女性タレント

新時代のヒロイン・山田杏奈が映画『五億円のじんせい』で新たな挑戦

旬の女優インタビュー
山田杏奈(前篇)

©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT

 

昨年公開された主演映画『ミスミソウ』や今年公開された映画『小さな恋のうた』で注目を集めたほか、ロッテ「ガーナチョコレート」のCMでもおなじみとなっている山田杏奈。役をどう演じるかについて、つねに論理的に考えて創意工夫していて、「想像力」と「創造力」にすぐれている女優だ。各社の映画プロデューサーがキャスティング会議を行うときに、いま一番名前が挙がる女優のひとりだと言われている。

7月20日公開の映画『五億円のじんせい』では初めて、1人2役に挑戦。主人公が小児病棟にいた頃に慕っていたお姉さん・橘明日香と、物語の後半で活躍するもう1つの役を演じた。登場シーンは決して多くはないが(撮影も2~3日の参加だったという)、心に残る演技を見せていて、存在感が光っている。

人って、まわりのいろんな人に影響されて生きているんだなと

©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT

――今回の映画は、1人2役というのが最大のチャレンジだったのではないですか?

そうですね。2人とも違った魅力を持った女の子なので、違う方向で表現して、それぞれのシーンで印象を残すことができたらいいなと思いました。監督さんからも、「それぞれの役が魅力的になればいいよね」とお話していただきました。

――台本を読んで、2つの役の違いをどう表現しようと考えましたか?

明日香は小さい頃から病院で過ごしてきた女の子なので、達観しているからこそのやさしさがあって、明るい面だけを見せて、やさしく包み込むように説得します。ミューズ(女神)のようなやさしさを持った女の子だなと思ったので、母性みたいなものが出せたらいいなと。もうひとりのほうは、等身大の目線に立って、弱さも出しながら怒りのパワーみたいなもので説得しようとするので、声のトーンも力強く変えて演じていました。2人とも、ほかの人に影響を与える役なので、それだけの説得力を出さないといけないなって。

――完成した映画を見て、どんな感想を持ちましたか?

望月歩さんが演じた主人公の望来は、明日香と出会った後に、いろんな人と出会って影響を受けたんだなというのがわかって、客観的に映画を見ることができました。人って、まわりのいろんな人たちに影響されて生きているんだなと、この映画を見て感じました。私も、出会った人から吸収したものや、そこで感じたことを大事にしていきたいと思います。

©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT メイキング映像

 

――山田さん自身は、大きな影響を受けた身近な人はいますか?

中学の頃の塾の先生ですね。その先生が、「その状況に甘んじないこと」を教えてくれました。自分では頑張っているつもりでしたが、そこに満足せずに、もう一段階上を目指して頑張れということを教えていただいた気がします。すごく感謝してます。

――女優というお仕事も、作品を見る人に勇気を与えたり、いろんな影響を与える可能性をひめていますよね。

私も映画を見ていて、「かっこいいな」とか、「こういうふうに生きていきたいな」と思うことがよくあるので、自分も、ちょっとでも、作品を見たことで人生が変わったり、作品を通じて何かを考えるきっかけになったり、そういう影響を与える人になりたいです。

――映画やドラマで演じるようになって、作品に対する見方が変わった部分はありますか?

お仕事を自分が始めるまでは、エンターテインメント・娯楽としてしかとらえていなかったんですけど、自分が表現する立場に立ってみて、それぞれの映画やドラマに、作品を作った人たちの思いや意図がこめられているんだなって感じるようになりました。

後篇では素顔の山田杏奈さんがどんな女の子なのかについて迫ります(7月18日配信)。

©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT

■映画『五億円のじんせい』

2019年7月20日よりユーロスペース他にて全国順次公開
監督:文晟豪
出演:望月歩 山田杏奈 森岡龍 松尾諭 兵頭功海 平田満 西田尚美ほか
配給:NEW CINEMA PROJECT

山田杏奈(やまだ・あんな)

誕生日 2001年1月8日
出身地 埼玉県
所属事務所 アミューズ
公式サイト https://artist.amuse.co.jp/artist/yamada_anna/
公式インスタグラム https://www.instagram.com/anna_yamada_/?hl=ja