朝ドラのヒロインには特徴がある?
朝ドラは、根強い人気を持つコンテンツです。ヒロインを演じる女優は出演後、一気にブレイクすることもよくあります。そんな朝ドラヒロインの特徴を、性格面・ストーリー面から見ていきましょう。
お転婆な一面
朝ドラのヒロインによく見られる傾向として、お転婆キャラである点が挙げられます。逆に、冷静なヒロインはあまり見られません。
例えば、『マッサン(2014年)』や『あさが来た(2015年)』でもあったように、ヒロインが木を登ったり、川・海に落ちたりするシーンは朝ドラの定番です。
少し危なっかしくて隙のあるキャラクターの方が、視聴者は親しみを抱きやすくなるのでしょう。
ヒロインの成長が見どころ
朝ドラのストーリー面では、ヒロインが何かの目的に向かう途中で壁にぶつかり、そこで成長していくという展開が王道です。
目標に対してひたむきに頑張る姿、くじけても立ち上がる姿に、視聴者は心を打たれて応援したくなるのです。
挫折と成長を繰り返す物語の構成は、見る人の感情を揺さぶりやすく、ヒロインの真っすぐな姿勢は若い頃を懐古させたり憧れを抱かせたりするでしょう。
そのため、困難に負けない熱い姿を演じられるかどうかが、女優の腕の見せどころになるといえます。
女優として大成することも
朝ドラは、若手女優にとって登竜門といわれており、朝ドラへの出演をきっかけにその後ブレイクする人も多い傾向です。
国仲涼子・石原さとみ・比嘉愛未・貫地谷しほりなどがその代表例で、朝ドラで知名度を上げて人気女優の仲間入りを果たしました。
もちろん、すでに人気・知名度がある状態で朝ドラヒロインのオファーを受けるケースもあるため、一括りにはできません。
朝ドラは通常のドラマとは異なり、半年間という長い放送期間があります。そのため自然と人の目に留まりやすく、さらに撮影期間も比例して長くなり女優自身の力も鍛えられることが、ブレイクにつながっていくのでしょう。
朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキングの算出方法
朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキングは、『株式会社アーキテクト』が実施しているタレントパワーランキングの最新調査結果をもとに抽出しました。ランキングの調査方法について紹介します。
当社独自の集計方式で算出
朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出、こちらのデータからランキングが作成されています。
パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。
今回のランキングは、2020年5月度・2022年11月度・2023年2月度に行われた調査をもとに32歳以下の若手女優と33歳以上の中堅女優にわけて作成しています。
【若手】朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキング
【若手】朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキングでは、第一線で今まさに活躍中の有名女優がそろいました。それぞれの出演作について見ていきましょう。
1991年生まれ、女優として活動するかたわら、ファッション雑誌『Seventeen』『non-no』の専属モデルも務めていたタレントです。
近年の出演作は、ドラマ『#リモラブ ~普通の恋は邪道~(2020年)』『Night Doctor(2021年)』、映画『ホテルローヤル(2020年)』などです。
朝ドラ出演は2015年のことで、『あさが来た』でヒロイン・今井(白岡)あさ役を演じました。モデルは日本で初めて女子大学を設立した実業家・広岡浅子で、勝ち気な性格のキャラクターをしっかりと演じきり話題を呼びました。
1995年生まれ、アイドルグループ『AKB48』のメンバーとして活動していました。現在はグループを脱退し、女優として活躍中です。
これまでにドラマ『家政夫のミタゾノ(2019年)』や、映画『亜人(2017年)』『センセイ君主(2018年)』などの作品に出演してきました。
朝ドラ出演は『カムカムエヴリバディ(2021年)』で、ヒロインが祖母・母・娘と世代を超えて登場するという特殊な作品において、3人目のヒロイン・ひなた役を演じました。
