ランキングの詳細はこちら↓↓
「パワースコア」の算出方法
株式会社アーキテクトが2022年11月に実施したタレントパワーランキングの最新調査での10代から60代の男女の回答における認知度と誘引率（「もっと見たい、もっと知りたい」という関心を示す指標）の数値から算出した。
『silent』を通じてドラマの影響力を再認識
──男性上昇率1位、おめでとうございます。「上昇率1位」と聞いた感想は、いかがですか？
『silent』という作品の力だと思いますし、戸川湊斗という役と出会えたっていうのも、その一つの要因になっているかなと思います。見てくださっていた方が作品を愛してくれて、役に関してもいろんなことを考えながら見てくださったおかげですね。ドラマの影響力を再認識しましたね。聖地巡礼をしてくださっている方がたくさんいると聞いていましたが、僕もお仕事の合間に（ドラマのロケ地となった松見坂の）カフェに寄ってみたんですけど、本当にたくさんの人が並んでいて、すごいパワーを持った作品だったんだなって。見逃し配信で見てくださっていた方も多かったので、僕が小さい頃にテレビを見ていた時にはなかった新しいシステムも生まれていて、新しい時代なんだなって。『silent』によって、テレビドラマを見る媒体が広がった印象がありますね。
──注目を集めたドラマに出演して、環境の変化はありますか？
自分の中では変化はないんですけど、ロケとかで外に出ると、「湊斗だ」って声をかけてくださることも多くて、嬉しいです。鈴鹿央士っていう名前を知ってもらうことも大事ですけど、『silent』の戸川湊斗だったり、『ドラゴン桜』のときの藤井遼だったり、ドラマや映画で演じた役名で呼んでもらえるというのは嬉しい。今は基礎を固めて行っている段階なので、少しずつ頑張れればいいなって思ってます。
──2022年は『クロステイル 〜探偵教室〜』（東海・フジ系）での初の単独連ドラ主演もありましたが、改めて振り返るとどんな1年でしたか？
時の流れが早くて、毎日が濃かったです。去年は素敵な作品と、そこで共演した素敵な人たちとの出会いがあったので、幸せな一年だったなと。もっと頑張らなきゃと思うところもたくさん見つかりました。お芝居についてもそうですし、お芝居以外でも鈴鹿央士として生きていく中で、見たいもの触れたいものがいろいろあるので、そこから吸収していきたいです。だから、2023年は興味を持ったものに、積極的に取り組んでいこうと思っています。
──今、興味があることは？
2か月くらい前から韓国語の勉強をしています。もともと英語は好きで触れていたんですけど、韓国のドラマやアイドルの人たちを見るのも好きなので本格的に勉強してみようと思って、一応ハングルが少しずつ読めるようになりました。今は通訳の機械とかもあって、それも便利でいいんですけど、日本語にも曖昧な表現や言葉のニュアンスがあるので、機械や誰かの頭を通してじゃなくて、自分の脳みそで解釈して理解していきたいなと。
年齢を重ねる中で「力強い」イメージも増やしたい
──2021年7月にインタビューでこのサイトに登場していただいたときも、イメージワード調査の結果を見ていただきましたが、こちらがタレントパワーランキングによる2022年度の最新イメージ調査結果になります。
鈴鹿央士 イメージワード（2022年・全体）「優しい」「爽やか」と答えた人が多いのは、湊斗のイメージもあるんでしょうね。「やんちゃ」が少ない(笑)。でも、「やんちゃ」だと思ってくださっている方もいることはいるんですね。もう少し増やしたいワードですか？ 「力強い」ですね。
──今までの出演作の中に力強い役は少ないですか？
あまり演じたことがないですね。体型もヒョロいので (笑)年齢を重ねていく中で、「力強い」というイメージも増えていったらいいですね。頑張ります。
──世間でどのようなイメージで見られているか、気になりますか？
