Z世代が注目している「同世代の女優・女性タレント」ベスト20の調査方法
株式会社アーキテクトが実施しているタレントパワーランキングの定期調査から、Z世代(10代前半・後半、20代前半)の男女の回答において、パワースコアが高かった10代・20代の女優・女性タレントをランキングにしました(調査対象タレントの年齢は2023年8月15日現在)。
『パワースコア』とは、株式会社アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの『認知度(顔と名前を知っている)』と『誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)』の調査をもとに、2つのデータを掛け合わせて算出したものです。タレントパワーランキング調査は2月、5月、8月、11月に実施。今回は、2023年5月度に調査を行ったデータを使用しています。
Z世代が注目している「同世代の女優・女性タレント」
順位 | 前回順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | 1位 | 橋本環奈 | 47.2 | 2023年5月 |
2位 | 4位 | 広瀬すず | 38.4 | 2023年5月 |
3位 | 3位 | 川口春奈 | 37 | 2023年5月 |
4位 | 2位 | 芦田愛菜 | 36 | 2023年5月 |
5位 | 9位 | 今田美桜 | 35.9 | 2023年5月 |
6位 | 6位 | 浜辺美波 | 34.9 | 2023年5月 |
7位 | 7位 | 中条あやみ | 34.4 | 2023年5月 |
8位 | 10位 | 広瀬アリス | 32.3 | 2023年5月 |
9位 | 8位 | 永野芽郁 | 31.3 | 2023年5月 |
10位 | 11位 | 池田美優(みちょぱ) | 29.6 | 2023年5月 |
11位 | 5位 | 生見愛瑠(めるる) | 29.3 | 2023年5月 |
12位 | 20位 | 小松菜奈 | 29.1 | 2023年5月 |
13位 | 14位 | 上白石萌歌 | 27.3 | 2023年5月 |
14位 | 22位 | 藤田ニコル | 26.9 | 2023年5月 |
15位 | 25位 | 齋藤飛鳥 | 26.7 | 2023年5月 |
16位 | 12位 | 西野七瀬 | 26.1 | 2023年5月 |
17位 | 32位 | 森七菜 | 25 | 2023年5月 |
18位 | 38位 | 小芝風花 | 24.9 | 2023年5月 |
19位 | 14位 | 上白石萌音 | 24.8 | 2023年5月 |
20位 | 21位 | 生田絵梨花 | 24.4 | 2023年5月 |
20位 | 22位 | 清野菜名 | 24.4 | 2023年5月 |
Z世代の支持が高い森七菜・西野七瀬・齋藤飛鳥・小松菜奈
20位は同ポイントで2名が並びました。1人目は清野菜名です。1994年10月14日生まれ、愛知県出身。2018年放送のドラマ『今日から俺は!』(日テレ系)で橋本環奈とWヒロインを演じて注目を集めました。
男女全体でのパワースコアの10~20代女優・女性タレント部門順位(以下、全体順位)では15位で、20代後半以降の支持が高い女優ですが、この世代でも前回(2023年2月度)の22位から順位を上げてベスト20圏内に入りました。2023年4月クールに主演ドラマ『日曜の夜ぐらいは…』(ABC/テレ朝系)でZ世代に人気を集める生見愛瑠と共演したことで、清野の演技がこの世代でも注目を集めたようです。
もうひとりの20位は、生田絵梨花です。1997年1月22日生まれ、ドイツ出身。2021年まで乃木坂46の1期生メンバーとして活躍後、現在は女優としてドラマやミュージカルなどに出演しています。
男女全体では29位で、この世代での支持が高い女優です。2023年3月から三井不動産「東京ミッドタウン八重洲」のCMにも起用されて注目を集め、前回より1つ順位を上げています。夏クールはドラマ『こっち向いてよ向井くん』(日テレ系)に出演中です。
19位には上白石萌音がランクインしました。1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。2021年には連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)でヒロインのひとりを演じました。
朝ドラで主演したこともあって幅広い世代に支持されている女優ですが、。同世代の人気も高くなっています。サントリー「生ビール」、宝くじ「ロト7」などのCMにも出演中。2023年4月から日本赤十字社のアンバサダーに就任して、テレビCMにも出演しています。
18位は小芝風花です。1997年4月16日生まれ、大阪府出身。2020年に『妖怪シェアハウス』(テレ朝系)で民放連ドラ初主演して、人気女優に浮上しました。
