ドラマ「相棒」の見どころは?
『相棒』は、元々『土曜ワイド劇場』枠で放送された刑事ドラマです。人気の高まりにより連続ドラマ化され、2023年7月時点ではseason21まで制作されています。
20年以上の長きにわたって愛される『相棒』とは、どのようなドラマなのでしょうか?作品の見どころを見ていきましょう。
相棒との魅力的なやりとり
多くの視聴者が惹きつけられるのは、主人公である杉下右京と相棒たちの名コンビぶりです。
杉下右京は冷静沈着・頭脳明晰で知られる切れ者ですが、周囲からは「変人」と言われています。個性的な相棒たちとの関係も最初から良好というわけではなく、意見・考えの違いからぶつかるケースも少なくありません。
しかし、そんな主人公たちが徐々にお互いを信頼していく姿に、視聴者は感動させられます。2人の軽快なやりとりにクスッと笑ってしまうシーンも多く、相棒の関係そのものがドラマの大きな魅力です。
味のあるレギュラー陣
主人公の杉下右京を筆頭に、鑑識課の米沢守・警視庁捜査一課の『トリオ・ザ・捜一』と呼ばれる3人組など、『相棒』にはヒトクセあるキャラクターがそろっています。個性的なキャラクターたちがドラマの中の清涼剤となることも多く、多くの視聴者を魅了します。
また『相棒』のレギュラー陣は、舞台出身者が多い傾向です。演技力の高さは申し分なく、物語にリアリティを与えます。
加えて、テレビの露出が少ない俳優が多く起用されており、視聴者に「この人また出てる」などという既視感を与えません。アイドル・人気タレントが少ない分、視聴者は『相棒』ならではの世界観にどっぷりと浸れます。
秀逸な物語に心惹かれる
『相棒』の物語は、見終わった後に考えさせられたり、余韻が残ったりするものが少なくありません。単なるエンタテインメントドラマと一線を画すのも、『相棒』の魅力です。
『相棒』の脚本を手掛けているのは、NHK大河ドラマ『どうする家康(2023年)』の脚本家・古沢良太をはじめ、櫻井武晴・輿水泰弘・戸田山雅司などの実力派メンバーです。
それぞれ物語のカラーや得意分野は異なり、脚本家の個性が『相棒』の世界観をより豊かなものとしています。
1シリーズに、エンタテインメント性の強いストーリー・重みのある社会派ストーリーなどが混在するため、物語がマンネリ化しません。視聴者は奥行きのあるストーリー展開に引き込まれ、夢中になります。
相棒に出演している歴代人気タレントランキングの算出方法
相棒に出演している歴代人気タレントランキングは、株式会社アーキテクトが独自調査で集計した結果に基づくものです。算出方法について、詳しく紹介します。
当社独自の集計方式で算出
相棒に出演している歴代人気タレントランキングは、株式会社アーキテクトが実施する業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』をもとにパワースコアを算出しました。こちらのデータから、ランキングが作成されています。
パワースコアとは、調査結果をもとに、タレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。
今回のランキングは、2023年2〜5月度に行われた調査をもとに作成しています。
相棒に出演している歴代人気タレントランキング
順位 | タレント名 | パワースコア | 調査時期 |
1位 | 仲間由紀恵 | 27.7 | 2023年05月 |
2位 | 反町隆史 | 26.5 | 2023年05月 |
3位 | 木村佳乃 | 26.2 | 2023年05月 |
4位 | 水谷豊 | 23.2 | 2023年05月 |
5位 | 及川光博 | 22.9 | 2023年05月 |
6位 | 生瀬勝久 | 21.8 | 2023年05月 |
7位 | 寺脇康文 | 19.8 | 2023年05月 |
8位 | 岸部一徳 | 17.0 | 2023年02月 |
9位 | 鈴木砂羽 | 16.5 | 2023年02月 |
10位 | 原田龍二 | 15.5 | 2023年02月 |
11位 | 浅利陽介 | 14.3 | 2023年02月 |
12位 | 杉本哲太 | 14.0 | 2023年02月 |
相棒に出演している歴代人気タレントランキングの結果は、上記のとおりとなっています。それぞれのタレントについて、経歴や出演作品を詳しく見ていきましょう。
12位
杉本哲太
1965年7月21日生まれ・神奈川県出身の俳優です。『相棒 season5(2006年)』にスポット出演したほか、『相棒 season16 最終回2時間スペシャル(2018年)』以降は警視庁副総監・衣笠藤治役で出演しました。
