2世タレントといえば、かつては親子関係をアピールしてメディアに露出するケースが多くありました。しかし近年では、あえて2世であることを隠すという異なるパターンも増えています。2世タレントにはどんな芸能人がいるのか、ランキング形式で紹介します。
2世タレントの特徴
2世タレントには、どのような特徴があるのでしょうか?親が有名であることのメリット・デメリットや、立場を明かすか否かといった観点から解説します。
親の知名度によるチャンスとプレッシャー
親が有名人である2世タレントは、芸能界でのキャリアが浅くとも、有名番組に出演できるチャンスが多いのがメリットです。
2世タレントは、特にトーク番組で重宝される傾向にあります。なぜなら、ほかのタレントとは違い、親のエピソードトークに需要があるためです。
子どもしか知らない、家での素の顔や、小さい頃親にどう育てられたかなど、親である芸能人について意外な一面を視聴者は知ることができます。また、親と一緒に番組に出演すれば『親子共演』という触れ込みで話題を集めることもできるでしょう。
反面、いくら本人に実力があっても、2世タレントという印象ゆえに「親の七光りでメディアに出ているだけ」といった評価をされてしまいやすいデメリットもあります。
さらに、親が有名であればあるほど、その子どもということで比較され、プレッシャーになるケースもあるでしょう。
隠れ2世も増えた
近年では、メリット・デメリットを天秤にかけ、2世タレントであることをあえて明かさない、『隠れ2世タレント』も増えてきました。
理由としては、ネットの声が大きくなったことにより、コネや七光りなどのバッシングが拡散されやすくなってしまったことが挙げられます。
さらに、2世タレント自体に需要はあるものの、その数が増えてきたことにより、2世タレントが供給過多になってしまっているのも理由の一つです。
2世であることが大きな売りにならないのであれば、隠して芸能活動をした方が活躍しやすいという風潮ができつつあります。
2世タレントのランキングの算出方法
2世タレントのランキングは、『株式会社アーキテクト』が実施しているタレントパワーランキングの最新調査結果をもとに抽出しました。ランキングの調査方法について紹介します。
当社独自の集計方式で算出
2世タレントのランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出、こちらのデータからランキングが作成されています。
パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。
今回のランキングは、2018〜2021年度に行われた調査をもとに作成しています。
2世タレントの人気ランキング
順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | 長澤まさみ | 43.2 | 2021年11月 |
2位 | 宇多田ヒカル | 34.5 | 2021年11月 |
3位 | 香川照之 | 34.1 | 2021年11月 |
4位 | 松たか子 | 33.4 | 2021年11月 |
5位 | 杏 | 31.2 | 2021年11月 |
6位 | 杉咲花 | 30.4 | 2021年11月 |
7位 | 小泉孝太郎 | 30.0 | 2021年11月 |
8位 | 中井貴一 | 28.4 | 2021年11月 |
9位 | 新田真剣佑 | 27.7 | 2021年11月 |
10位 | 中川翔子 | 27.5 | 2021年8月 |
11位 | 森山直太朗 | 26.5 | 2021年11月 |
12位 | 佐藤浩市 | 26.3 | 2021年8月 |
13位 | 相武紗季 | 24.7 | 2018年11月 |
2世タレントの人気ランキングには、有名な役者からアーティスト、バラエティ番組で活躍するタレントまで幅広くランクインしています。個々に詳しく見ていきましょう。
1985年生まれで、兵庫県出身のタレントです。2世タレントのイメージはあまりないかもしれませんが、元宝塚女優の朱穂芽美を母親に持ちます。加えて、姉の音花ゆりもまた宝塚歌劇団に所属していました。
芸能界に入ったきっかけはスカウトで、女優デビューは2003年のドラマ『ウォーターボーイズ』でした。
