THE RAMPAGE陣のミリオンカラー Vol.16：三山凌輝さん(BE:FIRST)

今回、第16回目となる『THE RAMPAGE陣のミリオンカラー』。この連載は、THE RAMPAGEのパフォーマー兼グループのリーダーでもある陣が、エンタメ界の様々な分野で活躍する方との対談で、自身も成長しようという企画だ。

今回のゲストは、BE:FIRSTのメンバー・RYOKIであり、陣も出演している大ヒット映画『HiGH&LOW THE WORST X』に出演している三山凌輝さん。陣ともプライベートで交流のある仲良しな二人が、今回の映画や互いのグループについて終始笑顔が絶えない中でも熱く語ってくれた。

子どもの頃からTVの中のカッコいい人になりたかった

――お二人は、『HiGH&LOW THE WORST X』での共演が初対面なんですか？

陣：そうです。そこからプライベートで食事をしたり、僕のレギュラーのラジオ番組（TOKYO FM『JUMP UP MELODIES』）にもゲストで来てくれたり、仲良くしています。

三山凌輝さん(以下、「R」)：鈴木おさむさんと陣くんの番組で、おさむさんの奥様の大島美幸さんがBE:FIRSTの「Bye-Good-Bye」を一緒に踊って下さったご縁もあって、物凄く盛り上がったんですよ。

陣：早速、幼少期について尋ねますね。海外に住んでいたのはご両親の仕事ですか？

R：いえ、うちの母が自由人で、3才からオーストラリアやアメリカと日本を行ったり来たりしていました。オーストラリアではイグアナに苦労していました。ホテルの天井に30㎝くらいのが張り付いていたり、新品の光る靴を履いた途端にフンを踏んづけたり（笑）。

陣：じゃあ、RYOKIの社交性はそういった環境から来ているのですか？

R：確かに、自由な生き方や考え方が自然に身についたんでしょうね。

陣：アーティストを目指すようになったのはいつ頃からですか？

R：中学生の頃にスカウトをしていただいてこの世界に入りました。キッカケは、子どもの頃からTVの中にいるカッコいい人になりたかったんですよ。子どもながら「こういう人、テレビの中でしかみないなぁ、どうやったらなれるんだろう」って思っていました。

陣：確かに、それは子どもならではの疑問ですね。

R：そのうち歌って踊るEXILEさんなどボーイズグループに憧れて、鏡の前で真似していましたね。でも、最初は単純にキャーキャー言われたいだけでした（笑）。

陣：ワハハハ！まぁ、大体みんなそうですよね。

R：そのうち、何か特化しないと仕事はもらえないよと言われ、お芝居のレッスンを始めてみました。監督によってもOKかNGか基準が違うし、そもそも芝居とは何なのか？って解決できないテーマのように思えて。自分は割となんでも器用な方なんだけど、演技については全然わからない。それが悔しくて、好きな歌やダンスよりも、まずはこの芝居の疑問を解決したいって強く思ったんです。

コロナ禍のなか、音楽で自分を表現し尽くした動画を配信、それをSKY-HIが注目

陣：じゃあ、（BE:FIRSTのオーディションの）『THE FIRST』までの間は、歌やダンスは誰かに習っていなかったんですか？

R：オーディションを受ける前年にボイストレーニングに通い始めたくらいで、それまでは、好きなアーティストさんの映像を見て、自分でアレンジして風呂場の前の鏡で歌って踊るくらいでした（笑）。

陣：でも役者でもアーティストでも自分で表現するって大事ですもんね。

R：それがコロナ禍になって、役者としての大きな仕事がことごとくキャンセルになったんです。そんな状況で、役者って“待つのみ”で作品がないと参加できないんだと、超ポジティブな自分が、初めてネガティブになっちゃっいました。それで、音楽なら自分から発信できるんじゃないかって思って、周りの皆さんの協力でミュージックビデオを作ってみたんです。できるだけ才能を発揮できるように、フリースタイルのラップや衣装にもこだわりました。

陣：自分の名刺代わりとして作ったんですね。

stray kids 「Top」trilingual ver. coverd by Ryoki Miyama

R：そうしたら、それをSKY-HIさんが見てくださって、オーディションがあると教えて下さったんです。

陣：つまり、自分で発信したからこそ、次々と動き出したんですね！！

R：だから、不思議な運命を感じました。以前から、初舞台もダンスシーンがあって自分の得意な感じが出せたり、その次の舞台もギター＆ボーカルの役をもらえたり、自然と今に繋がっているんですよ。