杉本哲太は、ロックバンド『横浜銀蠅』の弟バンド『紅麗威甦(グリース)』の元メンバーです。『茜さんのお弁当(1981年)』で俳優デビューを飾り、映画『白蛇抄(1983年)』で第7回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。
コミカルなキャラクターから極悪人までと演技の幅は広く、ドラマ・映画の出演歴は多彩です。主な出演作にはNHK連続テレビ小説『あまちゃん(2013年)』、Netflixシリーズ『君に届け(2023年)』などがあります。
11位
浅利陽介
1987年8月14日生まれ・東京都出身の俳優です。『相棒 season14(2015年)』から『相棒 season20(2021年)』まで、警察嫌いのサイバーセキュリティ対策本部特別捜査官・青木役を演じました。
浅利陽介は、特撮ドラマ『超力戦隊オーレンジャー(1995年)』『電磁戦隊メガレンジャー(1997年)』などへの出演歴を持つ、元子役です。『ドラマ30 キッズ・ウォー』の3・5シーズンに風間一平役で出演し、注目を集めました。
映画への出演歴もさまざまあり、『パートナーズ(2010年)』『手のひらの幸せ(2010年)』では主演を務めました。
10位
原田龍二
1970年10月26日生まれ・東京都出身の俳優です。『相棒 season3(2004年)』より、警視庁刑事部捜査第二課・陣川公平として出演しました。
熱血漢で惚れっぽく、右京たちを困らせるトラブルメーカーという役どころですが、嫌味のない演技はファンからも好評です。
原田龍二は、『第3回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』での準グランプリをきっかけに、芸能界にデビューしました。ドラマ『キライじゃないぜ(1992年)』で俳優デビュー後、ドラマ・映画・旅番組・情報番組などに出演しています。
主な出演作には、『水戸黄門』シリーズや、映画『太陽とボレロ(2022年)』などがあります。
9位
鈴木砂羽
1972年9月20日生まれ・静岡県出身の女優です。『相棒 pre season(2000年)』から『相棒 season7(2008年)』『相棒 season21(2022年)』まで、初代相棒である亀山薫の恋人(妻)・奥寺(亀山)美和子として出演しました。
鈴木砂羽のデビューは、映画『愛の新世界(1994年)』です。初主演ながら優れた演技力で高く評価され、ブルーリボン新人賞・キネマ旬報新人賞・毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞しました。
代表作には映画『ウォーターボーイズ(2001年)』や、東京スカイツリー特別ショートフィルム『ソラノネ(2014年)』などがあります。
8位
岸部一徳
1947年1月9日生まれ・京都府出身の俳優です。元警察庁官房室長・小野田公顕として『相棒 pre season(2000年)』から出演し、特命係の創設に関わる重要な役どころでした。
岸部一徳は、人気バンド『ザ・タイガース』のメンバーとしてデビューを果たしました。ドラマ『悪魔のようなあいつ(1975年)』で俳優としてのキャリアをスタートし、囲碁さまざまな作品に出演しています。
個性的な演技は高く評価され、カンヌ国際映画祭グランプリ・キネマ旬報主演男優賞などの受賞歴がある実力派俳優です。
主な出演作として『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』シリーズがあるほか、NHK連続テレビ小説や木曜時代劇などにも多数出演しています。
7位
寺脇康文
1962年2月25日生まれ・大阪府出身の俳優です。初代相棒・亀山薫として、『相棒 pre season(2000年)』から『相棒 season7(2008年)』まで出演しました。『相棒 season21(2022年)』では再び相棒となり、多くのファンを喜ばせました。
寺脇康文は、三宅裕司主宰の劇団『スーパー・エキセントリック・シアター』の劇団員として活動した後、1994年に岸谷五朗と共に演劇ユニット『地球ゴージャス』を結成します。
1996年から10年間は、情報バラエティ番組『王様のブランチ』のメインMCとして番組をまとめました。
また、映画『相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン(2008年)』では、第32回日本アカデミー賞助演男優賞を受賞しています。
6位
生瀬勝久
1960年10月13日生まれ・兵庫県出身の俳優です。『相棒』では、亀山薫の大学の親友・浅倉禄郎としてシリーズ初期に出演しました。表向きは東京地検の優秀な検事・裏の顔は残忍な連続殺人犯という2面性のある役ですが、不気味さも含め見事に演じています。
