Z世代に支持されている40代女優ランキングの算出方法
株式会社アーキテクトが実施しているタレントパワーランキングの定期調査で、調査対象として登録されている40~49歳の女優・女性タレントの中から10代と20代の男女の回答においてパワースコアが高かった順にランキング化しました。年齢は2025年10月1日時点です。年齢・生年非公表の女優は対象外としています。
なお、モデルやバラエティなどドラマ・映画出演以外の活動が中心となっている人は除きました。ここでは2021~2025年に地上波連ドラのレギュラー出演と映画出演(今後放送・公開予定の作品を含む。吹き替え、声優を除く)合わせて3作品以上を基本的な基準としてします。
『パワースコア』とは、株式会社アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの『認知度(顔と名前を知っている)』と『誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)』の調査をもとに、2つのデータを掛け合わせて算出したものです。タレントパワーランキング調査は2月、5月、8月、11月に実施。今回は、2025年2月度と5月度に調査を行ったデータを使用しています。
Z世代での支持が高い松本若菜・松本まりか・木南晴夏がランクイン
20位
優香
1980年6月27日生まれ、東京都出身。1997年にスカウトされて芸能界入りして、グラビアアイドルとして活躍。2002年に『恋に唄えば♪』で映画初主演。『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレ朝系)のMCでも活躍しています。
2024年には玉木宏主演ドラマ『ジャンヌの裁き』(テレ東系)で主人公の元妻の新聞記者役を演じました。2025年11月21日に公開される山田洋次監督の映画『TOKYOタクシー』に木村拓哉の妻役で出演します。
19位
木南晴夏
1985年8月9日生まれ、大阪府出身。2001年に『第1回ホリプロNEW STAR AUDITION』でグランプリに選ばれ、2004年に昼ドラ『桜咲くまで』(MBS・TBS系)で女優デビュー。2012年には『家族八景 Nanase,Telepathy Girl’s Ballad』(MBS・TBS系)で連ドラ初主演。
2025年1月期のバカリズム脚本によるドラマ『ホットスポット』(日テレ系)に出演。10月24日に公開予定の北村匠海主演映画『愚か者の身分』に綾野剛が演じる裏社会の運び屋の恋人役で出演しています。男女全体(10代~60代)では27位で、特に20代後半女性の支持が高くなっています。
16位
蒼井優
16位には3名が同スコアで並んでいます。1985年8月17日生まれ、福岡県出身。1999年にミュージカル『アニー』のポリー役で女優デビュー。2004年に岩井俊二監督の映画『花とアリス』で鈴木杏とW主演し、脚光を浴びます。
2025年7月からサントリー「角瓶」のCMに起用され、話題を集めました。9月5日に公開された映画『ふつうの子ども』に嶋田鉄太が演じる主人公の小学生の母親役で出演しています。10月24日公開予定の杉咲花主演映画『ミーツ・ザ・ワールド』では毒舌な作家役、11月24日公開予定の『TOKYOタクシー』では倍賞千恵子が演じるすみれの若き日を演じ、映画出演が続きます。
16位
内田有紀
1975年11月16日生まれ、東京都出身。1992年にドラマ『その時、ハートは盗まれた』(フジ系)で女優デビュー。1994年、『時をかける少女』(フジ系)で連ドラ初主演。
2025年1月に公開された『劇映画 孤独のグルメ』にヒロイン・志穂役で出演。7月期は斎藤工主演『誘拐の日』(テレ朝系)、當真あみ主演『ちはやふる-めぐり-』(日テレ系)の2本の連ドラにレギュラー出演しました。男女全体では9位で、30代以上の支持が目立ってていますが、Z世代の中でも20代後半女性の支持は高めになっています。
16位
松本まりか
1984年9月12日生まれ、東京都出身。2000年に鈴木杏主演『六番目の小夜子』(NHK Eテレ)で女優デビュー。2018年放送の『ホリデイラブ』(テレ朝系)で脚光を浴びました。
2024年5月に公開された映画『湖の女たち』で福士蒼汰とW主演。2025年7月期はドラマ『奪い愛、真夏』(テレ朝系)で主演しました。今後は人気を集めるきっかけになった「あざとかわいい」「小悪魔」系だけでなく、さまざまな役柄での活躍が期待されます。男女全体では24位で、この世代でも支持が高くなっています。
15位
安達祐実
1981年9月14日生まれ、東京都出身。2歳のときにモデルデビュー。1994年にドラマ『家なき子』(日テレ系)で主演して、「同情するなら金をくれ」というセリフが新語・流行語大賞に選ばれました。
Z世代で人気を集めた2024年配信のドラマ『【推しの子】』(Prime Video)で漫画家の吉祥寺頼子役を演じていたこともあって、20代後半男女でも支持が高くなっています。2025年7月期はドラマ『誘拐の日』(テレ朝系)に出演して、内田有紀と共演しました。
14位
観月ありさ
1976年12月5日生まれ、東京都出身。1989年放送の田原俊彦主演ドラマ『教師びんびん物語II』(フジ系)で出演。1992年に『放課後』(フジ系)に連ドラ初主演。2021年まで30年連続でテレビの連ドラに主演しました。