陣：そう考えると、ホント凄いですね。僕らも、コロナ禍だから家のテレビで『THE FIRST』を観ていました。SKY-HIさんの自費オーディションというのも衝撃的でした。その中で、RYOKIの中ではどんな気持ちで勝ち進んでいったんですか？

R：僕の場合は、アーティスティズムや存在感を意識して持つようにしていました。

陣：じゃあ、グループが結成する頃には7人それぞれの役割が決まっていた感じですか？

R：歌が上手い、ダンスが上手い、表現力など皆のパラメーターが高くて、あとメンバー全員、これが不得意ってというのが本当に無いんです。だからこそ任せられるし、任せてもらえるとても良いチームで、そこに対してリスペクトし合っています！

陣：本当に良いチームですよね。SKY-HIさんともコミュニケーションを取ってるんですか？

R：最近は忙し過ぎて、あまり会えていないのですが、“１on 1”という、SKY-HIさんの家に行って1対1で話をする機会が時々あります。普段思っていることとか、将来どうしたいとか…あまりここでは言えない内容ばかりですけど（笑）、ここまでしてくれる会社ってなかなかないですよね。陣くんは？

陣：僕らも、頻繁ではありませんが、本当に大事な場面でHIROさんと話し合いをさせてもらっています。HIROさんは、自主性を尊重してくださるので、すぐに答えを求めに行くのではなく、まずは自分たちで考えて、それでもやはりアドバイスが必要という場合に尋ねるようにしています。

下積みの準備期間があったからこそ、超多忙でもめちゃくちゃ嬉しい！

陣：そして、映画『HiGH&LOW THE WORST X（ハイロー）』での大抜擢です！1年前までオーディションを受けていた人がこの忙しさなんて、カラダが追いつかないのでは？

R：はい（苦笑）。でも、自分としては中学生から一生懸命にやってきて、「なんでこんなに上手くいかないんだろう…」とか「いや、さすがに今回は上手くいかなきゃおかしいだろ！！」とか、神様を恨んでしまうほどの低迷期もあったのを乗り越えて今があるので、「やっと来た！」という想いです。だから、大ファンだったハイローも、自分的には作品を汚さないようにと地に足を付けて取り組めました。

陣：確かに、デビューしてからは早いけど、それまでの自分の中での下積みがあったから、今の状況を理解できるんですね。

R：お仕事させてもらう方たちにもそれぞれバックボーンがあるはずで、こちらはそのすべてを知らない訳だから、関わる方々皆さんをリスペクトするよう心がけていますね。

陣：BE:FIRSTのメンバーから映画の感想は聞きました？

R：ハイローが好きな子も多くて、プレミアム試写会に来てくれたメンバーからは観終わった後、「マジで（天下井の役）、嫌いだったわー！」って言ってくれました（笑）。

陣：アハハハ！最大の褒め言葉！！

R：全作品を観ているメンバーからは、「今回はひと味違った」「ストーリー性が深い」って感想をくれました。最年少のRYUHEIは「自分も出たかった」と言うほど楽しかったようです。

陣：もともとのメンバーがいるところに、新たなメンバーとして中本悠太くん（NCT　127）やRYOKIが加わるのですが、僕は、今の時代にとても大事なメッセージのある作品だと思いますね。今って、大人であろうと高校生であろうと何らかのしがらみが山ほどあるわけで、善悪が何かわかりづらい現代の人達に観てほしいなと思います。あの最後のシーンは映画を観て初めて「なるほどなー！」って、それまでの全部が繋がりました。

R：今回は出演キャストも、異なるボーイズグループが一堂に会しているなんて物凄いことですよね。それでいてストーリーも圧巻。どんな人が見ても、すごい映画だと分かりやすいものになっています。

陣：撮影現場はずっと楽しかったですよね。ずっと喋っていて、待ち時間中も話が盛り上がりすぎて「まもなく撮影を再開しまーす」ってアナウンスされた時も、「もうちょっと待ってー(笑)」って思いましたもん。

R：待ち時間はかなりあったんですけどねー！（笑）

金をちらつかせる悪役に、内心「キャッシュレスでええやん！（笑）」

――RYOKIさんは、“自分の手を汚さずに、金をちらつかせ人心を掌握する”という役作りに当たって何か心がけられたんですか？陣さんも、相当に悪い顔つきになるよう努力されていましたが。