生瀬勝久は、元々劇団『そとばこまち』の団員として活動していた俳優です。退団後はテレビ・ラジオにも進出し、活躍の場を全国規模に広げました。コミカルな演技に定評があり、代表作には『TRICK』シリーズ、『ごくせん』シリーズなどがあります。
5位
及川光博
1969年10月24日生まれ・東京都出身の俳優です。2代目の相棒・神戸尊として、『相棒 season7(2008年)』から『相棒 season10(2011年)』まで出演しました。
最後は警察庁に異動というかたちで相棒解消となりましたが、シリーズにはスポット的に出演して、杉下右京のサポートをしています。
及川光博は、1996年にシングル『モラリティー』でデビューを果たしたアーティストです。1998年のドラマ『WITH LOVE』より俳優活動をスタートし、以降数々のドラマ・映画に出演しています。
主な出演作は、ドラマ『白い巨塔(2004年)』や『半沢直樹』シリーズなどです。
4位
水谷豊
1952年7月14日生まれ・北海道出身の俳優です。『相棒 pre season(2000年)』から『相棒 season21(2022年)』まで、相棒の象徴ともいえる主人公・杉下右京を演じています。
杉下右京は『チェスと紅茶を好む紳士』『東大法学部を首席で卒業した天才』といった複雑な設定の人物ですが、水谷豊の好演によりリアリティのある、視聴者に愛される主人公となりました。
水谷豊のデビューは、1968年のドラマ『バンパイヤ』です。その後ドラマ『傷だらけの天使(1974年)』で知名度を上げ、『熱中時代』シリーズでは日本中に大ブームを巻き起こしました。
近年は俳優業だけではなく監督業にも取り組んでおり、映画『太陽とボレロ(2022年)』などの作品を世に送り出しています。
3位
木村佳乃
1976年4月10日生まれ・東京都出身の女優です。『相棒 season3(2004年)』に、したたかな二世議員・片山雛子役で初登場しました。その後もスポット的にシリーズに出演し、特命係と敵対しています。
木村佳乃は、1996年のNHKドラマ『元気をあげる~救命救急医物語』でデビューしました。映画『失楽園(1997年)』での好演で第21回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、以降もドラマ・映画などで幅広く活躍中です。
代表作には、ドラマ『僕のヤバい妻(2016年)』、NHK連続テレビ小説『ひよっこ(2017年)』などがあります。
2位
反町隆史
1973年12月19日生まれ・埼玉県出身の俳優です。4代目相棒・冠城亘として、『相棒 season14(2015年)』から『相棒 season20(2021年)』まで出演しました。
法務省のキャリア官僚だったものの、警視庁に飛ばされるという異例の役どころで登場し、相棒としての出演本数は歴代相棒の中でも最多となっています。
反町隆史は、1994年のドラマ『毎度ゴメンなさぁい』でデビューしました。高身長・爽やかなルックスでたちまち人気を集め、現在までさまざまなドラマ・映画に出演しています。
代表作はドラマ『ビーチボーイズ(1997年)』『GTO(1998年)』や、NHK大河ドラマ『利家とまつ〜加賀百万石物語〜(2002年)』などです。
1位
仲間由紀恵
1979年10月30日生まれ・沖縄県出身の女優です。『相棒 season13(2014年)』に警視庁広報課長・社美彌子として初登場しました。
『相棒 season15(2016年)』以降全てのシリーズに登場し、『相棒 season21(2022年)』の最終回スペシャルでも重要な役割を果たしています。
仲間由紀恵は、1990年代後半にデビューして以降、涼しげな容姿と美しいハイトーンボイスで人気を集めました。NHK『紅白歌合戦』で、紅組の司会・審査員を務めたこともあります。
代表作は、『トリック』シリーズや『ごくせん』シリーズなどです。2023年7月からは、ドラマ『女王の法医学~屍活師~3』にて主演を務めています。
20年以上の歴史を持つ人気ドラマを楽しもう
『相棒』は、特命係に在籍する刑事・杉下右京と彼の相棒とが、力を合わせて難事件を解決していく刑事ドラマです。2000年にpre seasonが制作され、2023年時点でseason21まで続いています。
スピンオフを含めると6回も映画化されており、その人気はもはや国民的といっても過言ではありません。
これまでに杉下右京の相棒として登場したキャラクターは、全部で4人です。まずはpre seasonからチェックして、相棒ならではの重厚な世界観にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。