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歌舞伎役者と俳優を両立してるのは?ランキングと歌舞伎の世界を紹介

歌舞伎役者とは?

日本の古典芸能として知られる歌舞伎には、有名な役者が数多く存在します。歌舞伎の歴史や世襲制の名前、歌舞伎役者が活躍する場面について見ていきましょう。

歴史ある舞台芸術の役者

歌舞伎の始まりは400年以上前に流行した、『かぶき踊り』といわれています。出雲阿国が京都で始めた女歌舞伎が原点となり、男性のみが演じる現代の歌舞伎に発展していきました。

歌舞伎は演劇・舞踊・音楽を組み合わせた芸能で、歌舞伎役者は演目に沿ってそれぞれの役を演じる役者です。女性の役を演じる役者を女方(おんながた)と呼び、男性の役を演じる役者を立役(たちやく)と呼びます。

世襲制の名前

有名な歌舞伎役者の名前は、代々引き継がれています。子ども・孫に受け継がれることが多く、継がれていく名前を『名跡(みょうせき)』と呼びます。名前を受け継ぐことは『襲名(しゅうめい)』と呼ばれ、歌舞伎界の大きなイベントです。

実力で人気を博す役者もおり、新しい名跡が生まれるだけでなく、引き継ぐ者がいなかった名前が復活することもあります。

現代では世襲制のイメージが強い歌舞伎ですが、必ずしも血縁者が名前を継ぐとは限りません。長い時間をかけて身に付ける所作・表現が多い芸能ということもあり、自然と世襲が多くなっていると考えられるでしょう。

確かな実力はドラマ・映画でも

歌舞伎役者は、ドラマ・映画でも活躍しています。舞台で身に付けた演技力は、映像作品においてさまざまなキャラクターを演じる上でも、生かされているのです。

実力派俳優として活動する役者もおり、歌舞伎の世界とはまた違った魅力を感じられるでしょう。

多彩な演技を見せてくれる人気役者は多くのファンを魅了し、歌舞伎に興味を持つ層も増えています。

【歌舞伎役者と俳優】人気ランキングの算出方法

タレントパワーランキング歌舞伎役者と俳優の人気ランキングは、株式会社アーキテクトが独自調査で集計した結果で構成しています。詳しい算出方法を解説します。

当社独自の集計方式で算出

歌舞伎役者と俳優の人気ランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出しました。こちらのデータから、ランキングが作成されています。

パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。

今回のランキングは、2022年11月〜2023年2月度に行われた調査をもとに作成しています。

【歌舞伎役者と俳優】人気ランキング

順位 タレント名 パワースコア 調査時期
1位 中村獅童 二代目 19.2 2022年11月
2位 片岡愛之助 六代目 18.8 2022年11月
3位 尾上松也 二代目 17.5 2023年02月
4位 中村勘九郎 六代目 16.1 2022年11月
5位 松本幸四郎 十代目 15.1 2022年11月
6位 市川團十郎
(市川海老蔵)
十三代目 12.5 2023年02月
7位 尾上右近 二代目 11.0 2023年02月
8位 市川染五郎 八代目 10.8 2023年02月
9位 市川新之助
(堀越勸玄)
八代目 10.5 2023年02月
10位 中村七之助 二代目 9.6 2023年02月
11位 松本白鸚 二代目 9.5 2022年11月
12位 中村隼人 初代 7.6 2023年02月

歌舞伎役者・俳優の人気ランキングは、幅広い年齢の俳優がランクインしました。一人一人見ていきましょう。

12位:中村隼人

1993年11月30日生まれ、ドラマ・舞台・TV出演と幅広く活動する歌舞伎役者です。

二代目中村錦之助の長男として知られ、歌舞伎では市川猿之助奮闘歌舞伎公演にて、主演の代役を務め注目を集めています。もともと1日限りの花形公演のために稽古を重ねてきたところ、急きょ代役に抜擢されたとのことです。

