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幅広い女性に加え、中高年男性にも人気の松下洸平、アルバムも聴かせる作品!

舞台・ミュージカルでの実績を経て、朝の連ドラ『スカーレット』で脚光を浴びる

松下は1987年東京都生まれで、美術系の高校卒業後、音楽系の専門学校に通ったという経歴を生かして2008年に、絵を描きながらも歌えるペインティング・シンガーソングライターとして”洸平”名義デビューするも、ヒットの芽が出ず、メジャーの契約が終了。2010年代に舞台・ミュージカルの道に進み、演劇賞を受賞するなど着実に実績を残した上で、2019年のNHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』にて主人公の相手役として一躍脚光を浴びる。

2021年から音楽に復帰しオリコンの常連に、「恋だろ」は動画サイトで大人気

その後、舞台のみならず、テレビ、映画、CMと活動の場を広げる中で、2021年8月、古巣のビクターに復帰し、音楽活動を再開。松下洸平名義の1stシングル「つよがり」がオリコン最高8位、累計1.4万枚、同年12月の1st EP『あなた』が最高7位、累計1.5万枚、2022年8月発売の2ndシングル「Way You Are」が最高5位、1.5万枚と、着実に好セールスをキープしている。なお、現在まで最も人気となっている楽曲は、同じ事務所(キューブ)に所属するwacciとYouTubeチャンネルで歌った「恋だろ」で、動画再生回数は約2000万回、THE FIRST TAKE Ver.も500万回となっており、CD以外に大きくファンが広がっていることも分かる。(こちらは配信限定曲)。

全体で見たタレントパワースコアの変化 2021年2月→2022年11月

 

女性人気安定に加え、中高年男性の人気が上昇し、スター級の人気を確立

ここで、松下洸平のタレントパワーのスコアを見てみると、2020年代に入っても着実に伸びており、特に2021年11月、2022年2月に、明らかに格上げしたことが分かる。この時期はちょうどTBS系ドラマ『最愛』にて主人公の女性に惹かれつつ取り調べる男性刑事を演じており、より深い演技が評価されたようだ。2022年11月のスコアを見てみると、全体で22.4ポイント、男性は16.1ポイント、女性は28.8ポイントと、多くの男性俳優同様に女性ファンが多いのだが、1年前と比べると、全体は+2.8ポイントに対し、男性は+4.1ポイント、女性は+1.6ポイントと、なんと男性ファンのスコアが人気の底上げになっているようだ。年代別で見ると、女性は相変わらず20代以上全般で人気があり、これが松下洸平の大きな強みなのだが、男性も50代以上で確実に伸びている。今後、大作映画やスペシャルドラマなど、大役にふさわしいタレントとして注目されるであろう。

全体、全男性、全女性 でみた2021年11月、松下洸平のタレントパワースコア

アルバムも、彼の人柄の良さや俳優のキャリアが投影された見事な音楽作品に

そんな彼の待望となる1stアルバム『POINT TO POINT』が2022年11月23日にリリースに。こちらもCDはオリコン最高4位、累計1.4万枚と堅調ではあるものの、この2年間で人気は確実に上がっていることを考えると、まだ食わず嫌いの人が多いのかもしれない。実際に作品を聞いてみると、当然ながらタレントグッズ的ものではなく、しっかりと音楽を聴かせるものとなっている。

2021年の松尾潔プロデュース作品「つよがり」や「あなた」では、しっとりとした曲調に、彼らしい熱い歌声が乗ることで、そのやるせなさや誠実さがストレートに届くことで彼らしさを見せたが、2022年の「Way You Are」をはじめとする新曲では、明るいミディアム調の楽曲を彼が歌うことで、等身大のエールソングとなっているものが多い。前年に歌った歌は、二人称が”あなた”が多かったのに対し、2022年の新曲は”キミ”が多くなっている。つまり、年上の恋人にリードされるのも、同年代以下の恋人をリードするのもお手のもので、やはり俳優としてのキャリアを重ねてきたからだろう。

アルバム『POINT TO POINT』初回盤ジャケット、

(こちらは人柄の良さが全開の“松下洸平のラジオムービー”(71分)が楽しめる )

1990年代の男性ポップスが好きな方にオススメ。熱い男の更なる音楽ヒットに期待!

しかし、どんなにセクシーな歌やクールな歌を歌っても、人の良さが透けて見えるのが、ボーカリスト・松下洸平の魅力だろう。その意味では、令和の冷めた景色よりも、中西圭三、中西保志、小野正利、楠瀬誠志郎がヒットした90年代前半のアーバンな男性ポップスのカバーが似合いそうだし、その辺りの楽曲が好きな40代以上の男性も、松下の女性人気に気兼ねせず、彼の音楽を気軽に聴いてほしい。実際、アルバム全体の爽快感は、2023年の新たなスタートのBGMとしてもふさわしい。また今後は、「恋だろ」でみせた無骨なラブソングとの相性の良さも、どのように引き出されていくのかも大いに楽しみな逸材だ。個人的には、桑田佳祐「白い恋人達」をNHK『うたコン』でカバーしていたのだが、雪も溶けちゃうのでは?と思うほど熱っぽく歌っていたのが印象的だった。こういう人の音楽がよりメジャーになれば、世の中はもっと平和になる気がしている。

アルバム『POINT TO POINT』通常盤ジャケット

 

 

 

著者プロフィール

うすい・たかし。1968年京都府出身。特技は1975年以降のバースデーソング占い(笑)。地元大学大学院理学研究科修了、専攻は理論化学(だったはず)。総合化学会社、音楽系広告代理店での数値解析やマーケティング実務を経て、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、音楽分析や配信サイトの選曲、コンピレーションや復刻CDの企画のほか、日経エンタテインメント!やfumu fumu news、共同通信加盟社の各地方の新聞等で愛と情熱に満ちたコラムを執筆。Twitterは @t2umusic(よかったらフォローして下さい♪)

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