女性タレント

素顔の山田杏奈と、女優業の核にあるものは?

2021年の幕開けとともに、『名も無き世界のエンドロール』『哀愁しんでれら』『樹海村』と3本の映画が連続公開。1月期のドラマ『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』にも出演中の山田杏奈。インタビュー後篇では、そのタレントパワーやハマっているものなどを紹介していく。

山田杏奈が伸ばしたいイメージワードは?

——タレントパワーランキングでは、イメージワード調査を行っています。山田さんのイメージワードのトップ3は「かわいい」「親しみやすい」「健康的な」。この3つは、特に女性からの支持が高いワードでした。以下、「演技力がある」「ビジュアルが良い」「素直そう」と続きます。特にうれしいワードはありますか?

やっぱり「演技力がある」はうれしいですよね。「かわいい」「ビジュアルが良い」は顔の形とかでどうしてもジャンルとして決まってきちゃうところがあると思うんですけど、お芝居は自分で何とかできる、努力しているところなので。そこを評価してもらえるとうれしいなと思います。

——これから欲しいイメージワードはありますか?

うーん、「カリスマ性がある」(笑)。

——言われたことないですか?

ないですよ(笑)。カリスマ性、どうやったら伸びるんだろう。クリエイティブなことをしたらいいんですかね。モノを作るとか、動画を作るとか。今は誰でもそれができて、見てもらえる時代だから、自分だけしかできないことをやっていけたらいいなとは思います。

——お話をうかがっていて、山田さんは作り手側に興味があるのかなと思いました。

今は演者の側ですけど、作る方も、いつかはやってみたいと思いますね。だから今、いろいろ吸収していて。いつか「これを撮りたい」と思うものができて、一緒にやってくれる人や環境があったら、やってみたいなと思います。

好きな作家は安部公房。好きな海外ドラマは?

——20年は、映画『ジオラマボーイ・パノラマガール』、ドラマ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』と主演作が続きました。どんな1年になりましたか?

やっぱりコロナの影響が大きかったです。自粛期間明けに『荒ぶる季節の乙女どもよ。』と『樹海村』を同時期に撮っていていたときは、怒濤でした。でも、こんな状況でも必要とされることは本当にありがたいことだし、ずっとそうでありたいなと思いましたね。

——自粛期間は、どんなことをして過ごしたんですか?

映画を見たり、ドラマを見たり。映画は1日3本見たり、ドラマも何本も見てました。

——特に面白かった作品は?

Netflixで見ていた『ペーパー・ハウス』。スペインのドラマで銀行強盗の話なんですけど、すごく面白いんですよ。強盗してるのに、「がんばれ!」となっちゃう。

——日本の映画やドラマは?

日本のものはあんまり見なかったですね。アニメは見てましたけど。仕事に直結してなくて、あまり考えずに済むようなものを見てました。

——映画やドラマを見ると、仕事に直結するから緊張感が出てしまう?

だし、どうせ今モチベーション上がっても、現場行けないし、みたいな(笑)。小説もよく読んでました。安部公房さんが好きなんですよ。あと、『ジオラマボーイ〜』の監督の瀬田さんに村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をいただいて、それを読んでました。

——インドア派なんですか?

基本的にインドア。家でできることが好きです。料理したり、映像を見たり。

——気分転換にすることは?

お花を買って、よく生けます。生のものを飾ると、部屋に溜まった空気が変わる気がするんですよね。お香を焚いたりもしますね。それも、空気を変えたくて。

女優・山田杏奈の核にあるもの

——女優業では、挑戦的な役柄も果敢に挑むイメージがあります。去年の『ジオラマボーイ〜』も『荒ぶる季節〜』も、過激なシーンもあって。決意のいる役だったんじゃないかと思いますが、そんなことはないですか?

全然(笑)。それで何か言われても役の話ですし、私自身には何の影響もないので。もちろん、「今、このタイミングで出してベストなものか」とか、そういう方面で考えることはありますよ。だけど作品自体が面白いと思ったから、私もマネージャーさんたちも「いいね、やろう!」となった感じなので……。こういう役だからどうこうっていうのは、まったくないですね。

——女優魂を感じます(笑)。今後、どんな女優になりたいんでしょう。

先輩方を見ていると、何年もこの仕事をしていくのは、本当に大変なことだなと感じます。だからだまずは、とにかく続けていきたいなと。そして私自身、お芝居が楽しいと思い続けられるようにいたいなと思います。

——憧れの人はいますか?

そうですねぇ〜。満島ひかりさんは昔から好きです。『川の底からこんにちは』や『愛のむきだし』が好きで、ああいう作品に出たいし、作っていきたい。そういう作品で使ってもらえるような役者になりたいなと思います。

——心の奥にマグマがある感じは、お2人に共通している気がします。

マグマかぁ。満島さんはお会いしたことがないので分からないですけど、私にはありますよ(笑)。

山田杏奈(やまだ・あんな)
誕生日 2001年1月8日
出身地 埼玉県
所属事務所 アミューズ
公式サイト https://www.amuse.co.jp/artist/A8357/
公式ツイッター https://twitter.com/anna0108yamada/
公式インスタグラム https://www.instagram.com/anna_yamada_/

 

映画『樹海村』

2021年2月5日から全国公開中
監督:清水崇
出演・山田杏奈、山口まゆ、神尾楓珠、倉悠貴、工藤遥、大谷凛香、山下リオ、塚地武雅、黒沢あすか、高橋和也、安達祐実、原日出子、國村隼
脚本・清水崇、保坂大輔
(C)2021「樹海村」製作委員会