舞台俳優としても活躍し、舞台『巌流島』の2023年2〜3月の公演では佐々木小次郎役を演じました。

また、NHK大河ドラマ『龍馬伝(2010年)』『八重の桜(2013年)』などNHK出演も多く、BS時代劇『大富豪同心』シリーズでは主演を務めました。

11位:松本白鸚

1942年8月19日生まれ、八代目松本幸四郎(初代松本白鸚)の長男です。歌舞伎役者としての初舞台は1946年5月のことで、当時は松本金太郎を名乗っていました。

1949年には六代目市川染五郎を襲名、1981年には父から九代目松本幸四郎を襲名しており、現在の松本白鸚の名を引き継いだのは2018年のことです。

俳優としては、1970年にニューヨークのブロードウェイにて、ミュージカル『ラ・マンチャの男』で日本人初の英語による単独主演を果たしています。

日本でもNHK大河ドラマ『黄金の日日(1978年)』で主演を務め、その後もアメリカ・イギリスなど各地での巡演経験や受賞歴があり、世界的な活躍を見せる俳優です。

10位:中村七之助

1983年5月18日生まれ、歌舞伎役者としては1986年に波野隆行の名で初お目見えをこなしています。1987年には二代目中村七之助を襲名し、『門出二人桃太郎』で弟の桃太郎を演じたのが初舞台です。

俳優としては、映画『ラスト サムライ(2003年)』で明治天皇役を演じ、ドラマでは『ライジング若冲 天才かく覚醒せり(2021年)』でW主演の伊藤若冲役を演じました。

出演作は多く、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~(2019年)』で三遊亭圓生役を、『元禄繚乱(1999年)』で大石主税良金役を演じるなど、時代劇での活躍が主流です。TV出演・舞台など、マルチな才能を見せる歌舞伎役者といえるでしょう。

9位:市川新之助(堀越勸玄)

2013年3月22日生まれ、十三代目市川團十郎(十一代目市川海老蔵)の長男として知られています。2015年に初お目見えをし、2022年には八代目市川新之助として初舞台をこなしました。

初舞台の前に、『三國無雙瓢箪久』の三法師や『源氏物語』の光の君・春宮、『橋弁慶』の牛若丸など多様な役柄を演じているのも特徴です。

ドラマにも出演しており、父である市川團十郎(当時は市川海老蔵)主演の『桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜(2021年)』で、吉法師役を演じました。

歌舞伎の名家に生まれ、幼少期からさまざまな役を演じていることもあり、今後の活躍が期待されている若手役者です。

8位:市川染五郎

2005年3月27日生まれ、十代目松本幸四郎の長男として知られており、父・祖父ともに有名な歌舞伎役者です。

叔母は女優としても活躍する松たか子で、華やかな環境の中、歌舞伎役者としての道を歩んでいます。初お目見えは2007年に行われ、2018年には父の名跡である市川染五郎を襲名しました。

2023年も精力的な活動を見せています。歌舞伎座では『三月大歌舞伎』『鳳凰祭四月大歌舞伎』などに出演したほか、7月には大阪松竹座の『七月大歌舞伎』にも出演予定です。

映画では『THE LEGEND&BUTTERFLY(2023年)』で、森蘭丸役を演じました。TV・雑誌のほか、講演会・イベントなど多くの媒体で活躍する歌舞伎役者です。

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7位:尾上右近

1992年5月28日生まれ、清元宗家の七代目清元延寿太夫の次男であり、2004年の舞台『人情噺文七元結』で尾上右近を襲名しています。

七代目清元栄寿太夫を襲名したのは2018年のことで、役者として活動しながら清元の浄瑠璃方としても活躍するマルチな役者です。舞台では女方・立役のどちらも演じ分け、演技力にも定評があります。

ドラマ『少年寅次郎(2019年)』やNHK大河ドラマ『青天を衝け(2021年)』、映画『燃えよ剣(2021年)』など、俳優としても注目を集める逸材です。

6位:市川團十郎(市川海老蔵)

1977年12月6日生まれ、十二代目市川團十郎(十代目市川海老蔵)の長男としても知られます。初舞台では七代目市川新之助を名乗り、2004年に十一代目市川海老蔵、2022年には十三代目市川團十郎を襲名しました。

