%。2位は「落ち着いた」と「さわやかな」が30.2%で並ぶ。以降、「さっぱりとした」「誠実な」「クールな感じ」「演技力がある」が20%台で強い。グラフの形が似た「相似タレント」としてデータが弾き出したのは、福山翔大、大西利空、井之脇海だった。

25年5月のタレントパワー調査を基に、中沢の支持層を調べてみた。ファンが突出して多いのは、25歳~29歳の男性で16.7%。次に多いのは15~19歳男性で12.7%、さらに20~24歳男性が10.0%で3番目につけている。二枚目のルックスを持ちながらも、同性の同世代からの支持が高いことが特徴だ。

10月1日に、1年以上かけて撮影されたファースト写真集『ルート』が発売(ワニブックス)。全国5都市で開催される発売記念イベントのチケットが即完売したことからも、人気と注目度の高さがうかがえる。

中沢元紀(なかざわ・もとき)

誕生日 2000年2月20日
出身地 茨城県
所属事務所 株式会社トライストーン・エンタテイメント
公式サイト https://tristone.co.jp/sp/actors/nakazawa/
公式インスタグラム https://www.instagram.com/motoki.nakazawa_/

中沢元紀ファースト写真集『ルート』発売!!

発売日:2025年10月1日(水)
ワニブックス刊

撮影(五十音順):瀬浪歌央、多田悟、本多晃子、宮脇進
価 格:3,740円(税込)
仕 様:B5判、4色+1色・全168ページ
I S B N:978-4-8470-8632-8

詳細はこちら→https://www.wani.co.jp/special/motoki-nakazawa/

文/泊 貴洋 とまり たかひろ
ライター

雑誌『演劇ぶっく』(現・えんぶ)の編集者時代に、演劇と映画の学校「ENBUゼミナール」の立ち上げに参加。1999年、映画雑誌『ピクトアップ』の創刊に携わり、2004年よりフリーライター。『日経エンタテインメント!』『キネマ旬報』などの雑誌やウェブ媒体にて、俳優、クリエイターなどへインタビューを行う。著書に『映画監督への道』『ゼロからの脚本術』(ともに誠文堂新光社)、『映画監督になる』シリーズ(演劇ぶっく社)など。
https://twitter.com/UP5U7lBmb1czgRC

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