1991年生まれ、日本アカデミー賞優秀助演女優賞・エランドール賞新人賞などを獲得している女優です。また『みつき』名義で歌手活動も行っています。
近年の出演作はドラマ『同期のサクラ(2019年)』や『ムチャブリ!わたしが社長になるなんて(2022年)』、映画『ヲタクに恋は難しい(2020年)』などです。
2016年、朝ドラの『とと姉ちゃん』で戦後の混乱期に父を亡くしたヒロイン・小橋常子役を演じると本格的にブレイクし、以降は数々のヒット作に出演するようになりました。
キャスティングの際、制作統括プロデューサーは「昭和の激動の時代を、一家を背負うヒロインの背中を見た気がした」と語っています。
1994年生まれ、2011年に出演した映画『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』で、TAMA映画祭最優秀新進女優賞を受賞しています。
NHK大河ドラマ『西郷どん(2018年)』やドラマ『この世界の片隅に(2018年)』、映画『地獄でなぜ悪い(2013年)』『日々ロック(2014年)』などで、着実にキャリアを積み人気女優となりました。
2020年に朝ドラに出演しており、『エール』でヒロイン・関内音役を演じました。歌手になる夢を持ち、その夢に向かって奮闘する様子が印象的な作品です。
2000年生まれ、2011年に東宝シンデレラオーディションのニュージェネレーション賞を受賞しています。
2017年に映画『君の膵臓をたべたい』で日本アカデミー賞新人俳優賞を獲得し、2023年には映画『シン・仮面ライダー』に出演するなど、近年目覚ましい活躍を見せる女優です。
2023年スタートの朝ドラ『らんまん』のヒロインにも起用され、主人公の妻・寿恵子役として物語を盛り上げる大きな要因となっています。
プロデューサーが起用に際して「花のような可憐さがありながら、芯のあるかっこよさも感じる」とコメントしており、期待度の高さがうかがえます。
1999年生まれ、2009年に映画デビューを果たした若手女優です。2019年にはエランドール賞新人賞も獲得しています。
近年では、映画『君は月夜に光り輝く(2019年)』『マイ・ブロークン・マリコ(2022年)』などに出演し、話題を呼びました。
2018年の朝ドラ『半分、青い。』では、応募者2,366人の中からオーディションを勝ち抜き、ヒロイン・楡野鈴愛役を見事に務めました。
1993年生まれ、2010年に『ハガネの女』でドラマデビューしました。その後、映画『ビリギャル(2015年)』『僕だけがいない街(2016年)』で注目を浴び始めます。
2017年の朝ドラ『ひよっこ』で、集団就職で上京し奮闘したヒロイン・谷田部みね子役を好演し、その人気をより確かなものにしました。
近年も映画『花束みたいな恋をした(2021年)』『前科者(2022年)』や、NHK大河ドラマ『どうする家康(2023年)』など話題作に次々と出演しています。
1998年生まれ、2015年に映画『海街diary』でTAMA映画賞最優秀新進女優賞・山路ふみ子映画賞新人女優賞を獲得した女優です。
映画『ちはやふる』シリーズや『ラストレター(2020年)』、『流浪の月(2022年)』などが近年の主な出演作となっています。
朝ドラには2019年の『なつぞら』に出演し、戦災孤児として懸命に生きていくヒロイン・奥原なつ役を熱演し、高い評価を得ました。
【中堅以上】朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキング
【中堅以上】朝ドラ歴代ヒロイン人気ランキングは、上記のような結果となりました。「この女優も朝ドラに出演していたことが?」と、意外な人もいるのではないでしょうか?それぞれ出演した朝ドラや、ほかの出演作についても見ていきましょう。
1973年生まれ、これまで数々のドラマ・映画に出演してきたベテラン女優です。
『GTO(1998年)』『魔女の条件(1999年)』『やまとなでしこ(2000年)』『家政婦のミタ(2011年)』など、人気ドラマに数多く出演し、現在も第一線で活躍し続けています。
1996年には朝ドラ『ひまわり』で、約2,000人の応募者の中からオーディションで見事選ばれ、ヒロイン・南田のぞみ役を務めました。また2019年の朝ドラ『なつぞら』では、ヒロインの育ての母・富士子役としても出演しました。
1988年生まれ、映画『紀子の食卓(2006年)』でスクリーンデビューした女優です。2014年の朝ドラ『花子とアン』でヒロインを演じると本格的に注目され始め、同年にはNHK紅白歌合戦の司会も務めました。