日本での歌舞伎公演以外に海外公演の経験も豊富で、ドラマ・映画と精力的に活動しています。ドラマ『石川五右衛門(2016年)』や映画『喰女-クイメ-(2014年)』など主演作品も多く、フランス芸術文化勲章・文化庁長官表彰といった数々の受賞歴があります。

ドラマ『桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜(2021年)』では主役の織田信長役を演じ、親子共演も果たしました。

5位:松本幸四郎

1973年1月生まれ、二代目松本白鸚の長男です。NHK大河ドラマ『黄金の日日(1978年)』に子役として出演して以降現在に至るまで、俳優としてのキャリアも長い歌舞伎役者です。

1979年には三代目松本金太郎、1981年には七代目市川染五郎を襲名し、2018年には十代目松本幸四郎の名を引き継いでいます。

歌舞伎役者としては、弁慶役や『弥次喜多』シリーズなどで人気を集めました。また、新しい試みであるZoomを活用した『図夢歌舞伎』のように、演出分野でも高い才能を発揮しています。

4位:中村勘九郎

1981年10月31日生まれ、十八代目中村勘三郎の長男としても知られる役者です。1987年に二代目中村勘太郎を名乗り初舞台、2012年には六代目中村勘九郎を襲名し、歌舞伎役者・俳優として幅広い活躍を見せています。

『いだてん~東京オリムピック噺~(2019年)』『新選組!(2004年)』など、NHK大河ドラマへの出演経験もあります。また舞台では朗読劇『バイオーム(2022年)』での主演もこなすなど、多彩な演技を見せてくれる人物です。

3位:尾上松也

1985年生まれの歌舞伎役者です。1990年に二代目尾上松也を名乗り初舞台をこなし、以降は俳優としてもドラマ・舞台と精力的に活動を続けています。

俳優としては、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人(2022年)』やドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて(2022年)』『ミステリと言う勿れ(2022年)』などに出演し、歌舞伎を知らない層からの知名度も高い人物です。

映画『すくってごらん(2021年)』で初主演を果たし、三谷幸喜演出のシネマ歌舞伎でも活躍を見せています。

ミュージカル・新作歌舞伎への挑戦も含め、エンターテインメント性の高い舞台を多数経験し、注目を集める若手歌舞伎役者です。

2位:片岡愛之助

1972年3月4日生まれ、松竹芸能のオーディションを経て子役として活動を開始し、歌舞伎の世界に入ったのは1981年のことでした。

十三代目片岡仁左衛門の部屋子となり、片岡千代丸を名乗り初舞台を終えています。1992年には片岡秀太郎の養子となり、六代目片岡愛之助を襲名しました。

人気ドラマ『半沢直樹』シリーズでは黒崎駿一役を演じ、俳優としての立ち位置も確立しています。そのほか、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人(2022年)』やドラマ『倫敦ノ山本五十六(2022年)』など、出演作は豊富です。

1位:中村獅童

1972年9月14日生まれ、祖父は三代目中村時蔵で、叔父・従兄にも歌舞伎役者が多数います。父の小川三喜雄が名乗っていた中村獅童の名を引き継ぎ、俳優としても高い評価を受けている歌舞伎役者です。

NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~(2019年)』『鎌倉殿の13人(2022年)』や、映画『シグナル100(2020年)』『キャラクター(2021年)』など数多くの作品に出演しており、バラエティ番組・CMでも見かけることが多いでしょう。

また声優にも挑戦しており、アニメ映画『あらしのよるに(2005年)』や『デスノート』シリーズの死神リューク役の声優を務めたこともあります。

歌舞伎やドラマでマルチに活躍する俳優を知ろう

歌舞伎役者は、演技力を武器にドラマ・映画でも活躍しています。マルチな才能を発揮し、視聴者を魅了する歌舞伎役者をランキング形式で紹介しました。

古典芸能としてのイメージが強い歌舞伎ですが、新作歌舞伎・コラボレーション歌舞伎を中心に、若い世代向けの新しい試みも行われています。

ドラマ・映画での顔しか知らない人も、お気に入りの歌舞伎役者の舞台を見に行ってみてはいかがでしょうか。

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