Z世代に支持されている30代女優TOP20の調査方法

株式会社アーキテクトが実施しているタレントパワーランキングの定期調査で、調査対象として登録されている女優・女性タレントの中から10代と20代の男女の回答においてパワースコアが高かった順にランキング化しました。調査対象女優の年齢は2025年6月15日時点です。
なお、ドラマ・映画出演以外の活動が中心となっている人は除きました。2021~2025年に地上波連ドラのレギュラー出演と映画出演(今後放送・公開予定の作品を含む。吹き替え、声優を除く)合わせて3作品以上を基本的な基準としてします。
『パワースコア』とは、株式会社アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの『認知度(顔と名前を知っている)』と『誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)』の調査をもとに、2つのデータを掛け合わせて算出したものです。タレントパワーランキング調査は2月、5月、8月、11月に実施。今回は、2025年2月度に調査を行ったデータを使用しています。

二階堂ふみ・仲里依紗・杏らが順位上昇
20位
朝日奈央
1994年4月21日生まれ、埼玉県出身。2008年から2015年までアイドルグループ「アイドリング!!!」のメンバーとして活躍。ソロになってからは、バラエティ番組で個性を発揮してブレイク。女優としても2024年に『ブラックガールズトーク』(テレ東系)で地上波連ドラ初主演(関水渚、石井杏奈とトリプル主演)しました。
カーネクスト、GEOなどのCMにも出演。男女全体(10~60代)での30代女優ランキングでは32位で、Z世代での支持が高くなっています。アイドル時代にはティーンズ向けファッション雑誌『ラブベリー』(現在は休刊)の専属モデルとしても活動していたので、当時読者層だった20代後半女性の認知度が高いという点も要因の1つとして挙げられます。
20位
伊藤沙莉
もうひとりの同率20位は伊藤沙莉です。1994年5月4日生まれ、千葉県出身。2003年に9歳で子役デビュー。2015年に『トランジットガールズ』(フジ系)で連ドラ初主演(佐久間由衣とW主演)。2024年前期NHK連続テレビ小説『虎に翼』でヒロインを演じて、存在感のある落ち着いた演技が幅広い年齢層で共感を集めました。
2025年6月28日に冠番組『伊藤沙莉と旅するスプーン~美食の街の謎を追え!inスペイン・ポルトガル~』(BS-TBS)が放送されます。今後の待機作としては、9月に主演映画『風のマジム』が公開予定。10月公開の山田裕貴主演映画『爆弾』にも出演しています。

19位
杏
1986年4月14日生まれ、東京都出身。雑誌モデルを経て、2007年に女優デビュー。2011年放送の『名前をなくした女神』(フジ系)で連ドラ初主演。2013年後期NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』でヒロインを演じて注目を集めました。
2025年1月に公開された『劇映画 孤独のグルメ』に出演して注目を集め、前回調査と比べて順位を上げました。2026年放送予定の主演ドラマ『BLOOD & SWEAT』(WOWOW)の撮影のため、3月末から3カ月間、家族でフィンランドに短期移住しています。
18位
仲里依紗
1989年10月18日生まれ、長崎県出身。2006年にはアニメ映画『時をかける少女』の主人公の声優を担当して注目を集めました。2010年、『日本人の知らない日本語』(読売・日テレ系)で連ドラ初主演。
20代のころから連ドラの主演級で活躍していましたが、30代になって個性的な存在感が若い層にも浸透して、タレントパワーが再び上昇を見せている女優です。2025年3月まで放送されたNHK連続テレビ小説『おむすび』でヒロインの姉役を好演して注目を集め、前回と比べて順位を上げています。
17位
吉岡里帆
1993年1月15日生まれ、京都府出身。大学在学中から自主映画や小劇場の演劇に女優として出演。その後、東京の俳優養成所での演技レッスンを経て、芸能事務所に所属。2018年に『きみが心に棲みついた』(TBS系)で連ドラ初主演。
2025年1月期ドラマ『御上先生』(TBS系)に副担任役で出演しました。3月に石川県・能登能楽堂で上演された令和6年能登半島地震復興祈念の舞台『まつとおね』で蓮佛美沙子とW主演。2026年度のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』にも出演します。
15位
佐藤栞里
15位には同スコアで2名が並んでいます。1990年7月27日生まれ、埼玉県出身。2001年、雑誌『ピチレモン』の専属モデルオーディションでグランプリを受賞。2015年から『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(日テレ系)のサブMCを担当して、人気上昇。女優としては2021年放送の『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(TBS系)で連ドラ初レギュラー。2023年に公開された同ドラマの映画版にも出演しました。