人には裏表があると言いますけど、僕は裏表という感覚がなくて。誰とどこにいるかによって変わるもので、地元の友達といる時と先輩の俳優さんたちといる時では同じ感じではないですし。だからといって、裏表があるわけではなくて、テレビを通じて出てる自分が表でもなく、プライベートの自分が裏でもなく、どっちかと言うと、テレビに出てない時の方が表かもしれないですし。なかなか難しいところだなと思いますが、演じている役にもよると思うので、そのときどきによって変わるのかなと。これが『ドラゴン桜』の頃だったらまた違って、「優しい」が0％だったかも(笑)。役に近いイメージを持ってもらっているというのは、それだけ与えられた役をちゃんと演じていたということなのかなと思います。
『ロストケア』は、意味のある映画になると思った
3月24日に公開される映画『ロストケア』は、42人を殺した連続殺人犯の介護士と彼を裁こうとしている検事を中心としたストーリー。主演は松山ケンイチ、検事役は長澤まさみ。鈴鹿央士は長澤が演じる検事をサポートする、数学が得意な検察事務官・椎名幸太を演じている。
──映画『ロストケア』は、オーディションで出演が決まったそうですね。
オーディションが行われたのが結構前で、2018年か2019年ぐらいだったんですが、オーディションでは映画の劇中にもある長澤（まさみ）さんが演じている検事と一緒に、松山ケンイチさんが演じる斯波の部屋を調べに行くというシーンの台本を渡されて演じました。「最後になにかひとことありますか」と聞かれた時に、オーディションの時点では19歳で、椎名の役とは年齢がちょっと離れてたので、もしかすると選ばれないかもしれないなと思って、企画書も読ませて頂いてたので、「本当にすごく意味のある素敵な映画になると思うので、この椎名という役を演じるのが僕じゃなくても映画を楽しみに待ってます」と言ってオーディション会場を出て、その後、合格しましたと言われました。
──意味のある映画になりそうな予感がしたのは、どのような理由があったのですか？
ひいおばあちゃんが、僕が上京した3日後に亡くなって。祖母がひいおばちゃんを介護している姿も見ていて、上京する数日前に「行ってくるね」と挨拶も普通にしていたので、僕のことを送り出してくれてたのかなって、ずっと思っていました。映画の企画書や台本を読んで、家族の死に向き合うことや介護というテーマが描かれていたので、自分が経験しているわけじゃないけれども身近に感じていたので、そういうこともあって、これはきっと本当に意味のある映画になると思いました。
──オーディションで演じた、連続殺人犯の斯波が住んでいた部屋を訪れるというシーンは、実際の撮影ではどのように行われたのでしょうか。
部屋に何もない結構古いアパートで撮影したので、畳や木の匂いを感じました。椎名はまだあまり現場での取り調べの経験が豊富なわけではないので、ちょっとドキドキしながらっていう気持ちもありながら部屋に入りました。玄関に入るシーンも、監督と相談して、白い手袋をはめるのに手こずって長澤さんより準備が遅くなるようにしようと話し合いながら撮影してました。
──主演の松山ケンイチさんや検察官役の長澤まさみさんと共演して、どんなことを感じましたか？
長澤さんがずっとあたたかく見守ってくださって、松山さんもシーンが終わってOKが出て僕のところに来てくださって「よくやったね。頑張ったね」と言ってくださって。お二人のお芝居で見て、いろいろ感じるところもありましたし、カメラが回ってない時にもお二人にすごく支えていただいたなと思っています。自分だったらそういう重い役を演じているときには、まわりのことに気を配るのはなかなか難しいと思うので、どれだけ素敵な先輩たちなんだろうと感じて、幸せでした。
数種類のメガネをかけてみて、「検察事務官・椎名」らしさを探った
──今回の映画で検察事務官役を演じるために、どのような準備をされたのですか？