2007年のドラマ『歌姫』ではギャラクシー賞マイベストTV賞のグランプリを獲得するなど、確かな実力を持った女優です。
好感度の高い女優としても認知されており、『ミスタードーナツ』や『洋服の青山』など多くのCMに出演しました。
多数のドラマや映画に出演しているベテラン俳優です。同じく俳優の三國連太郎の息子でもあります。
役者デビューは19歳のときで、シリアスな役どころからコミカルな演技まで幅広くこなせる、名役者の1人です。
近年の出演作には映画『Fukushima 50(2020年)』『サイレント・トーキョー(2020年)』や、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人(2022年)』などがあります。
また、2021年にはデビュー40周年と還暦を迎え、歌手としてアルバムリリースを行うなど精力的に活動しているタレントです。
1976年生まれで、東京都出身の歌手です。母親は森山良子、父親はジェームス滝と、両親もともに歌手という生い立ちを持っています。
2001年に『直太朗』の名義でインディーズレーベルよりアルバムをリリースすると、翌2002年にはミニアルバム『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』にてメジャーデビューを果たします。
ブレイクのきっかけとなったのは2003年リリースのシングル『さくら(独唱)』で、120万枚を超える売り上げを記録しました。
ほかの歌手へ楽曲の提供を行ったり、俳優として舞台やドラマに出演したりと、マルチな才能を見せるアーティストです。
1985年生まれ、東京都出身のタレントです。ワタナベエンターテインメントに所属しており、父親はマルチタレントの中川勝彦です。
かわいらしいルックスを持ちつつ、オタクであることを生かしてバラエティ番組などで活躍しています。
また、女優として舞台やミュージカルに出演したり、歌手として楽曲をリリースしたりと幅広い活動をしているマルチタレントです。
さらに、アニメ好きということもあり、アニメや映画の声優を務めることもあります。近頃では、YouTubeでの活動も盛んです。
1996年生まれの俳優で、ロサンゼルス出身です。2014年から、日本での活動を開始しています。父親は俳優の千葉真一で、弟の眞栄田郷敦も俳優です。
連ドラの初出演は『保育探偵25時~花咲慎一郎は眠れない!!』でした。映画『ちはやふる』で第40回日本アカデミー賞新人賞を獲得して注目度が上昇し、以降多くのドラマや映画で活躍しています。
近年では、ハリウッド映画『パシフィック・リム:アップライジング(2018年)』へ出演するなど国外での活躍も見られています。整ったルックスを生かして、モデル活動も行っている注目の2世タレントです。
1961年生まれの俳優で、スター俳優であった佐田啓二の息子です。1981年の映画『連合艦隊』でデビューすると、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞して早くから俳優の才能を発揮しました。
本格的なブレイクはドラマ『ふぞろいの林檎たち』シリーズで、そこからNHK大河ドラマ『武田信玄』や映画『壬生義士伝』などで主演を務めます。
近年では、映画『記憶にございません!(2019年)』に出演し、第43回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞・第62回ブルーリボン賞主演男優賞・第44回報知映画賞主演男優賞などを獲得した、実力派俳優です。
1978年生まれのタレントで、父親が元総理大臣の小泉純一郎、弟の小泉進次郎も政治家になっています。
2002年に俳優としてデビューすると、同年のドラマ『狂った果実』にて主演を務め、爽やかなルックスも相まって人気タレントとなりました。
ほかの出演作には映画『交渉人 真下正義』やドラマ『ハケンの品格』、NHK大河ドラマ『天地人』などがあります。
また、俳優としてドラマや映画に出演するだけでなく『モニタリング』や『よじごじ Days』などバラエティ番組や情報番組にも出演している人気タレントです。
1997年生まれ、東京都出身の女優です。元レベッカの木暮武彦と、歌手のチエ・カジウラを両親に持ちます。
自身もデビュー時は『梶浦花』という名義で活動していましたが、事務所の移籍に伴い『杉咲花』へと名前を変えました。