全体順位は10位で30代以上の支持が高い女優ですが、金髪のラジオパーソナリティ役を演じた2023年4月期の主演ドラマ『波よ聞いてくれ』(テレ朝系)が若い視聴者層でも注目を集め、前回38位から大きく順位がアップしました。夏クールはドラマ『転職の魔王様』(カンテレ/フジ系)でヒロインを演じています。
17位は森七菜です。2001年8月31日生まれ、大分県出身。オーディションで選ばれて、2019年公開の新海誠監督によるアニメ映画『天気の子』でヒロインの声優をつとめて注目を集めました。
若い世代で人気が高い女優で、2021年から10代の支持が高いことで知られるラジオ番組『SCHOOL OF LOCKS!』(TOKYO FM)内で「森七菜のGIRLS LOCKS!」のパーソナリティを担当しています。Z世代では前回32位から大きく上昇して、男女全体順位30位を大きく上回る17位にランクインしました。今夏クールは月9ドラマ『真夏のシンデレラ』(フジ系)で主演しています。
16位にランクインしたのは西野七瀬です。1994年5月25日生まれ、大阪府出身。2018年まで乃木坂46の中心メンバーのひとりとして活躍しました。グループ在籍中から女優としても実績を積んで、2017年には映画『あさひなぐ』で主人公を演じました。
男女全体順位は26位。2023年春クールはドラマ『Dr.チョコレート』(日テレ系)にレギュラー出演しました。『ヤングマガジン』連載漫画を実写化した、DMM TVのオリジナルドラマ第1弾『ケンシロウによろしく』(9月22日から配信)でヒロインを演じます。
15位は齋藤飛鳥です。1998年8月10日生まれ、東京都出身。乃木坂46の元メンバーで、多くのシングルで表題曲センターをつとめました。
彼女もZ世代の支持が高くなっています(男女全体では34位)。2023年5月に東京ドームで卒業コンサートを開催して話題を集め、前回の25位から順位を大きく上げました。坂道シリーズ出身の女優はZ世代の支持が高く、ほかに23位に元欅坂46の平手友梨奈が23位、40位に元乃木坂46の影山優佳がランクイン。また、30代女優の8位には元乃木坂46の白石麻衣が入っています。
14位にはモデル・タレントとして活躍している藤田ニコル。1998年2月20日生まれ、ニュージーランド出身。雑誌『nicola』の専属モデル(~2014年)を経て、『Popteen』の人気モデル(2017年卒業)としてテレビ番組出演が増えました。
Z世代での認知度は74.7%と非常に高く、女優・女性タレント部門3位となっています。2023年8月4日、俳優の稲葉友との結婚を発表しました。
13位にランクインしたのは上白石萌歌。2000年2月28日生まれ、鹿児島県出身。小学生のときに「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリに選ばれて、芸能界入り。2021年のNHK朝ドラ『ちむどんどん』ではヒロインの妹役を演じました。
2023年春クールのドラマ『ペンディングトレイン‐8時23分、明日君と』(TBS系)でヒロインを演じました。秋クールの『パリピ孔明』(フジ系)でもヒロイン役を演じます。全体順位も11位で、幅広い年代で支持されている若手女優です。
12位は小松菜奈です。1996年2月16日生まれ、東京都出身。個性派女優として、映画やCMを中心に活躍中。2021年11月には菅田将暉との結婚を発表しました。
前回20位から大きく上昇しました。2023年4月からライオン「ソフランAiris」、ハーゲンダッツアイスクリームの新CMがともにオンエア開始されて注目を集めたこともランクアップの要因になったと考えられます。男女全体では22位で、この世代での支持が高い女優です。
生見愛瑠が11位にランクイン。2002年3月6日生まれ、愛知県出身。『Popteen』専属モデル(2020年卒業)として人気を集め、バラエティ番組でも活躍。2021年から『CanCam』専属モデルをつとめています。
最近は女優としての活躍がめまぐるしく、2023年春クールはドラマ『日曜日の夜ぐらいは…』(ABC/テレ朝系)で好演しました。ただ、この世代での順位は前回の5位からやや下落しています。
みちょぱ、中条あやみがトップ10入り
10位は、池田美優(みちょぱ)。1998年10月30日生まれ、東京都出身。藤田ニコルらと並ぶ10代女子のカリスマモデルとして人気を集め、2016年に『ダウンタウンDX』(日テレ系)で地上波テレビ番組に初出演。以後、多くのテレビ番組で活躍。
全体での順位は21位で、この世代での支持が高くなっています。Z世代の男性のパワースコア22.4ポイントに対して、Z世代女性では36.7ポイントで女性支持の高さが目立っています。
9位は永野芽郁です。1999年9月24日生まれ、東京都出身。2018年に朝ドラ『半分、青い。』(NHK)で主演しました。
全体順位も8位でベストテン入りしており、幅広い世代から支持されています。2023年7月から配信開始されたドラマ『御手洗家、炎上する』(Netflix)で主演。9月に公開される吉永小百合・主演、山田洋次・監督の映画『こんにちは、母さん』にも出演します。
8位は広瀬アリスです。1994年12月11日生まれ、静岡県出身。2018年に『探偵が早すぎる』(読売/日テレ系)で連ドラ初主演。
