男性タレント

10~30代女性はトップ級、10代男子にも人気のSixTONES

『臼井孝のヒットは複眼で探せ!タレントパワーランキング編』

話題のアーティストのセールス状況や新作の内容、タレントパワーランキングを見ながら、そのヒット傾向を読み解く『臼井孝のヒットは複眼で探せ!タレントパワーランキング編』。第112回は、男性6人組のSixTONESに注目。

シングルは45万枚以上、アルバムも55万枚以上という高セールスをキープ!

SixTONESは、ジェシー、京本大我、松村北斗、髙地優吾(こうち・ゆうご)、森本慎太郎、田中樹(たなか・じゅり)の6人によるジャニーズ事務所所属で、2015年に結成し、2020年1月22日、Snow Manとのスプリット・シングル『Imitation Rain/D.D.』にてデビューし、180万枚を超えるメガヒット、以降のシングル「NAVIGATOR」「NEW ERA」「僕が僕じゃないみたいだ」「マスカラ」「共鳴」「わたし」と6枚とも最低ラインが累計45万枚と高いレベルをキープしている。また、2作のアルバム『1ST』『CITY』ともに55万枚以上のヒットで、いずれもロングヒットしており、じわじわと新たなファンを獲得していることがCDセールスからも読み取れる。

SixTONES/Good Luck![YouTube ver.]

SixTONES/ふたり[YouTube ver.]

8thシングルはSixTONES名義では初となる両A面、さらにファンが広がりそう

2022年11月2日には、ジェシー主演のドラマ『最初はパー』主題歌の「Good Luck!」と、京本主演のドラマ『束の間の一花』主題歌の「ふたり」の両A面シングルが発売。「Good Luck!」の方は、ジャニーズらしい明るいエールソング。スタイリッシュなポップスの多いSixTONESとしては、逆に新鮮に映る。「ふたり」は、前作「わたし」と同系統の繊細なバラード。2022年の新機軸ともいえる両作品で前作「わたし」の累計(51.5万枚、2022年10月末現在)を超えることが大いに期待される。

SixTONES&松村北斗のタレントパワースコア(2020年11月~2022年8月)

タレントパワースコアは、全女性が全男性の3倍以上、ただしティーン男子にも人気

そんな彼らのタレントパワーを見ると、大型特番時期前後で多少のアップダウンは見られるものの、2年前の16.5ポイントから21.5ポイントと2割もアップ。特に、NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』、フジテレビドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』の好演が続いたメンバーの松村北斗は11.8ポイントから20.2ポイントと7割も上昇しており、グループの全体のタレントパワーにも好影響を及ぼしている。

SixTONES 2022年8月のタレントパワースコア(全体、男性計、女性計)

全体(21.5ポイント)を属性別で見ると、男性は10.6ポイントに対し、女性は32.4ポイントと3倍以上の開きがある。ただし、男性でも10代では20ポイント前後とヒット常連という認識があるレベルで、決して女性ばかり人気という訳ではない。また、女性では10代から30代まで40ポイント前後と、これは国民アーティスト級レベル。デビュー2年目としてはかなりの高ポイントと言えるだろう。60代女性が30ポイントを超えるのも、NHK『紅白歌合戦』の連続出場や松村のドラマ出演も確実に影響していそうだ。

メンバー別で見ると、6人それぞれが強みを持っていることが明確

さらにメンバー別で見てみると、男女総合では陽気なキャラクターで目立つジェシーがトップだが、若い男性にはバラエティー番組でレギュラーを持つ森本慎太郎と髙地優吾、ティーン女子には京本大我、大人の女性には松村北斗、そして40代男女には田中樹と、6人それぞれに強みがあることが、グループ全体の人気につながっていることもよくわかる。

タレントパワースコアは、(知っている)×(見たい・聴きたい)の掛け算であって、コアファンの人数を示しているものではないということ。つまり、グッズの売れ行きなどとは必ずしも一致しないので、よりライトなファンの人気指標として参考にしていただきたい。

SixTONESのメンバー別で見た 男女×年代別のタレントパワースコア(2022年8月)

歌のうまさがハッキリと分かる映像ソフト『Feel da CITY』

そんな彼ららしさが最も端的に現れているのがライブではないだろうか。2022年9月末に発売された映像ソフト『Feel da CITY』(1か月で累計約30万枚)は、2ndアルバムを軸とした同ツアータイトルの公演最終日を収録しているが、6人とも歌のうまさが揃っていて驚かされる。前半はアゲアゲな楽曲が多いが、後半になりしっとりとしたバラードや、ゆったりと聞かせるミディアム・ポップスも収録されており、いわゆる明るさやキラキラ感でグイグイ引っ張っていくアイドルのライブとは一線を画していると感じた。

ただ、6人とも、公演中の多くで、なぜサングラスかメガネをかけているのかについては、やや気になったが、アイドル性の高いルックス抜きで音楽を楽しんでほしいという彼らなりのアピールではと捉えた。声出しができない状況でのツアーとなったが、逆に音楽性の高さがストレートに伝わる映像ソフト。アイドルファン以外にもおススメしたい。

映像ソフト『Feel da CITY』通常盤ジャケット

 

10~20代の若手ジャニーズ事務所所属タレントの最新ランキングを発表!ジャニーズ事務所はジャニー喜多川氏によって1962年に創業された芸能プロダクションです。フォーリーブス、光GENJI、少年隊、SMAP、...

著者プロフィール

うすい・たかし。1968年京都府出身。特技は1975年以降のバースデーソング占い(笑)。地元大学大学院理学研究科修了、専攻は理論化学(だったはず)。総合化学会社、音楽系広告代理店での数値解析やマーケティング実務を経て、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、音楽分析や配信サイトの選曲、コンピレーションや復刻CDの企画のほか、日経エンタテインメント!やfumufumu news、共同通信加盟社の各地方の新聞等で愛と情熱に満ちたコラムを執筆。Twitterは @t2umusic(よかったらフォローして下さい♪)

コミュニティFM「渋谷のラジオ」にて水曜12時から『渋谷のザ・ベストテン』というベテラン・アーティスト中心の音楽番組を生放送でお送りしています。専用アプリから全国で生放送が聴けますし、過去のトーク部分は番組の(『渋谷のザ・ベストテン』note)から聴くことができます。よろしければ♪また、このうちプレイリスト #おとラボの説明をSpotify ポッドキャストにて実施中。こちらも好評(?)です! 

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