ポカリスエットのCMには、ある共通点が存在するのをご存知でしょうか?企業戦略や出演する女優の観点から、その特徴を解説します。ポカリスエットのCMに出演したことがある女優の人気ランキングと併せて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ポカリスエットCMの特徴
ポカリスエットのCMには、どういった特徴があるのでしょうか?主な三つのポイントを挙げて解説していきます。
30年以上親しまれているロングセラー商品
ポカリスエットは、1980年に誕生した商品です。発売当初はペットボトルではなく、245ml缶での販売でした。以降、ペットボトル・ゼリー・パウダーなどバリエーションを増やしながら、2022年現在に至るまで売れ続けているロングセラー商品です。
長く売れ続けている商品ということは、清涼飲料水をよく飲む若年層が年齢を重ねて飲む機会が減ったとしても、新たに新規開拓ができているということです。
競合他社の後追いもあり、改革を迫られたポカリスエットは、若年層に向けたCMを出すことで新規開拓を成功させました。事実、それまで売上が一時低迷したものの、2015年以降は売上を回復させています。
「青春の味」としての広告戦略
売上が一時伸び悩んでいたときのポカリスエットは、機能性を商品の特性としてアピールしていました。しかし、転換期となった2015年に機能性ではなく青春の味として広告戦略を広げます。
若者に人気のあるタレントをCMで起用し、中高生を意図的に登場させて『ポカリスエット=若年層の飲み物』というイメージを広めたのです。
ほかにも、『潜在能力をひき出せ。』というコピーのもとに行われた企画『ポカ写』や、CM内で披露されたダンスをフィーチャーした企画『ポカリスエットガチダンス選手権』に見られるように、若者向けのコンテンツを充実させたのも売上回復の一因でしょう。
CMを打ち出しながら、視聴者の食いつきがよかったコンテンツをテンポよく反映させていった結果が、今のポカリスエットです。企業としての柔軟な姿勢が、今も売れ続けているポカリスエットの強みといえます。
ポカリスエットのCMは人気女優への登竜門
ポカリスエットのCMには、たくさんの人気女優が出演してきました。とはいえ、出演時から人気が高かった女優ばかりではありません。
『若手女優がポカリスエットのCM出演をきっかけにブレイクする』という流れは、これまで幾度となくありました。そのため、ポカリスエットのCMは芸能界において、人気女優になるための登竜門としての位置付けになっています。
企業側も、一時は水分補給という実用的な面をCMでプッシュしていましたが、もともとは新人女優を起用した爽やかなCMで話題を集めていました。近年はその路線に回帰し、王道となる世界観を再構築しています。
そういった企業の方向性もあり、昔から今に至るまで、ポカリスエットには多くの女優が出演しているのです。
ポカリスエットのCMに出演した人気女優ランキングの算出方法
ポカリスエットのCMに出演した人気女優のランキングは、『株式会社アーキテクト』が実施しているタレントパワーランキングの最新調査結果をもとに抽出しました。ランキングの調査方法について紹介します。
当社独自の集計方式で算出
ポカリスエットのCMに出演した人気女優のランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出、こちらのデータからランキングが作成されています。
パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。
今回のランキングは、2021年11月〜2022年2月に行われた調査をもとに作成しています。
ポカリスエットのCMに出演した人気女優ランキング
順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | 綾瀬はるか | 50.5 | 2022年2月 |
2位 | 川口春奈 | 33.8 | 2022年2月 |
3位 | 中条あやみ | 31.6 | 2022年2月 |
4位 | 宮沢りえ | 28.7 | 2021年11月 |
5位 | 吉田羊 | 27.2 | 2022年2月 |
6位 | 森高千里 | 27.0 | 2022年2月 |
7位 | 鈴木杏 | 13.6 | 2021年11月 |
8位 | 鈴木梨央 | 9.4 | 2021年11月 |
9位 | 茅島みずき | 4.7 | 2022年2月 |
10位 | 八木莉可子 | 3.0 | 2022年2月 |
11位 | 汐谷友希 | 2.4 | 2022年2月 |
ポカリスエットのCMに出演した人気女優ランキングには、若手からベテランまで幅広い人物がランクインしました。それぞれどのようなCMに出ていたかの情報と併せて、具体的に見ていきましょう。
2004年生まれ、モデル・女優として活動している若手タレントです。モデルとしては、東京ガールズコレクションへ出演しています。
また、ドラマ『ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説 ザ・ドラマ(2021年)』や映画『メタモルフォーゼの縁側(2022年)』へ出演し、女優としても成長中です。
ポカリスエットのCMには、2020年の『渇きを力に変えてゆく。』編にて出演を果たしました。青い空や海を背景にアップで映る、みずみずしい姿を披露しています。
2001年生まれ、モデル・女優として活動している若手タレントです。2017年・2018年の東京ガールズコレクションへの出演歴があり、『ルミネ』や『損保乃糸』のイメージモデルも務めました。