2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演中(6月から登場)。前回から2つ順位を上げています。全体順位は5位で、年代別に見ると30代後半以降の支持が目立っていますが、Z世代でも10代後半では支持が高く、30代後半に次ぐ高いスコアとなっています。。
7位は中条あやみ。1997年2月4日生まれ、大阪府出身。『Seventeen』専属モデルを経て、2017年からは『CanCam』の専属モデル。2021年にはドラマ『TOKYO MER』(TBS系)で活躍。2023年4月に公開された劇場版にも出演しました。
全体順位は9位で、Z世代でのスコアが特に高くなっています。2022年に酒類CM出演が解禁となる25歳になって、同年3月からキリン「一番搾り」のCMに出演。2023年7月から「キリン一番搾り 糖質ゼロ」のCMで豊川悦司と共演しています。
6位には浜辺美波がランクイン。2000年8月29日生まれ、石川県出身。2011年に「東宝シンデレラ」オーディションでニュージェネレーション賞に輝き、芸能界入り。2015年に放送された単発ドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(フジ系)でヒロインを演じて脚光を浴びました。
同世代の支持が高く、前々回の2022年11月度調査では2位まで順位を上げました。現在放送中のNHK朝ドラ『らんまん』で主人公の妻役を演じて注目度がアップしており、再びランク上昇が期待されます。
5位は今田美桜です。1997年3月5日生まれ、福岡県出身。2018年に放送されたドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)で注目を集め、2022年放送の『悪女(わる)〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜』(日テレ系)で連ドラ初主演しました。
2023年4月クールの福山雅治主演ドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)に出演して注目を集め、前回から順位が4つアップ。Z世代での上昇率では10~20代女優で1位でした。Z世代での人気が高い女優のひとりです。7月クールは『トリリオンゲーム』(TBS系)に出演しています。
4位にランクインしたのは芦田愛菜です。2004年6月23日生まれ、兵庫県出身。『マルモのおきて』(フジ系)など子役時代から活躍して、現在19歳。最近ではテレビ番組のMCやCMでも活躍しています。
今回、10代の女優では唯一のベスト20入りとなりました。特に支持が高いのは40代後半・50代前半ですが、10代前半・後半でも支持が高くなっています。2023年夏クールのドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日テレ系)ではメイン生徒役を演じています。Z世代の関心を集めているドラマだけに、彼女の注目度も高まりそうです。
3位は川口春奈です。1995年2月10日生まれ、長崎県出身。『nicola』専属モデル(2011年卒業)を経て、女優として活躍。2022年には主演ドラマ『silent』(フジ系)が大きな注目を集めました。
前回と順位は変わらず。最も支持が高いのは10代後半で、この年代では女性よりも男性のほうが高いスコアを示しています。2023年夏クールは『ハヤブサ消防団』(テレ朝系)でヒロインを演じています。
2位は広瀬すず。1998年6月19日生まれ、静岡県出身。「ミスセブンティーン2012」に選ばれて、2018年まで『Seventeen』専属モデルとして同世代から高い支持を得ました。
2023年3月公開の『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』、6月公開の映画『水は海に向かって流れる』に主演して話題を集め、前回から1つ順位を上げました。全体順位では4位で、10代後半男女の支持が特に高くなっています。
1位は朝ドラ主演が決定した女優
1位は、橋本環奈です。1999年2月3日生まれ、福岡県出身。2016年に『セーラー服と機関銃-卒業-』で映画初主演。
2023年春クールはドラマ『王様に捧ぐ薬指』(TBS系)で主演して注目を集めました。秋クールに主演ドラマ『トクメイ!警視庁特別会計係』(カンテレ/フジ系)が放送されるほか、2024年後期のNHK朝ドラ『おむすび』で主演することが決まっています。
全体順位でも10~20代女優の中で1位ですが(38.4ポイント)、特にZ世代での支持が高く、10代前半と10代後半ではスコアが50ポイントを越えています。
文/高倉文紀
評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などのメディアで女優・女性アイドル・男性俳優の取材や分析を展開。
https://note.com/tokyodiorama
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