2025年5月23日公開の映画『父と僕の終わらない歌』に出演。寺尾聰と松坂桃李がW主演した映画で、佐藤栞里は松坂桃李が演じる主人公の幼馴染で、夫とともに横須賀ドブ坂通り商店街でバーを営んでいる志賀聡美役で出演しています。
15位
波瑠
1991年6月17日生まれ、東京都出身。2006年に女優デビュー。2015年にNHK連続テレビ小説『あさが来た』のヒロインを演じました。
女優として多くの人に知られるきっかけになったのは朝ドラですが、2007年から2012年まで『Seventeen』専属モデルとして活躍していたので、Z世代女性の認知度は高くなっています。2025年1月期ドラマ『アイシー〜瞬間記憶捜査・柊班〜』(フジ系)で主演しました。
13位
田中みな実
13位も2名が並んでいます。1986年11月23日生まれ、埼玉県出身。2009年にアナウンサーとしてTBS入社。『サンデージャポン』などで注目を集めました。2014年にTBSを退社後は女優としても活躍して、2023年に『悪女について』(NHK)で連ドラ初主演。
2024年12月に公開された映画『私にふさわしいホテル』に出演。2025年6月21日にはファッションブランド「KEITAMARUYAMA」とコラボレーションした浴衣が発売されることになり(5月24日からオンラインストアで先行予約開始)、5月22日に発売記念インスタライブが開催。男女全体では25位で、Z世代の支持の高さが目立っています。
13位
二階堂ふみ
1994年9月21日生まれ、沖縄県出身。2007年、ドラマ『受験の神様』(日テレ系)で女優デビュー。2012年公開の映画『ヒミズ』での演技は、海外でも注目を集めました。2020年にはNHK連続テレビ小説『エール』でヒロインを演じました(主演は窪田正孝)。
2025年4月からアサヒ「ザ・ビタリスト」のCMに出演中。9月に公開予定の映画『遠い山なみの光』に出演します。カメラマンとしても活躍中で、2月に発売された大原優乃の写真集『√25』の撮影も担当しています。男女全体では20位で、この世代での支持が高くなっています。Z世代においては前回調査と比較した上昇率ランキングでは、30代女優2位(1位は上野樹里)でした。
12位
滝沢カレン
1992年5月13日生まれ、東京都出身。渋谷でスカウトされ、芸能界入り。「ミスセブンティーン2008」でグランプリに選ばれ、2011年まで『Seventeen』専属モデルとして活動しました。2016年から『全力!脱力タイムズ』(フジ系)でナレーターとして出演する「THE 美食遺産」が人気コーナーになり、バラエティ番組で活躍。
バラエティでの活躍の印象が強いですが、女優としても2024年7月期の『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジ系)などに出演しました。
11位
北川景子
1986年8月22日生まれ、兵庫県出身。2003にドラマ『美少女戦士セーラームーン』(CBC/TBS系)で女優デビュー。2003年から2006年まで『Seventeen』専属モデルとして活躍しました。2007年、『モップガール』(テレ朝系)で連ドラ初主演。
2025年4月期はドラマ『あなたを奪ったその日から』(カンテレ・フジ系)で主演しています。5月から放映がスタートした東京海上日動「トータルアシスト自動車保険」の新CMでは吉田沙保里と初共演。
Z世代の支持が高い本田翼・白石麻衣がトップ10入り
10位
菜々緒
1988年10月28日生まれ、埼玉県出身。モデルを経て、2012年、『主に泣いてます』(フジ系)で連ドラ初主演。
2024年10月クールのドラマ『無能の鷹』(テレ朝系)で主演しました。2025年7月公開予定の阿部寛主演による日本・台湾の合作映画『キャンドルスティック』でヒロインのFXトレーダー役を演じています。
9位
本田翼
1992年6月27日生まれ、東京都出身。モデルを経て、2012年に『恋愛ニート〜忘れた恋のはじめ方』(TBS系)で連ドラ初レギュラー出演。2015年放送の『恋仲』(フジ系)などで恋愛ドラマのヒロインを可憐に演じて注目を集め、2022年には『君の花になる』(TBS系)でゴールデンプライムタイム帯連ドラ初主演を果たしました。
2025年5月3日に東京・国立代々木競技場第一体育館で開催された「Rakuten GirlsAward 2025 SPRING/SUMMER」ではMCを担当しました。2025年秋公開予定の映画『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』にも出演しています。男女全体では23位で、Z世代での支持が特に高い女優のひとりです。
8位
戸田恵梨香