裁判を見に行くという話もあったのですが、結局、行くことができなくて。でも、制作スタッフの方から、検察事務官が普段どういう持ち物を持っていて、どういう仕事をしているかという資料をいただいたので、自分でも検察について調べたりもしました。検察官に関する動画を調べて見たりしました。介護殺人に関しても、介護殺人で自分の親を殺してしまった子供の刑務所でのインタビューの映像を見て日本の現状として知って、そういうふうにいろんなところから役作りの参考になる資料を集めていきました。
──数学が得意な検察事務官という役でした。
僕自身は数学は苦手ですが、学生時代には英語に関して椎名気質だったかもしれないです。勉強を勉強と思っていないというか、自分が楽しいからやっている感じで。椎名も同じような感覚なんじゃないかなって。
──数学が得意という要素を役に出すために、衣装合わせなどでこだわった部分は？
メガネをかけて演じましたが、サイズ感やフレームの感じは、衣装合わせで何種類も違うメガネをかけてみて、どれが一番椎名らしいかを探ったりしましたし、スーツのサイズ感も考えました。ネクタイの結び方をシングルかダブルかのどっちがいいかも考えて、今回は若い検察事務官だから「シングルで行きましょう」っていう話をしたり。数字を見ると楽しくなっちゃうというところがある役だというお話を監督さんから言われていたので、数字をホワイトボードに書くシーンは楽しみながら、ゆっくり書くんじゃなくてちょっと早めに書きました。
──特技や得意なスポーツが設定されている役というのは、キャラクター作りの面で演じやすいですか？
難しさもあるんですけど、その役が好きなものを通してお芝居する時は、ちょっと気持ちが軽くなる部分があります。最初の作品（映画『蜜蜂と遠雷』）も、そうだったんですよね。ピアニスト役だったので、ピアノっていうフィルターを通して誰かに伝える面があって、直接の表現でなかったから、いらない感情が削ぎ落とされる感じがして、恥ずかしさがあまりなかったんです。
──映画は撮影されてから公開まで時間があくことが多いと思いますが、こうして公開が近づく時期には、どのような心境になりますか？
映画がどういうふうに届くのかなあっていうのは考えたりしますし、1年前くらいに現場でお会いしていた監督さんや松山さん、長澤さんにも舞台挨拶で会えたりもするので、その再会も楽しいです。1年経つと自分の考えや見方も少し変わってる部分があって、取材を受けながら、自分が今何を考えてるのか、あの時にどう考えていたかっていうのに気づかされる瞬間もあって、面白いなと思いながら答えたりもします。特に『ロストケア』に関しては、映画館のスクリーンで見る人にどうやって受け取られるかっていうのが、すごく気になります。同世代にすごく見てもらいたい作品なので、どう届くかなって。 この映画が、介護について考えるきっかけになってほしいです。
鈴鹿央士さん サイン入りチェキ プレゼント！！
締切：2023年4月25日(火)
フォーム送信後、公式Twitter(＠TP_Ranking)をフォロー
プレゼントツイートを引用リツイートで応募完了！
※ご応募はお一人様1回限りでお願いいたします。
◇鈴鹿央士（すずか・おうじ）プロフィール
誕生日 2000年1月11日
出身地 岡山県
所属事務所 フォスター
公式サイト https://www.web-foster.com/artists/suzuka-ouji/
公式ツイッター https://twitter.com/ouji_suzuka
公式インスタグラム https://www.instagram.com/ouji.suzuka.official/
◇映画『ロストケア』
2023年3月24日公開
監督：前田哲
原作：葉真中顕 脚本：龍居由佳里 前田哲
出演：松山ケンイチ 長澤まさみ
鈴鹿央士 坂井真紀 戸田菜穂 峯村リエ 加藤菜津 やす（ずん） 岩谷健司 井上肇
綾戸智絵 梶原善 藤田弓子／柄本明
配給：日活 東京テアトル
（ｃ）2023「ロストケア」製作委員会
文／高倉文紀
撮影／スギゾー。
