Z世代に支持されているタレントランキングの算出方法
『株式会社アーキテクト』が実施しているタレントパワーランキングの最新調査結果をもとに抽出しました。ランキングの調査方法について紹介します。
Z世代に支持されているタレントランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出しています。
パワースコアとは、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)の調査結果から算出した値です。今回のランキングは、2023年2月度に行われた最新調査をもとに作成しています。
Z世代については厳密な定義がありませんが、一般的に「1990年代後半から2010年代序盤生まれ」を指すとされる場合が多いので、ここでは10代および20代前半の回答を合わせたものからランキングを作成しました。なお、男女混合のユニットやグループについては、主なメンバーが属する性別のランキングに分類しています。
Z世代に支持されている男性タレントランキング
10位は歌手・ミュージシャン部門から米津玄師。10代男女の回答に限ると3位です。2023年2月に「アイネクライネ」がストリーミング累計1億回再生(自身の楽曲では7曲目)を突破して話題になりました。
9位も、歌手・ミュージシャンからのランクインです。2022年11月の前回調査では58位でしたが、大きく順位を上げてトップ10入りしました。男女全体(全世代)の回答でのランキングでは24位で、Z世代で特にスコアが高くなっています。
今回は卒業シーズンが近づいた2月の調査でしたが、同月にパイドゥのきせかえ顔文字キーボードアプリ「Simeji」のユーザーを対象に調査された「Z世代が選ぶ! 好きな卒業ソングTOP10」で、ゆずの曲が2曲(1位『栄光の架橋』、9位『友~旅立ちの時~』)ランクインしたことがニュースで取り上げられ、注目を集めました。
また、2022年の『紅白歌合戦』(NHK)で、メンバーのひとりの北川悠仁が作詞・作曲を手がけた関ジャニ∞の『T.W.L』の演奏に参加したことも、上昇要因になったと考えられます。
前回このサイトで紹介した2021年版ランキングではコンビとして千鳥が1位、ノブが3位にランクインしましたが、今回トップ10入りしたのは大悟のみでした(ノブは14位)。男女全体では25位で、Z世代での支持が高くなっています。
ピンでの冠番組『ヤギと大悟』(テレ東系)が4月からレギュラー番組に昇格しました。
前回12位から上昇して、トップ10入りしました。10代の人気が高い『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)、『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレ東系)などの番組で活躍中です。
2021年版ではサンドウィッチマンはコンビとしてのほかに伊達みきおが個人でもトップ10に入っていましたが、今回は相方の富澤がランク入り。男女全体でも4位でした(伊達は5位)。『M-1グランプリ』の審査員としても活躍しています。
2023年1月クールのドラマ『大病院占拠』(日テレ系)で主演して注目を集め、前回14位から5位に上昇しました。
俳優、『NEWS ZERO』(日テレ系)のキャスター、『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS系)などのMCで幅広く活躍しています。3月31日には広瀬すずとW主演した『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』が公開されました。
男女全体で1位のサンドウィッチマンが、この世代でも3位と高い順位にランクインしています。Z世代の中では20代前半男女の支持が高く、この世代では2位でした。
テレビ番組のMCに加えて、2021年からスタートした生放送の冠ラジオ番組『サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー』(ニッポン放送)も好評です。
2022年11月は8位だったマツコ・デラックスが順位を上げて、3位。2023年4月で丸11年を迎えた「月曜から夜ふかし」(日テレ系)などのMCで活躍中です。20代から40代の支持が高く、男女全体では2位です。
2021年版では10位でしたが、2023年5月に岸優太・神宮寺勇太とともにキンプリを脱退してジャニーズ事務所を退所することを発表して、前回の2022年11月度調査で4位に上昇。今回のランキングではさらに順位を上げて2位でした。男女全体では18位で、Z世代でのスコアが特に高くなっています。
嵐の二宮和也が、前回の2022年11月に続いて2期連続で1位。男女全体では7位で、Z世代での支持の高さが目立っています。Z世代での認知度ランキングでも、全男性タレントの中で1位でした(2位はマツコ・デラックス)。
ビートたけし原作の主演映画『アナログ』が今秋に公開される予定です。