1988年8月17日生まれ、兵庫県出身。子役時代にはNHK連続テレビ小説『オードリー』(2000年)などに出演。2007年、『ライアーゲーム』(フジ系)で連ドラ初主演。2019年にはNHK連続テレビ小説『スカーレット』でヒロインを演じました。2021年放送の主演ドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子』(日テレ系)はZ世代でも人気を集めました。
2025年4月、GUCCIのブランドアンバサダーに就任。現在、アフラック、ランコムのCM・広告に出演中です。
7位
長澤まさみ
1987年6月3日生まれ、静岡県出身。2000年に「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞して芸能界入り。2003年に『ロボコン』で映画初主演。2004年には映画『世界の中心で、愛をさけぶ』でのヒロイン役がきっかけとなり、知名度が急上昇しました。
2024年9月に公開された三谷幸喜監督の映画『スオミの話をしよう』で主演。2025年4月から上演が始まった舞台『おどる夫婦』で主演しました。6月13日に主演映画『ドールハウス』が公開しました。
6位
有村架純
1993年2月13日生まれ、兵庫県出身。2010年、『ハガネの女』(テレ朝系)でドラマ初出演。2017年にはNHK連続テレビ小説『ひよっこ』でヒロインを演じました。
2025年4月に公開された鈴木亮平主演映画『花まんま』で別の女性の記憶がある主人公の妹・フミ子を演じています。東野圭吾の小説を映画化した9月公開予定の福山雅治主演『ブラックショーマン』にもヒロイン役で出演しています。
5位
白石麻衣
1992年8月20日生まれ、群馬県出身。2011年から2020年まで乃木坂46のメンバーとして活躍しました。女優としては2020年公開の『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』でヒロイン役として出演。
2024年放送の『恋する警護24時』(テレ朝系)でヒロインを演じたほか、2025年1月クールの『法廷のドラゴン』(テレ東系)で上白石萌音と共演して、女優としての活躍が注目を集め、スコアが上昇。男女全体では10位で、Z世代の支持が高くなっています。Z世代においては前回調査と比較した上昇率ランキングでは、30代女優で3位でした。
4位
広瀬アリス
1994年12月11日生まれ、静岡県出身。「ミスセブンティーン2009」グランプリに選出されて、2015年まで雑誌『Seventeen』専属モデルとして活躍。2010年、東海テレビ制作の昼ドラ『明日の光をつかめ』(フジ系)で連ドラ初主演。
2024年放送のドラマ『366日』(フジ系)、『完全無罪』(WOWOW)で主演。2025年4月期はドラマ『なんで私が神説教』(日テレ系)で主演しています。
3位
川口春奈
1995年2月10日生まれ、長崎県出身。2007年に「ニコラモデルオーディション」でグランプリ受賞。2009年に女優デビュー。2013年、『夫のカノジョ』(TBS系)でゴールデンプライムタイム帯連ドラ初主演しました。
2024年12月公開の映画『聖☆おにいさん THE MOVIE〜ホーリーメン VS 悪魔軍団〜』に出演。2025年1月期ドラマ『アンサンブル』(日テレ系)で主演して注目を集め、順位を上げています。そのほか、バラエティ番組『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)にレギュラー出演中です。
2位
新垣結衣
1988年6月11日生まれ、沖縄県出身。2001年に「ニコラモデルオーディション」でグランプリ。2006年、江崎グリコ「ポッキー」のCMでブレイク。
2024年は6月公開の映画『違国日記』で主演(早瀬憩とW主演)したほか、8月公開のアニメーション映画『きみの色』で声優をつとめました。2025年5月から明治「メルティーキッス」の新CM“生のとき”編の放映がスタートしました。
1位は「ホリプロタレントスカウトキャラバン」出身女優
1位
石原さとみ
1986年12月24日生まれ、東京都出身。2002年、「ホリプロタレントスカウトキャラバン ピュアガール2002」でグランプリ。2003年にNHK連続テレビ小説『てるてる家族』でヒロインを演じました。
2024年5月に公開された映画『ミッシング』で主演。2025年5月に第2子出産を発表しました。産休に入り、MCとして出演中の『あしたが変わるトリセツショー』(NHK)は市村正親が代役を務めています。

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評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などのメディアで女優・女性アイドル・男性俳優の取材や分析を展開。今回のランキングの1~10位に入った30代女優全員に雑誌などでインタビューしたことがある。
https://note.com/tokyodiorama