今回、第13回目となる『THE RAMPAGE陣のミリオンカラー』。この連載は、THE RAMPAGEのパフォーマー兼グループのリーダーでもある陣が、エンタメ界の様々な分野で活躍する方との対談で、自身も成長しよう、そして互いの雑学を交換しようという企画だ。
今回のゲストは、お笑いコンビ、三四郎の小宮浩信さん。キレ気味なツッコミと強烈なワードセンスが人気の小宮さんだが、対談では陣の質問に一つ一つ丁寧に対応され、とても誠実な人柄がうかがえた。
高校の文化祭による“一軍入り”で芸人を目指すことに
陣:今日はお逢い出来て光栄です。まずは、ご結婚おめでとうございます!結婚生活はいかがですか?
小宮さん(以下「小」):有難うございます。4年くらいつき合っていたので、生活はあまり変わらないのですが、沢山のご祝儀をいただいて…今はホクホクですね。
陣:ホクホクですか~!(笑) お家では奥様の手料理ですか?
小:そうです。以前は外食が多かったのですが、サラダなど野菜系を食べるようになりましたね。
陣:ヘルシーで何よりです!では、まずは芸人さんを目指されたキッカケを教えていただけますか?
小:中学からの知り合いだった今の相方(相田周二さん)と、高校の文化祭でネタをやったんですよ。それまでは学年の中でも“二軍”扱いで目立たない存在だったんですが、そのコントが“一軍”の人達よりもウケて、先生にも初めて褒められて、もっとやってみようかなと。
陣:褒められたのがクセになったんですね。相田さんとは、学生時代から馬が合っていたんですか。
小:その学校は、幼稚園から大学までの一貫校で、僕と相田は中学からの編入組で仲良くなりました。部活も、サッカー、テニス、グランドホッケーと入ったり辞めたりも一緒でした。
陣:グランドホッケー部ですか!それは珍しいですね。
小:当時はスティックをケースに入れて移動していると「ラクロス?」ってよく間違えられましたね(笑)。そのうち、正しく答えるのが面倒になってきて、途中からはラクロスやホッケーと答えていました。
陣:ええええ(笑)まあ確かにずっと聞かれると面倒になってしまいますよね(笑)。
それでコントの後、女子からモテるようになったんですか?
小:そうなんです。その学校はスポーツや音楽ができる人よりも面白い人が人気だったんです。
陣:それはなんだか関西のノリの学校ですね!ちなみに僕は、ダンスを最優先に時間を使えるよう、勉強面では厳しくない高校に行っていたんです。そこはヤンチャな人が人気で、僕は1ミリもモテませんでした(笑)。当時から、文化祭でも踊ったり、EXILEさんのライブに出たりしていたのにですよ!
小:うちは芸能一家の生徒が多くて、エンタメ至上主義みたいな雰囲気があったんでしょうね。
学校によって違うもんなんですね~!
コンビ名の由来は『蚕糸の森公園』…のはずが、夏目漱石の小説『三四郎』にすり替わり?
陣:そして学校を卒業されてから、どうされたのですか?
小:お笑い芸人を目指すには、まずは養成所じゃないかと思って、いくつか当たった中で、家の近所にあり、タイミング的に願書もすぐもらえた人力舎の養成所に入ったんです。
陣:その時からコンビ名は“三四郎”だったのですか?
小:養成所の前に『蚕糸(さんし)の森公園』というのがあり、そこでよく練習をしていたんです。それで初心を忘れないようにと「三四郎」と付けました。でも、月日が経って、夏目漱石の小説『三四郎』の主人公のモデルが小宮さんという人らしく、「そこから名前を付けたんですか?」と尋ねることが多くて、そのうち、「…実は、そうなんですよ」って答えるようにしました(笑)。
陣:それ、中学時代のラクロスと同じパターンじゃないですか!(笑)
小:博学だと思われたくて、逆にこちらから「夏目漱石の『三四郎』ってご存知ですか?」って尋ね返しています(笑)。
陣:まさに運命に導かれるように付けた名前ですね。その後、芸人一本で生活できるようになったのは何年後くらいですか?
