女性タレント

中村アン「戦略通り」と喜ぶイメージワードは?

旬の女優インタビュー 中村アン・後篇

女優として存在感を増し、CM契約社数もトップクラスになっている中村アン。後篇では、そのタレントパワーを紐解く。

男性からの「見たい、知りたい」が急伸

——タレントパワーランキングでは、約1000人の方にアンケート調査を行っています。2020年11月度調査の結果、中村さんの認知度は男性51.5%、女性73.3%。女性からの認知度が圧倒的に高いです。

そう、私は女性向けの広告を担当させていただくことが多いので、男性、低いんですよ(笑)。

——注目は「見たい、知りたい」の指標である誘引率です。19年11月度調査では65.8%でしたが、20年11月度は79.5%まで伸びていました。

なるほど〜、男性に興味を持ち始められていると(笑)。

——男性からの注目度が上がったのは、なぜだと思いますか?

ええっ……何でだろう。ドラマの影響もあるんでしょうかね。……全然分からないです(笑)。

——『SUITS/スーツ』で秘書、『危険なビーナス』で看護師と、男性をサポートする役が多かったので、その影響かもしれません。「麒麟特製ストロング」のCMも大きかった気がします。大人の女性らしい、しっとりとした中村さんに惹かれた男性は多かったはず。

ああ〜、確かに、麒麟さんは大きかったですね。元気だった20代から、しっとりと癒しの……癒しまではまだ行けないですけど(笑)

——30代に入って、雰囲気が柔らかくなりましたよね。

がむしゃらだった20代を過ぎて、肩の力が抜けてきたところはあると思います。20代は本当に「売れたい、売れたい!」とガツガツしていたときもあったので(笑)。

——中村さんは「美BODY」も魅力ですが、トレーニングの仕方にも変化はありますか。

アウターだけでなく、インナーも鍛えて、立ち姿がキレイになるようにしていて。そこも、変わりつつありますね。

大切にしてきた「健康的」と「笑顔」

 

——中村さんに対するイメージワードの調査結果は、1位が「ビジュアルが良い」で57.9%、2位が「健康的な」で38.8%、3位が「セクシーな」で32.1%でした。

え、本当ですか? セクシーは、テキトーに挙げてくれたんじゃないですか?(笑)。

——いやいや(笑)。このなかで、うれしいイメージワードはありますか。

23〜24歳でオーディションによく行っている頃、「どんな女性になりたいですか?」と聞かれて、いつも「健康的な人になりたい」と言ってたんです。そのときは「……はあ」みたいな感じで、全然通じてなかったんですけど、私が自分らしくいられるのは、そっちかなと思っていて。

——そっちのスペースが空いてるぞ、という戦略もあったんですか?

そうですね(笑)。私、身長もそんなに大きくないですし、特に特徴がなく普通なんです。でもチアリーディングをやっていて笑顔は得意なので、笑顔と健康的なイメージで見る人に元気になってもらえたらいいなと。だから今、もし「健康的」と思っていただけているのなら……戦略通りです(笑)。

イメージを裏切る役にも挑戦したい

——最近、ハマっていることは何ですか?

こんまり(近藤麻理恵)さんの影響もあって、最近、断捨離が流行ってるじゃないですか。片付けて、運を呼び込む、みたいな。私もコロナをきっかけに部屋の片付けを始めて。高価なものでも、「えいっ!」と手放したり。そうすることで執着が取っ払われて、気持ちがラクになって。なんだか仕事にも集中できるようになった気がしますね。

——好きな映画のジャンルは?

昔から、ラブストーリーやサスペンスが好きですね。映画館には、けっこう行くんですよ。1人でも普通に行きますし。いいですよね、映画は。2時間、違う世界に浸れる。大きいスクリーンで見るとやはり迫力が違うので。『冷静と情熱のあいだ』のような作品だと、違う国の景色も見れますし。

——見るのは、邦画が多いんですか?

お芝居をするようになって、邦画を積極的に見るようになりました。共演した方の映画を見たり、ご一緒する監督の映画を見たり。『名も無き世界のエンドロール』のときは、佐藤監督の『ストロベリーナイト』を見直したりしました。せっかくお仕事をさせてもらうので!

——これから、どんな映画のエンドロールに自分の名前があってほしいですか。

どんなもの、とは選べないです。自分を求めてもらえて、納得できるものだったら、どんな作品でも挑戦したい。役柄は、「健康的」とか「元気」とか、今までのイメージとは真逆のものができたら、なお嬉しいですね。着飾った役やキラキラした役も多かったので、今度はそこから離れた役に出会いたいです。

——畳の上で静かに暮らすような、地味で生活感に溢れたような役は、あまり想像がつかないです。

ああ〜、そうですよね(笑)。でも生活感がある女性も、いいですよね。良い意味で、みなさんの期待を裏切るような作品に出会えたらいいなと思っています。

 

 

■プロフィール■


中村 アン (なかむら・あん)

誕生日 1987年 09月 17日
出身地 東京都
所属事務所:プラチナムプロダクション

■作品紹介■

■映画『名も無き世界のエンドロール』


2021年1月29日(金)全国ロードショー
映画『名も無き世界のエンドロール』
2021年1月29日から全国公開
監督:佐藤祐市
出演・岩田剛典、新田真剣佑、山田杏奈、中村アン/石丸謙二郎、大友康平、柄本明
原作・行成薫『名も無き世界のエンドロール』(集英社文庫刊)
脚本・西条みつとし
配給:エイベックス・ピクチャーズ
(C)行成薫/集英社(C)映画「名も無き世界のエンドロール」製作委員会