AKB48は元メンバーから前田敦子・大島優子・川栄李奈らの女優を輩出したほか、姉妹グループも元SKE48の松井玲奈、元NGT48の北原里英、元HKT48の兒玉遥・田島芽瑠などの女優を生んだ。そして、現役メンバーで女優として注目を集めているのが、STU48の石田千穂だ。
2022年7月16日~24日に新国立劇場小劇場で上演された『パレード』に出演。この舞台の原作は吉田修一の同名小説で、ルームシェアで共同生活している5人の男女の姿を描いた。舞台への単独出演は初めてだった石田千穂は大河内琴美役を演じた。
今回は、女優として着実に上昇を見せている彼女が、これまでにSTU48とソロでの活動で歩んできた道のりをどこよりも詳しく振り返りたい。
石田千穂(いしだ・ちほ)
誕生日 2002年3月17日
出身地 広島県
所属事務所 TWIN PLANET内WILD PLANET
公式サイト https://www.tp-e.jp/ishida_chiho/
公式ツイッター https://mobile.twitter.com/_ishida_chiho
公式インスタグラム https://www.instagram.com/chiho_ishida/
STU48は瀬戸内地方の7つの県を本拠地とするAKB48の姉妹グループとして、2017年に結成。船上劇場「STU48号」が各地を回って寄港しながら公演を行うという独自のスタイルが話題を集めた(STU48号は2021年5月に引退)。
石田千穂は、2017年に行われたSTU48の1期生オーディションに参加して、応募総数8061名から選ばれSTU48での活動をスタート。初期から初代キャプテンの岡田奈々(2022年3月に兼任が解除されて現在はAKB48専任)やデビューシングルでセンターを担当した瀧野由美子らとともにグループを牽引する存在として活躍した。2018年に開催された「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」で99位に初ランクイン。2019年9月発売のAKB48の56thシングル『サステナブル』で初めてAKB48のシングルでも選抜メンバー入りを果たしている。
2020年にソロコンサートを開催
2020年1月にはTOKYO DOME CITY HALLで初のソロコンサート「STU48石田千穂ソロコンサート~いえっ!に帰るまでがちほコンです。~」を開催。AKB48グループの中でも特に人気と歌唱力が高い、数少ないメンバーだけが開催できるソロコンが実現したというところにも、彼女がAKB48グループを支える人気メンバーのひとりに成長したことがよくわかる。同じ年の3月には、初の冠番組『STU48石田千穂のはたらく石田千穂』がHuluで配信(全4回)。ラーメン店、回転寿司店、メイドカフェ、上野アメ横商店街の仕事にチャレンジした。
2020年12月、初の写真集『檸檬の季節』(講談社)が発売。STU48では最初にソロ写真集を発売したメンバーとなった。写真集の撮影は地元・広島と沖縄本島で行われ、瀬戸内名産の果実である檸檬にちなんだタイトルになった。
2021年2月にリリースされたSTU48の6thシングル『独り言で語るくらいなら』で、初のシングル表題曲センターポジションに抜擢。4拍子からサビで3拍子になる幻想的な展開が印象に残る楽曲で、石田のソロパートによる力強い歌い出しも注目を集めた。
2022年4月発売の8thシングル『花は誰のもの?』では瀧野由美子・中村舞とともに「トライアングルセンター」として、各ライブや番組ごとに入れ替わりでセンターポジションを担当。8月7日に開催されたTOKYO IDOL FESTIVAL 2022では石田千穂がセンターを担った。
5月に結果が発表された9thシングルのカップリングユニット「STU48瀬戸内PR部隊Season2」の選抜メンバーをファンが選ぶ企画で石田千穂が1位を獲得。センターに決定した。
STU48の一員としての演技の活動としては、2019年に福岡・博多座で上演された博多座開場20周年記念公演『仁義なき戦い〜彼女(おんな)たちの死闘編〜』に岡田奈々や瀧野由美子らとともに出演したことがある。
2020年には、須田亜香里・西野未姫・村重杏奈も所属するツインプラネットが女優・俳優セクションとして新設した「ワイルドプラネット」に移籍。今後は女優としての活動が増えそうだ。
特技は「ら行言葉」
現在20歳。プライベートでは、2021年8月に普通自動車免許を取得したことを報告。自身の公式ツイッターに投稿した免許証の写真が、「世界一可愛い免許証写真」としてSNS上で話題になった。
特技は「ら行言葉」。ら行言葉は、一文字ずつすべての後に同じ母音のら行の文字を入れて話すというユニークな特技。ファースト写真集『檸檬の季節』の公式ツイッターでも、ら行が紛れている言葉を当てる「ら行言葉クイズ」を出題して人気を集めた。
瀬戸内の明るい太陽に照らされて育った石田千穂が秘める、レモンのように爽やかで甘酸っぱい魅力に注目したい。
文/高倉文紀