2024年公開の浜辺美波主演映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』に紫式部役で出演しました。2025年7月期は上川隆也主演ドラマ『能面検事』(テレ東系)にレギュラー出演。
13位
松下奈緒
1985年2月8日生まれ、兵庫県出身。2004年、安倍なつみ主演ドラマ『仔犬のワルツ』(日テレ系)で女優デビュー。このドラマではピアニスト役を演じましたが、松下自身も2006年にピアニストとしてCDデビューしています。2010年にはNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』でヒロインを演じました。
2025年3月に2週連続で放送された阿部寛主演ドラマ『水平線のうた』(NHK)で主人公の妻を演じたのに続き、2025年7月期はドラマ『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』(テレ朝系)で大森南朋・相葉雅紀とトリプル主演。
12位
水川あさみ
1983年7月24日生まれ、大阪府出身。1997年に堂本剛主演の映画『劇場版 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』で女優デビュー。2008年に『夢をかなえるゾウ』(読売・日テレ系)で連ドラ初主演しました。
2024年7月期ドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系)で主演。2025年8月から日本でも配信されている台湾ドラマ『零日攻撃 ZERO DAY ATTACK』(Amazon Prime Video)に出演しています。男女全体では20位で、20代後半男女の支持が高くなっています。
朝ドラ母親役で注目集め、江口のりこがトップ10入り
10位
菅野美穂
10位には2名が並んでいます。1977年8月22日生まれ、埼玉県出身。バラエティ番組のアイドルグループ「桜っ子クラブ」の一員として芸能界デビュー後、1993年にドラマ『ツインズ教師』(テレ朝系)で女優デビュー。1996年に『イグアナの娘』(テレ朝系)で連ドラ初主演。
人気ホラー・モキュメンタリー小説を映画化した映画『近畿地方のある場所について』(2025年8月公開)で赤楚衛二とW主演しています。この映画は興行収入10億円突破とヒットを記録しています。男女全体では5位で、40代の支持が高くなっています。
10位
松本若菜
1984年2月25日生まれ、鳥取県出身。2007年に『仮面ライダー電王』(テレ朝系)で女優デビュー。2022年に『やんごとなき一族』(フジ系)で注目を集め、同年に『復讐の未亡人』(テレ東系)で連ドラ初主演を果たし、話題になりました。
2025年4月期のドラマ『Dr.アシュラ』(フジ系)で主演。8月に公開された映画『ジュラシック・ワールド /復活の大地』でスカーレット・ヨハンソンが演じた主人公ゾーラ・ベネットの日本語版吹き替えを担当しました。10月期は妻夫木聡主演の日曜劇場『ロイヤルファミリー』(TBS系)に出演します。男女全体では18位で、特に支持が高いのは20代後半。関心を示す誘引率の高さが特徴で、40代女優では1位となっています。
9位
江口のりこ
1980年4月28日生まれ、兵庫県出身。2000年、劇団東京乾電池に入団。2010年にショートドラマ『野田ともうします』(NHKワンセグ2・Eテレ)で主演。2021年には『ソロ活女子のススメ』(テレ東系)で民放連ドラ初主演しました。
2025年前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』に今田美桜が演じるヒロインの母親・朝田羽多子役(アニメ『それいけ!アンパンマン』に登場するバタコさんがモデル)で出演。10月23日から東京・明治座などで上演される柄本明主演の舞台『また本日も休診~山医者のうた~』に出演します。男女全体では11位で、全体での順位を上回って、この世代ではトップ10入りしています。
8位
野呂佳代
1983年10月28日生まれ、東京都出身。2006年にAKB48加入。その後、SDN48のメンバーとして活動しました。バラエティ番組でも活躍するようになり、2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』、同年4月期の『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジ系)に出演するなど、ドラマ出演も増えました。
2025年7月期は清原果耶主演ドラマ『初恋DOGs』(TBS系)にベテラン看護師役で出演。8月に公開されたディズニー&ピクサー映画『星つなぎのエリオ』の日本版吹き替えでハイテクコンピューターのウゥゥゥゥの声優を担当しました。男女全体では14位。30代以上の女性の支持が高くなっていますが、20代後半女性の支持も高いことからこの世代でのトップ10入りを後押ししています。
7位
木村佳乃
1976年4月10日生まれ、東京都出身。1996年に『元気をあげる〜救命救急医物語』(NHK)で主演デビュー。バラエティ番組出演も多く、現在は『所さん!事件ですよ』(NHK)のMCもつとめています。