R：僕も監督から「今、カワイイ顔しているよー」って何度かダメ出しされました。この天下井という男は、世の中を斜に構えているので、この人がどうしてこうなったのかを考えながら演じていました。

陣：凄いですよね！RYOKIの天下井役のハマり方って半端ないです。三校連合が集まって校門を出ていくシーンで、天下井が先頭を切って引っ張っていくシーンは、この全員をまとめていく統率力があって、スゲーって思いましたよ！

R：マジですか！？実際は、足ガクガクでしたよ（笑）

陣：いやー、表情もワルそのもので良かったです。あと、喫茶店でシダケン（演：荒井敦史さん）に「言い値で良い？」って語尾を上げて言うセリフがめちゃくちゃ好きで、今日どうしても伝えたかったんですよ。

R：アハハ、めちゃくちゃマニアック！！嬉しいです！

陣：あの、札束をまるくまとめているのもイヤな感じでした（笑）。

R：しかも、あの丸いかたまりが７コくらいポケットに入っていて、指輪もごついから出しづらくて。しかも、取り出す時に、地面に札束が散らばるんです。「これだったらキャッシュレスでええやん！」って内心思っていました（笑）。

陣：天下井の葛藤も、本当に面白くて、皆さん、マジで観てください！！

「BE:FIRSTは全員ハイスペック。RYOKIは、覚悟を決めているのが伝わりました」（陣）
「陣さんは、リーダーにふさわしい、言葉や行動の奥の方を受け取れる方」（RYOKI）

――では、お互いのボーイズグループの魅力を教えて下さい。

陣：僕らTHE RAMPAGEは、ダンスとボーカルのチームが分かれている大人数グループでもありますが、その中でBE:FIRSTさんを見て、僕らしか出来ないものは何かとあらためて気づかせてくれました。全員ハイスペックで、オーディションを見ていてもSKY-HIさんのこだわりや、世界に発信するための個々のメンバーの課題や主張が明確で感心しました。例えば、オーディションで、あるメンバーが、自分の立ち位置を前にしてもいいかな？と主張されていて、デビュー前の段階でこんな提案を考えられるなんて！と。それを言える環境も凄いし、そこから出来たグループのスタートライン自体、かなり進んでいると思いました。

――その中で、RYOKIさんのことをどう見ていらしたのですか？

陣：パフォーマンスだけじゃなく英語も堪能ですよね。SKY-HIさんから正式メンバーだと言い渡された際も、RYOKIから覚悟を決めてこの世界で生きていくのが伝わってきました。

R：もう、陣くん全部見てくれてる！（笑）そんなに知ってくれているなんて、めっちゃ恥ずかしいんですけど！（笑）

陣：僕もオーディション出身で、番組密着もあったのでよく分かるのですが、綺麗ごとだけじゃないこともたくさんあるはずで。それをすべて汲み取った上での覚悟だったんだと思うと、選ばれるべくして選ばれた人なんだと思っています。

R：今の話を聞いて、陣くんのことをあらためて素晴らしい方だと思いました。見たものをそのまま捉えてそこに優しさが生まれることもあるけれど、ここまで考えられるなんて、やはり器の大きさを感じました。見ているものから柔軟に想像を働かせてコメントできるというのは、やはりTHE RAMPAGEのリーダーだからこそだと思いますね。16人という大所帯のリーダーというのは、周りを見る目がすごいなと。人から信頼される瞬間って、相手を決めつけるんじゃなくて、もっと言葉や行動の奥の方をふわっと受け取れる人だろうし、陣さんがまさにそういう方ですよね。

パフォーマーがマイクを持たないからこそボーカルも全力のTHE RAMPAGE

――グループとしてのTHE RAMPAGEはどうですか？

R：実はこの前のイベントでTHE RAMPAGEさんに入って「TOP OF THE TOP」と「Jump」をパフォーマンスさせてもらった経験が、自分の宝物になりました。THE RAMPAGEさんは、マイクを持たないからこそパフォーマーが全力で熱気を上げている。けれど、ボーカルの3人がその高いテンションを一緒に楽しめて、それが一つにまとまっていて、とてもいいグループ。それが体験できて本当に嬉しかったです。このグループはプラスの要素ばかりだなと思いました。