女優としては、ドラマ『時をかける少女(2016年)』や『僕たちがやりました(2017年)』『チア☆ダン(2018年)』へも出演しています。
2016年に出演したポカリスエットのCMでは、『ポカリガチダンス』と称された切れのよい踊りを見せて、話題になりました。同時に、制服姿で水中を泳ぐ姿が印象的な『ポカリスエットゼリー』のCMにも登場しています。
2004年生まれ、『アミューズ全県全員面接オーディション2017~九州・沖縄編~』にて、グランプリを受賞したタレントです。
資生堂『Japanese Beauty』のCMに登場や、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』への出演など、活躍のフィールドを広げています。さらに、ゴルフの腕前が高く、『ゴルフ少女』としても評判です。
2019年には、ポカリスエットのCMオーディションに選ばれ、『汗は君のために流れる。』というキャッチコピーとともに、激しいダンスを披露しました。
2005年生まれ、多くのCM・ドラマ・映画に出演している注目の若手女優です。
これまでの主な出演作には、NHK大河ドラマ『八重の桜(2013年)』やNHK連続テレビ小説『あさが来た(2015年)』のほか、映画『僕だけがいない街(2016年)』や『最高の人生の見つけ方(2019年)』などがあります。
ポカリスエットのCMには『気をつけてお嬢さん』編で登場しており、井上陽水の歌声をバックに、女優の吉田羊とはしゃいでいる姿が話題になりました。
1987年生まれの女優で、これまでに多数の賞を獲得しており、2001年にはゴールデン・アロー賞映画新人賞を受賞しています。
映画『Returner(2002年)』では日本アカデミー賞話題賞・新人俳優賞を獲得、近年も2020年公演の『殺意 ストリップショウ』『真夏の夜の夢』で、読売演劇大賞の大賞・最優秀女優賞を受賞しました。
2000年にポカリスエットのCMへ出演しており、俳優の勝地涼と一緒に海辺ではしゃぐ爽やかな内容です。
『渡良瀬橋』『私がオバさんになっても』など、数々のヒット曲を持つアーティストです。近年も、ライブやイベントも精力的に行っています。
1986年に『第1回ポカリスエット・イメージガールコンテスト』にてグランプリを受賞しており、同年のCMへ出演しました。『いまさら。シロートじゃあるまいし。』という大人びたセリフが印象的なCMです。
舞台・ドラマ・映画と、幅広いフィールドで活躍中の人気女優です。
ドラマ『HERO(2014年)』で脚光を浴びると、映画『ビリギャル(2015年)』や『ハナレイ・ベイ(2018年)』へも出演し、2022年秋には映画『マイ・ブロークン・マリコ』への出演も発表されています。
ポカリスエットのCM出演は2016年の『ふたりでゼリーを』編と、2019年の『気をつけてお嬢さん』編で、いずれも子役の鈴木梨央と共演しました。
数々のドラマ・映画に出演している人気女優です。1987年、白鳥麗子役として『三井のリハウス』のCMへの出演をきっかけにブレイクし、映画『ぼくらの七日間戦争(1988年)』で女優としても活躍し始めます。
その後も、『たそがれ清兵衛(2002年)』『父と暮せば(2004年)』『湯を沸かすほどの熱い愛(2016年)』といったヒット映画へ、次々と出演していきました。
ポカリスエットの2代目CM女優としての経歴もあり、1988〜1990年にかけて出演しています。転がっていくポカリスエット缶を追いかける、あどけない姿が印象的でした。
1997年生まれ、2011年に『ミスセブンティーン2011』でグランプリを獲得し、現在はモデル・女優として活躍中です。
2017年の映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』では、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。
ポカリスエットのCMへは2015年に出演しており、学生服を着た中条あやみの躍動感あふれる映像が話題になりました。
1995年生まれ、女優としてヒット作品に出演しつつ、CMにも数多く登場している人気タレントです。
近年の出演作には、映画『極主夫道 ザ・シネマ(2022年)』やNHK連続テレビ小説『ちむどんどん(2022年)』があります。
2009年にポカリスエットのCMへも出演しており、砂浜で元気にはしゃぐかわいらしい様子が印象的でした。
1985年生まれの女優で、映画『ホタルノヒカリ(2012年)』や『海街diary(2015年)』といった映画への出演歴がある人気女優です。
CM出演も多く、『SK-Ⅱ』『江崎グリコ』『日本生命』『日本コカ・コーラ』といった大手企業のCMへたびたび登場しています。
ポカリスエットのCMにも2005〜2006年にかけて出演しており、Mr.Childrenの楽曲をBGMに、全力で走る様子が放送されました。
爽やかなポカリスエットのCMに出演する女優をチェック!
ポカリスエットのCMには、これまで多くの若手女優が出演してきました。爽やかな空気感を演出し、新人女優を起用することで、若者層へ商品をアピールする企業の戦略が成功した形です。
今では成長してドラマ・映画に引っ張りだこの人気女優たちも、かつてはポカリスエットのCMに出演していました。人気女優への登竜門として、CMへの注目度は抜群です。
今後、ポカリスエットのCMにどんな若手女優が登場するのか、ますます目が離せません。