ドラマ『夜行観覧車』への出演や、スタジオジブリの映画『思い出のマーニー』で声優を務めたことで周囲から評価され、実力を認められ始めます。
映画『湯を沸かすほどの熱い愛(2016年)』では、第40回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞しました。
近年の出演作には、NHK大河ドラマ『いだてん 東京オリムピック噺(2019年)』や映画『青くて痛くて脆い(2020年)』などがあります。
1986年生まれの女優で、東京都出身です。ハリウッドでも活躍している俳優・渡辺謙の娘であり、兄の渡辺大も俳優として活動しています。
15歳でファッション誌『non-no』の専属モデルを務め、2007年にドラマ『天国と地獄』で女優デビューを果たしました。
目を引くスタイルと端正な顔立ち、確かな演技力が評価され、その後もNHK大河ドラマ『天地人』や映画『BANDAGE バンデイジ』『おかえり、はやぶさ』などへ出演しました。
また、女優以外にも第48回ベストドレッサー賞を受賞したり、2019年にフォーエバーマーク賞を受賞したりと、華々しい活躍を見せているタレントです。
1977年生まれ、東京都出身の女優です。父親は歌舞伎役者の9代目松本幸四郎で、同じく歌舞伎役者の市川染五郎を兄に持っています。
1993年に舞台活動を開始し、1994年にはNHK大河ドラマ『花の乱』にてドラマデビューを果たしました。
以降は『ロングバケーション』や『ラブジェネレーション』などのトレンディドラマに出演して人気を獲得し、女優としてステップアップしていきました。
また、女優だけでなく、歌手としての一面も見せています。1997年に『明日、春が来たら』でCDデビューし、その後アルバムリリースやツアー開催などもしました。
1965年生まれ、東京都出身の俳優です。父親が歌舞伎役者の3代目市川猿之助で、母親が宝塚出身の女優浜木綿子という、サラブレッドのタレントとして知られています。
1989年のNHK大河ドラマ『春日局』で俳優デビューを飾ると、それ以降ドラマや映画に数多く出演し、演技力の高い俳優として幅広い世代に認知されました。
映画『劔岳 点の記(2009年)』にて日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を獲得したことからも、その実力がうかがえるでしょう。
近年の出演作には『クリーピー 偽りの隣人(2016年)』や『七つの会議(2019年)』などがあります。
1983年生まれ、ニューヨーク出身の歌手です。演歌歌手である藤圭子の娘として育ちました。
1998年のデビューシングル『Automatic/time will tell』がダブルミリオンを達成し、瞬く間に国民的アーティストの地位まで駆け上がりました。
1999年にリリースしたファーストアルバム『First Love』は765万枚の大ヒットとなり、日本記録を樹立しました。
その後も『Can You Keep A Secret?』『traveling』などヒット曲を連発し、2004年には全米デビューを果たしています。
また、2006年には童謡にも挑戦するなど、常にアクティブな活躍を見せているトップアーティストです。
1987年生まれ、静岡県出身の女優です。元サッカー選手長澤和明の娘として育ちました。
2000年に、第5回東宝シンデレラオーディションでグランプリを受賞したことがきっかけで芸能界に入り、女優として活動をスタートします。
2003年の映画『ロボコン』では初主演を務め、第27回日本アカデミー賞新人俳優賞を獲得しています。
以降は『世界の中心で、愛をさけぶ』『涙そうそう』『モテキ』など多くのヒット作に出演し、日本映画になくてはならない存在となりました。
ドラマでは『ラスト・フレンズ』や、NHK大河ドラマ『真田丸』などへの出演歴があります。
2世タレントをチェックしてテレビを楽しもう
有名な2世タレントから、意外と知られていない2世タレントまで、多くの芸能人がランクインしていました。
親の存在を明らかにして活動する人から隠す人までスタンスはさまざまですが、いずれもランクインしているタレントたちは本人の実力もしっかりとあるのが特徴といえます。
今まで知らなかった2世タレントを知ると、また違った視点でテレビを楽しめるでしょう。