2021年8月に発表した「2021年上半期にブレイクしたタレント」に続いて、アーキテクトが実施しているタレントパワーランキングの調査結果をもとに今年下半期に大きな注目を集めて躍進した男女タレントそれぞれのトップ10を発表します（男女混合のユニットは、主要なメンバーの性別で紹介します）。
2021年上半期にブレイクした男性タレント。女性タレントランキングのタレントパワー調査方法
このTOP10は、2021年8月・11月に実施されたタレントパワーランキングの定期調査で認知度とパワースコアの上昇率ランキング上位に入ったオールジャンルのタレントの中から、世代別上昇率やメディア出演増加などの各種データを加味して順位を決定しました。
「今年の下半期にブレイクした」という点を重視して、上昇率ランキングでは上位であっても、昨年までに既に世間に知られていたと考えられる人は除外しました。
なお、順位はブレイクのインパクトの大きさなどから独自に作成したもので、人気やタレントパワーの順位ではありません。
男性タレント編
2021年下半期にブレイクした男性タレント第10位 笠松将
現在29歳の俳優です。ドラマ『正義の天秤』『岸辺露伴は動かない』（ともにNHK）に出演したほか、NHK大河ドラマ『晴天を衝け』で渋沢栄一の孫・敬三を演じて個性的な存在感が脚光を浴びました。
2022年1月12日にスタートする高畑充希主演ドラマ『ムチャブリ！わたしが社長になるなんて』（日テレ系）に出演します。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第9位 トム・ブラウン
布川ひろき、みちおの2人による2009年結成の漫才コンビ。「M－1グランプリ2018」でファイナリストとなって“合体漫才”が人気を集め、『有吉の壁』（日テレ系）などのバラエティ番組で活躍しています。
8月度調査で20代後半男女において認知度上昇・お笑い部門１位（3時のヒロインと同率）。40代後半の同ランキングでも3位に入り、男女全体でもお笑い部門6位にランクインしました。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第8位 優里
2020年にメジャーデビューしたシンガーソングライター。『ドライフラワー』がSNSを通じて人気を集め、ストリーミング再生で累計5億回を突破。
8月度調査結果では、40代後半女性における認知度上昇率ランキングで歌手・アーティスト部門1位。2022年1月12日には1stアルバム『壱』が発売されます。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第7位 白洲迅
2021年秋クールの連ドラ『どうせもう逃げられない』（MBSほか）で主演したほか、『めざましテレビ』（フジ系）初の番組内連ドラ『めざましドラマ めぐる。』に出演して12月には同番組のマンスリーエンタメプレゼンターを務めました。
8月度調査で30代前半女性におけるパワースコア上昇率・男優部門1位。2022年1月15日スタートの連ドラ『鹿楓堂よついろ日和』（テレ朝系）にも出演します。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第6位 市川染五郎
2018年に父・松本幸四郎の前名でもある市川染五郎を襲名（八代目）した、現在16歳の歌舞伎役者です。女優の松たか子は叔母にあたります。
7月に公開されたアニメ映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』で主人公の声優を担当して注目を集め、8月度調査ではすべての男性タレントの中で認知度上昇率1位。男女全体でもハラミちゃんに次ぐ2位でした。
2022年はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演します。歌舞伎だけでなく、映像の分野でも注目の若手俳優に浮上しそうです。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第5位 空気階段
2019年に「キングオブコント」で初めて決勝に進出して独自の世界観が人気を集めている、鈴木もぐらと水川かたまりによる2012年結成のお笑いコンビ。10月に行われた「キングオブコント2021」で優勝して、テレビ出演が増えました。
11月度調査では、男女全タレントの中で認知度上昇率1位。パワースコア上昇率でもお笑いタレント部門1位に輝きました。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第4位 目黒蓮(Snow Man)
4位は、ジャニーズ事務所のアイドルグループ「Snow Man」のメンバーとして2020年にCDデビューした目黒蓮。2021年秋クールの連ドラ『消えた初恋』（テレ朝系）でなにわ男子の道枝駿佑とW主演して注目を集めました。
11月度調査で10代後半男女における認知度上昇率・男優部門5位。『アイ・アム・冒険少年』（TBS系）など、バラエティ番組でも活躍中です。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第3位 おいでやすこが
ピン芸人として活躍してきた、おいでやす小田、こがけんの2人が結成したユニット。「M－1グランプリ2020」で準優勝。テレビ出演本数が昨年より290本増えて、ニホンモニターが発表した「2021年タレント番組出演本数ランキング・ブレイクタレント」でマヂカルラブリーと並んで1位でした。
8月度調査の認知度上昇率ランキング・お笑いタレント部門で2位。それぞれ個人でも活躍中で、こがけんが日清「どん兵衛」のCMに出演、おいでやす小田はNHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』京都編に出演します。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第2位 松村北斗(SixTONES)
2020年にCDデビューしたSixTONESのメンバー・松村北斗が2位。2021年は、2月に映画『ライアー×ライアー』で森七菜とW主演して注目を集めましたが、下半期は朝ドラ『カムカムエヴリバディ』に雉真稔役で出演。
朝ドラでの活躍によって幅広い年齢層で注目度がアップして、11月度調査では50代女性における認知度上昇率・男優部門1位となりました。