11位以下では、King&Princeが前回14位から11位に上昇しました。16位・SEKAI NO OWARI(男女全体では159位)、20位・Official髭男dism(全体96位)、21位・吉沢亮(全体60位)、24位・永瀬廉(全体139位)、29位・菊池風磨(全体84位)らも、Z世代で高い注目を集めています。
Z世代に支持されている女性タレントランキング
10位は同ポイントで2名。1人目の新垣結衣は男女全体では4位で、20代後半、50代後半などで高い支持を集めています。
2022年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で活躍しました。今年は4月スタートのドラマ『風間公親-教場0-』(フジ系)でヒロインを演じます。
男女全体では1位で、30代後半以上のスコアが高くなっています。
1月に公開された映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』に出演。8月に主演映画『リボルバー・リリー』が公開されます。
8位も2名が同ポイントで並びました。深田恭子は前回24位から大きく上昇しました。
2月からAmazon Prime Videoで主演ドラマ『A2Z(エイ・トゥ・ズィ)』の配信がスタートしたことが上昇要因になりました。
男女全体では前回と同じ10位でしたが、永瀬廉と共演した1月期の主演ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)がZ世代に響いたようで、この世代では前回14位から順位を上げています。
幅広い年代で人気を集めている女優ですが、特にZ世代の女性でのスコアが高く、2018年まで『Seventeen』専属モデルとして活躍していたことも高スコアにつながっています。
7位は日本テレビの水卜麻美アナウンサー。『ZIP!』『有吉ゼミ』などのMCを務めて好感度の高い女性アナウンサーとして、幅広い年代で支持を集めて、男女全体でも8位にランクインしています。
3月25日に中村倫也との結婚を発表しました。
2022年秋にドラマ『silent』(フジ系)で主演して注目された川口春奈が前回19位から6位に上昇。
今年2月に発表されたビデオリサーチの「タレント別テレビCM起用社数ランキング」で初めて1位に輝きました(21社)。また、川口の出身地の長崎県五島列島が舞台の1つとなったNHK朝ドラ『舞い上がれ!』にも、終盤に登場しました。
今回は歌手・ミュージシャン部門から3組が女性トップ10入りしています。その1人目が2021年版でもトップ10に入っていたあいみょんです。男女全体では22位で、Z世代で根強い支持を集めています。
『愛の花』が4月にスタートしたNHK連続テレビ小説『らんまん』の主題歌になって、話題を集めています。
前回(2022年8月)の33位から大きく上昇。男女全体では28位で、Z世代でのランク上昇が目立っています。
男性9位にランクインしたゆずの楽曲が1位に輝いた「Z世代が選ぶ! 好きな卒業ソングTOP10」で、いきものががりの『YELL』が6位にランクインして注目を集めました。
また、1月25日にアニメシリーズ『プリキュア』の20周年記念ソングとして書き下ろされた『ときめき』が発表されました。『プリキュア』第1作の『ふたりはプリキュア』(テレ朝系)は2004年2月にスタート。Z世代が子どもだった時代に人気を集めた作品で、上昇の要因の1つになったと考えられます。
前回20位から上昇。男女全体でも前回14位から上昇して3位にランクインしています。
2月2日にエランドール賞で新人賞を受賞。同月に2週連続で、芦田が吹き替えを担当した、ミニオンが活躍する3Dアニメーション映画『怪盗グルー』シリーズが『金曜ロードショー』(日テレ系)で放送されました。
『アドベンチャー』がユニバーサルスタジオジャパン「ユニ春」のCMソングとなって注目を集め(2月に配信リリース)、前回13位から大きく上昇。男女全体では62位で、Z世代で特にスコアが高くなっています。
4月から放送開始されたTVアニメ『推しの子』(TOKYO MXほか)のオープニングテーマ曲を担当しています。
Z世代の支持が抜群に高い女優で、前回に続いて1位でした。この世代では、認知度でも女性タレントの中で1位でした。特に20代前半女性の認知度は92%に達しています。
2023年2月に公開された映画『湯道』でヒロインを演じて注目され、男女全体でも5位から2位に上昇。4月18日スタートのドラマ『王様に捧ぐ薬指』(TBS系)に主演します。
そのほか、Z世代で特に高いパワースコアを示している女性タレントとしては、12位・生見愛瑠(男女全体では47位)、14位・TWICE(全体141位)、16位・Ado(全体145位)、19位・指原莉乃(全体40位)、23位・NijiU(全体123位)、25位・ヨルシカ(全体224位)らが挙げられます。
文/高倉文紀
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