陣：嬉しい！！有難うございます。僕が一番好きなBE:FIRSTさんの曲は、「Bye-Good-Bye」ですね。あの曲が大好きで（といって、サビを口ずさむ陣さん）。

R：全然歌詞が合ってない！（笑）僕は、THE RAMPAGEさんの中では「MY PRAYER」や「Starlight」などバラードが好きですね。

“ボーイズグループは、入り時間でモメる？？”

――では、恒例の雑学交換タイムですが…。

R：じゃあ、陣さんから何か教えてほしいです。それを受け取ってから考えます（笑）。

陣：ゲストの方にまつわるものとして、前半、イグアナが出てきたので、イモリとヤモリの違いはなんだと思いますか？

R：なんですか？

陣：イモリは井戸を守るから、両生類。ヤモリは家を守るから、爬虫類。こんな感じでどうですか？

R：凄い！そんなまともな雑学、勝てないよ！（笑）じゃあ、ボーイズグループ“あるある”にします！”ボーイズグループは…（現場の）入り時間でモメる！！“。

陣：アハハハハ！（大爆笑）

R：僕らの場合は、年齢とかもあまり関係なく、ランダムに朝現場に入る順番が決まっているのですが、LDHさんは年功序列だと聞いたことがあって（笑）。

陣：まったくその通りで、たとえば、ツアー中に3日間入る時は、1日目は最年少から、2日目は年長から、3日目は最年少から、となるんです。でも、次のツアーが始まると、また最年少から早めになるので、どうしても、年少のメンバーは不利になっちゃいますよね。このルールはデビュー時からずっと同じですね。最初と最後とでは、入り時間の差が大きすぎるんですが、やっぱり16人と多いので受け入れるしかないんですよ。

R：入り時間だけで、朝と昼くらい違いそうですよね。

――では、映画を観て下さる方にRYOKIさんからメッセージをお願いします！

R：このハイローシリーズは、アクションが評判ですが、今回は、男たちの友情や、人としての道徳心や、教科書にもなるような様々な人生のヒントがもらえる作品なんです。また、ストーリー性やキャストの面白さが凝縮した作品になっているので、是非何回も観てもらえたらと思います！

陣：いやぁ、楽しかったです！有難うございました！

対談を終えて

今日もめちゃくちゃ楽しかったです！二人きりで話をしたのは何度かあるのですが、やっぱりRYOKIは常に全力投球でエネルギッシュ。なおかつ丁寧で、一緒にいても気持ち良いですね。今後も何かコラボをして、互いを高め合えたいなと思いました。例えば、ラジオとかトークイベントでもものすごく盛り上がると思います。

そして、THE RAMPAGEの新曲「THE POWER」は映画が公開されて勢いが出てきましたし、カップリングの「Fallen Butterfly」（こちらは映画の挿入歌）の方も、音楽的にかなり攻めたトラックになっているので、音楽好きな方に聞いてほしいですね。YouTubeでも、様々な動画がアップされているので、楽しんでいただけたらと思います！この後も10月、11月と3か月連続リリースが決まっているので、今年は本当に勝負の年にしたいと思います！！

（聞き手：人と音楽をつなげたい音楽マーケッター・臼井孝）

三山凌輝さん(BE:FIRST)・陣さん(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)
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三山凌輝（BE:FIRST）　プロフィール

1999年4月26日生まれ、愛知県出身。3才からインターナショナルスクールに通い、また留学経験もあり、英語が堪能。俳優として舞台や映画でも活躍後、2021年にSKY-HIが率いるBMSG に所属する7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」のメンバー”RYOKI”としても活動開始。
エネルギッシュで爆発力のあるパフォーマンスが持ち味。映画HiGH&LOWシリーズ第7弾『HiGH&LOW THE WORST X』では天下井公平役として出演。

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THE RAMPAGE　陣　プロフィール

1994年4月28日生まれ、大阪府出身。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのパフォーマー兼リーダー。これまで1100個以上の雑学を身につけ日々更新中。2022年現在、3つのレギュラー番組のMCを担当している。THE RAMPAGEとしては、4thアルバム『RAY OF LIGHT』を発表し、現在、全国ツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2022 “RAY OF LIGHT』の真っ最中。映画『HiGH＆LOW THE WORST X』に出演中。同主題歌のTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE「THE POWER」は絶賛発売中。
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