朝ドラ出演後はドラマ『東京タラレバ娘(2017年)』『わたし、定時で帰ります。(2019年)』『危険なビーナス(2020年)』といった話題作に出演し、人気女優の地位を確立していきました。2024年には、NHK大河ドラマ『光る君へ』に出演予定です。
また、2022年には舞台『クランク・イン!』に挑んだり、2023年4月からはドキュメンタリー番組『未来につなぐエール』でナレーションも務めたりと、活動のフィールドを広げています。
1986年生まれ、ドラマデビュー作が朝ドラ『どんど晴れ(2007年)』でした。女将として成長していくその姿は、ドラマの中で強い存在感を放っていました。
その後、ドラマ『コード・ブルー』シリーズやNHK大河ドラマ『天地人(2009年)』、映画『僕等がいた(2012年)』といった人気作に次々出演するようになり、人気女優へとステップアップしていきます。
2019年の朝ドラ『なつぞら』にも出演しており、ヒロインの母親的存在であるマダム・前島光子役を好演しました。大人の魅力にあふれた姿は、記憶に新しいでしょう。
1989年生まれ、2005年に日本映画批評家大賞新人賞・ブルーリボン賞新人賞を受賞している女優です。
これまでに、映画『深夜食堂(2015年)』『ピース オブ ケイク(2015年)』『日日是好日(2018年)』『アイネクライネナハトムジーク(2019年)』など、根強い人気がある作品を中心に出演を重ねてきました。
2009年には、川越の老舗和菓子店を舞台に家族の絆を描いた朝ドラ『つばさ』に出演し、ヒロイン・玉木つばさ役として活躍を見せました。
1986年生まれ、2013年に朝ドラ『ごちそうさん』に出演した女優です。食をテーマにした朝ドラで、食いしん坊キャラのヒロイン・卯野め以子役を好演しました。
朝ドラの出演でさらに役者としてのキャリアを積み、以降も女優業はもちろん、それ以外の活動も活発に行っています。
近年では、劇場版アニメ『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!(2022年)』の日本語吹き替え版の声優を担当したり、映画『耳をすませば(2022年)』で主題歌を担当したりと、マルチに活躍中です。
1973年生まれ、出演した朝ドラは『カムカムエヴリバディ(2021年)』です。祖母と母、娘の3世代に渡る物語の中で、2番目のヒロイン・雉真るい役を演じました。
実年齢よりも30歳ほど若いキャラクターを演じるという難しい役どころでしたが、見事に演じきり高く評価されました。
残る2人のヒロインがオーディションで決められたのに対して、2番目のヒロイン役だけは制作側から直々にオファーがあったといわれています。それだけ、深津絵里という女優に対する信頼感と魅力があったということでしょう。
1986年生まれ、これまでに報知映画賞最優秀新人賞・日本アカデミー賞優秀助演女優賞など、多くの賞を獲得している女優です。
ドラマ『ウォーターボーイズ2(2004年)』『Ns’あおい(2006年)』『失恋ショコラティエ(2014年)』『アンナチュラル(2018年)』など、多くのヒットドラマに出演してきました。
朝ドラ出演は2003年の『てるてる家族』で、製パン店を舞台にした明るい家族のストーリーを、ヒロイン・冬子役として盛り上げました。
1988年生まれ、2009年にエランドール賞新人賞を、2020年には日本映画批評家大賞主演女優賞を獲得している女優です。
映画『デスノート(2006年)』やドラマ『LIAR GAME(2007年)』で注目されると、その後もドラマ『流星の絆(2008年)』や『SPEC』シリーズ、映画『無限の住人(2017年)』『町田くんの世界(2019年)』など多くの作品に出演しました。
朝ドラ出演は『スカーレット(2019年)』で、戦後間もない激動の時代を乗り越えるヒロイン・川原喜美子役を演じました。苦労が絶えない中、熱意を持って陶芸に向き合う姿が印象的でした。
魅力的なヒロインを演じる女優をチェック
朝ドラにヒロインとして出演したことのある女優は、いずれも実力が高く、現在も活躍を続けている女優がほとんどです。
演技力であったり雰囲気であったり、キャラクターの見せ方であったりと、各々が持つ魅力で朝ドラの世界観を彩り、視聴者を引き込んでいます。
朝ドラを見ていて気になる女優がいたら、その後の活躍にも注目してみてはいかがでしょうか。数年後には、大人気女優へと成長を遂げているかもしれません。