男性タレント

『アイのない恋人たち』『ちむどんどん』などで急上昇! 前田公輝のタレントパワーを徹底分析

子役からスタートし、『HiGH&LOW』の轟洋介役で脚光

1991年生まれの前田は、6歳から芸能活動を始め、2001年にはNHKの『さわやか3組』に主演。03年から3年間は、同局の『天才てれびくんMAX』の「てれび戦士」として活躍した。そして17歳のとき、『ひぐらしのなく頃に』(08年)で映画初主演。単館系作品としては異例の興行収入2億円のヒットを記録し、翌年には第2弾も公開された。

その後、『ごくせん(第3シリーズ)』(08年/日テレ系)、『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』(11年/フジ系)、『サマーレスキュー〜天空の診療所〜』(12年/TBS系)などにレギュラー出演。10年には『白虎隊・ザ・アイドル』で舞台初出演にして初主演を飾った。

しかし20代に入ると、仕事が減少。ヒール役や話ゲストなどを積み重ねて巡り合った当たり役が、16年のシーズン2から参加した『HiGH&LOW』シリーズの轟洋介役だ。見かけはインテリ眼鏡の優等生ながら、ケンカに強く、実は情に厚いという魅力あふれる人物像を体現して人気が爆発した。

『ちむどんどん』で全国区。『スリル・ミー』で大ブレイクの予感

以降、NHK-BSプレミアムの『赤ひげ』シリーズ(17年〜)や、『江戸モアゼル〜令和で恋、いたしんす。〜』(21年/読売テレビ・日テレ系)などにレギュラー出演。なかでも注目を集めたのが、22年のNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』だ。黒島結菜演じるヒロイン・比嘉暢子に想いを寄せる幼なじみの砂川智役に選ばれ、智が暢子に告白した69話では「胸打たれた」「前田公輝の演技が好き」などの声でSNSが賑わった。本作で全国区の認知を獲得した前田は、『君の花になる』(TBS)、『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と』(TBS系)、『癒やしのお隣さんには秘密がある』(日テレ系)、『転職の魔王様』(フジ系)などドラマ出演が引きも切らない。

注目なのは、昨年9月からミュージカル『スリル・ミー』に主演したこと(木村達成とダブル主演)。本作は松下洸平、新納真也、尾上松也、柿澤勇人らを輩出した栗山民也演出による名作舞台。その23年版主演に選ばれたことで、業界内注目度も上がり、本格ブレイクへの期待が高まっている。

前田公輝のタレントパワーとイメージワードを徹底分析

前田公輝_時系列(2023年11月~過去2年間)

タレントパワーランキングでは、年に4回、合計4400人のモニターに認知度や誘引率(「見たい、知りたい」の指標)についてのアンケート調査を行っている。前田の過去2年間の調査結果を見ると、誘引率が最高値をマークしたのは22年8月(76.9%)。これら「朝ドラ効果」が大きいだろう。認知度に誘引率を掛け合わせて算出した「パワースコア」は、23年11月に最高値をマーク(9.5)。認知度も同月に21.0%を記録している。これは『セクシー田中さん』や『スリル・ミー』の効果が大きそうだ。

前田公輝_イメージワード(2023年)

タレントパワーランキングでは、年に1度、イメージワード調査も行う。前田の23年の調査結果を見ると、「演技力がある」が32.4%と突出して高く、2位は「個性的な」で26.1%。3位は「クールな感じ」「さわやかな」が同率の23.9%で入っている。「クール」「さわやか」はイケメン俳優に多い要素。それを上回る「演技力」と「個性的」のイメージを持たれているのは、キャリアのあるカメレオン俳優・前田ならではの特徴といえる。

前田公輝_タレントパワー男性_年代別
前田公輝_タレントパワー女性_年代別

最後に、23年11月調査のパワースコアから、前田の支持層を調べた。最もファンが多かったのは「20~24歳男性」で21.3%、次が「25~29歳男性」で19.3%、その後「25〜29歳女性」「20〜24歳女性」「30〜34歳女性」が続く。20代の男性からの支持が高く、女性にはより幅広い年代に好かれる傾向がありそうだ。

21年にはファッションブランド「GM」を立ち上げ、24年1月には初の音楽ライブを敢行。多方面での活躍とともに、俳優業での連ドラ主演に期待したいところだ。

前田 公輝(まえだ・ごうき)


誕生日 1991年4月3日
出身地 神奈川県
所属事務所 ホリプロ
公式サイト https://www.horipro.co.jp/maedagoki/
公式X https://twitter.com/maeda_gouki?s=21
公式インスタグラム https://www.instagram.com/maeda.gouki/

 

文/泊 貴洋

泊 貴洋 とまり たかひろ

ライター
雑誌『演劇ぶっく』(現・えんぶ)の編集者時代に、演劇と映画の学校「ENBUゼミナール」の立ち上げに参加。1999年、映画雑誌『ピクトアップ』創刊に参加。2004年、フリーライターに。『日経エンタテインメント!』『Pen』などの雑誌やウェブ媒体にて、映画監督、俳優、クリエイター、企業人などへの取材を行う。著書に『映画監督への道』『ゼロからの脚本術』(ともに誠文堂新光社)、『映画監督になる』シリーズ(演劇ぶっく社)など。
https://twitter.com/UP5U7lBmb1czgRC

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