2025年7月期の松本潤主演ドラマ『19番目のカルテ』(TBS系)に主人公が勤務する病院の小児科科長役で出演。9月5日に公開された橋本環奈主演映画『カラダ探し THE LAST NIGHT』では「謎のおんな」役を演じています。男女全体では10位。Z世代の関心が高い俳優とドラマや映画で共演する機会も多く、この世代でも支持が高くなっています。
6位
深田恭子
1982年11月2日生まれ、東京都出身。1996年にホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRLオーディション」でグランプリに選ばれて芸能界入り。1999年に『鬼の棲家』(フジ系)で連ドラ初主演。
2025年7月期ドラマ『初恋DOGs』(TBS系)にドッグカフェの店長役で出演。8月6日には5年ぶりの写真集『AO』を発売しました。タイトルは、ハワイの言葉で夜明けの光を意味する「アオ」から取られました。男女全体では5位で、30代以上の支持が高くなっています。
5位
仲間由紀恵
1979年10月30日生まれ、沖縄県出身。1994年にドラマ『青い夏』(沖縄テレビ)で女優デビュー。1997年にドラマ新銀河『しあわせ色写真館』(NHK)でドラマ初主演。『ごくせん』シリーズ(日テレ系)で主演して、大きな注目を集めました。
2025年3月に公開された堤幸彦映画『STEP OUT にーにーのニライカナイ』で主演。ドラマ『相棒』(テレ朝系)には2014年放送のSeason13からクールな内閣情報官・社美彌子役で出演して、2025年10月スタートのSeason24にも登場予定です。
4位
上戸彩
1985年9月14日生まれ、東京都出身。1997年に「全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞。2001年放送のドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)に生徒役で出演して注目されました。
最近では2025年4月に公開された向井理主演映画『パリピ孔明 THE MOVIE』に情報番組のMC役で出演しました。ソフトバンクなどのCMでもおなじみです。
3位
松たか子
1977年6月10日生まれ、東京都出身。1993年に歌舞伎座『人情噺文七元結』で初舞台を踏み、1994年に大河ドラマ『花の乱』(NHK)でドラマ初出演。1995年、『藏』(NHK)でドラマ初主演。
2025年2月に主演映画『ファーストキス 1ST KISS』が公開されて、夫役の松村北斗との共演が話題を集めました。7月期は阿部サダヲ主演ドラマ『しあわせな結婚』(テレ朝系)にヒロインの鈴木ネルラ役で出演。11月から上演される宮藤官九郎の作・演出による舞台『雨の傍聴席、おんなは裸足…』に出演します。キャストが歌・ダンス・生演奏も担当する、ロックオペラです。男女全体では5位で、特に10代後半女性の支持が高くなっています。
2位
小池栄子
1980年11月20日生まれ、東京都出身。人気グラビアアイドルとして活躍した後、NHK大河ドラマ『義経』(2005年)、NHK連続テレビ小説『瞳』(2008年)などに出演。2023年、『コタツがない家』(日テレ系)で地上波民放ゴールデンプライム帯連ドラ初主演。
2025年6月に放送された三谷幸喜脚本・監督のワンカットドラマ『おい、太宰』(WOWOW)に太宰治の恋人役で出演して、7月には劇場版が公開されました。9月19日から上演される劇団☆新感線の舞台『爆烈忠臣蔵〜桜吹雪 THUNDERSTRUCK』にも出演。男女全体では2位で、30代以上の支持がやや高くなっています。
1位はホリプロタレントスカウトキャラバン出身の人気女優
1位
綾瀬はるか
1985年3月24日生まれ、広島県出身。2000年に開催された「ホリプロタレントスカウトキャラバン」で審査委員特別賞を受賞して、芸能界入り。翌年にドラマ『金田一少年の事件簿』(日テレ系)で女優デビュー。2004年にはドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(TBS系)のヒロイン役で注目を集めました。
2025年度のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で九郎助稲荷役として出演するとともに、語りを担当しています。6月~8月に放送されたドラマ『ひとりでしにたい』(NHK)でも主演しました。男女全体でも1位で、幅広い年代で支持されている女優です。Z世代の中では、20代後半と10代後半の男女においてパワースコアが高くなっています。
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評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などで女優・男優の取材や分析を展開しているほか、テレビ番組や雑誌、映画劇場用パンフレットなどにコメントを提供。今回のトップ20にランクインした女優の中では、上戸彩、深田恭子、菅野美穂、蒼井優、松本まりかが10代だった頃にインタビューしたことがある。
https://note.com/tokyodiorama