2021年下半期にブレイクした男性タレント第1位 杉野遥亮
10月クール連ドラ『恋です！～ヤンキー君と白杖ガール～』（日テレ系）で杉咲花の相手役を演じて注目され、11月度パワースコア上昇率・男優部門4位。女性の回答における上昇率では男優部門1位でした。
俳優としてのキャリアは豊富で、2021年上半期には『直ちゃんは小学三年生』『東京怪奇酒』（ともにテレ東系）の2本の深夜ドラマで主演しましたが、ゴールデン・プライムタイムの連ドラでの活躍によって下半期は注目度がさらに上昇しました。
女性タレント編
2021年下半期にブレイクした女性タレント第10位 松田里奈(櫻坂46)
欅坂46から改称して新しいスタートを切った櫻坂46で2021年1月から副キャプテンをつとめています。10月から朝の生情報番組『THE TIME，』（TBS系）の木曜レギュラーに起用。
11月度調査では10代後半男性における認知度が大きく上昇。歌手・ミュージシャン部門5位、女性アイドル個人ではトップの上昇率を示しました。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第9位 SUMIRE
秋に放送されたNHKドラマ『群青領域』で地上波連ドラ初出演。女優役を演じました。11月にNetflixで配信開始された『ボクたちはみんな大人になれなかった』、11～12月放送のドラマ『いりびと-異邦人-』（WOWOW）にも出演して、11月度認知度上昇率・女優部門1位。
父は浅野忠信、母はCHARA。2014年から雑誌『装苑』の専属モデルとしても活躍中で、2018年に女優デビューしました。2022年2月4日公開の映画『大怪獣のあとしまつ』にも出演します。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第8位 阿部華也子
『めざましテレビ』（フジ系）でお天気コーナーを担当するフリーアナウンサー。ここ数年、お天気お姉さんの人気ランキングでトップに立つ高い支持を集めていますが、6月にYou Tube公式チャンネルを開設して注目を集め、8月度調査で20代における認知度上昇率・女性キャスター部門2位。
さらに10～12月には、ドラマ『顔だけ先生』（東海／フジ系）にレギュラー出演して注目を集めました。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第7位 田辺桃子
2021年上半期にはドラマ『リコカツ』（TBS系）で注目を集めたのに続き、秋クールの『恋です！』で主人公が通う盲学校の同級生を好演して、役ごとにまったく違う表情を見せるカメレオン女優としてSNS上で話題になりました。11月度調査では20代後半女性の認知度が上昇しました。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第6位 緑黄色社会
2018年にメジャーデビューした、ボーカル＆ギターの長屋晴子など男女4人によるロック・バンド。11月度調査で10代前半男女におけるパワースコア上昇率・歌手ミュージシャン部門1位になりました。
『LITMUS』が７～9月に放送されたドラマ『緊急取調室』（テレ朝系）の主題歌になったほか、『Landscape』は吉沢亮・橋本環奈の出演によるスズキ「ソリオ バンディット」のCMソングとしておなじみです。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第5位 岡崎紗絵
『Ray』専属モデル、女優として活躍中。６～9月に放送されたドラマ『ナイト・ドクター』（フジ系）、11月に全国のイオンシネマなどで公開された映画『シノノメ色の週末』で注目を集め、11月度調査で10代女性における認知度上昇率・女優部門1位となりました。
2022年1月17日スタートのドラマ『ドクターホワイト』（カンテレ／フジ系）にも出演します。20代後半の女優の中では著しい急成長が目立つひとりで、恋愛ドラマの次世代ヒロインとして期待されます。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第4位 ラランド
サーヤとニシダによる男女お笑いコンビ。アマチュア時代に「M－1グランプリ」準決勝に進出して注目を集めました。今年に入ってテレビ番組出演が増え、ニホンモニターが発表した「2021年タレント番組出演本数ランキング・ブレイクタレント」で7位（昨年ょり174番組増）に入りました。
11月度調査で認知度上昇率・お笑いタレント部門4位にランクイン。中でも50代男女の回答では上昇率1位でした。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第3位 ハラミちゃん
動画配信サイトでピアノを演奏して人気を集め、2020年にメジャーデビュー。2021年7月に『めざましテレビ』のマンスリーエンタメプレゼンターを務めて知名度がさらにアップ。
8月度調査では全タレントの中で認知度上昇率トップでした。2022年1月4日には初の日本武道館ワンマン公演を開催しました。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第2位 ヒコロヒー
「女芸人No.1決定戦 THE W2021」ファイナリスト。バラエティ出演が増えたほか、11月からMCを担当しる新番組『本家が聴かせてもらいます』（テレ東系）がスタート。11月度調査では全ジャンルの女性タレントの中で認知度上昇率1位でした。
2021年夏には、連ドラ『＃家族募集します』（TBS系）にも出演しました。2022年1月10日スタートの菅田将暉主演による月9ドラマ『ミステリと言う勿れ』（フジ系）にも出演します。
2021年下半期にブレイクした女性タレント第１位 渋谷凪咲(NMB48)
そして、女性タレント１位はNMB48の渋谷凪咲です。臨機応変に的確なコメントを繰り出すことができる「大喜利力」の高さが評価されて地元・大阪ではバラエティ番組で活躍していましたが、2021年下半期に入って全国ネットの番組でも躍進。
NMB48のメンバーとしても、11月放送の『ベストヒット歌謡祭2021』（読売／日テレ系）のために書き下ろされたオリジナル楽曲『夢中人』で初のセンター。11月度調査では、認知度上昇率・歌手ミュージシャン部門1位でした。
選・文／高倉文紀（評論家）
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