小:始めてから9年くらいですかね。それまで日払いのバイトを沢山していました。一番印象的だったのは、デパートの屋上のアドバルーンの見張り番かな。強風で飛んで行ってしまわないか朝から晩まで監視して、飛びそうになったら強化できる店員さんが走ってくるんです。でもその方が1Fのレジをしていて、呼んだ時に飛んでいきそうでも、屋上に着いた頃には風が収まって「わざわざ呼ぶなよ!」と叱られたことも(笑)。ラグがすごいから上の階にいてくれ!って思いながらやっていましたね(笑)。
陣:そんなバイトがあるんですね!(笑)芸人としてブレイクを実感したのは何かの番組がキッカケだったのでしょうか。
独特なツッコミのフレーズは、下積み時代のアドリブから
小:まず、テレビの『ゴッドタン』で芸人さんが選ぶランキングで1位になったことですね。それと並行して『爆笑レッドカーペット』で、無名な30-40組の中で関根勤さんがレッドカーペット賞に選んで下さって、その後『アメトーーク!』にも呼ばれるようになってと、徐々に増えていった感じです。
陣:一番影響を受けられた芸人さんや、お世話になった先輩方はいらっしゃいますか。
小:影響を受けたのは、やっぱり、ダウンタウンさんや、ウッチャンナンチャンさんですね。お世話になっている方は沢山いるのですが、中でも狩野英孝さん、千鳥の大悟さん、出川哲朗さんとは一緒に飲むことが多いですね。
陣:僕もお酒は大好きです。やっぱり付き合いは大事ですよね。小宮さんは独特なフレーズが入った漫才が多いですよね。それは、ストーリーが出来てから当てはめていくのか、先にフレーズが思い浮かぶのかどちらですか?
小:8割方ストーリーを作って、稽古していくうちにアドリブで出ることが多いですね。
陣:えーっ、アドリブですか!凄いですね。
小:売れない頃は、月に25日くらいはライブに出ていて、お客さんが2,3人しかいない時もあって、しかもいつも同じお客さんなので、飽きさせないようアドリブを考えるようになりました。
陣:小宮さんのボキャブラリーにいつも感心するのですが、なぜそれだけ知識量が豊富なんですか?
小:普段から相方と一緒に話していて、面白いのが出てきたら使うようにしています。
陣:先日、『トークサバイバー』(※注)に出られている回もめちゃめちゃ笑いました!(笑)何回も連続で指名されていたのに見事にこなされていて流石だなと思っていました。(※注:Netflixで放送されているドラマ仕立てのバラエティー番組で、ドラマ内でいきなり与えられたお題に沿ってトークを展開しなければならず、面白くないとドラマから降板させられてしまうというシステムが人気。)
小:実際は4回連続で指名されていました。
陣:4回も!?それはキツイですねー!!
小:NetflixのCMとしても流れていて、ちょうど僕の出演シーンがよく使われているんですよ。それが、新宿南口の大型ビジョンなどで流れていて恥ずかしいんです(笑)。ドラマなのかバラエティーなのか分からないうちに撮影されていたので。
仕事のモチベーションは先輩に褒められて、友達が増えること
陣:でもあの瞬発力はさすが小宮さんですよ。今年一番、腹を抱えて笑いました(笑)。この仕事をする上での小宮さんのモチベーションは何でしょうか。
小:それは大好きな先輩や憧れだった方に面白いねって言ってもらえることです。それと友達が増えるというのもモチベーションですね。学生時代、漫才をすることで友達が増えたのが嬉しくて、それが今でも残っています。
陣:相田さんとは中学生から今まで仕事でずっと一緒というのはいかがですか?確かに、チュートリアルさん、オードリーさんなど学生時代からの友人の芸人さんって多いですよね。
小:逆に養成所で相方を見つける方が想像がつかないですね。それに、自分の意見をちゃんと言えて、学生時代のエピソードをラジオで話せるのも強みですよね。
陣:ラジオのレギュラーはもう8年目なんですね。僕も5年ほどさせてもらっているのですが(『WEEKEND THE RAMPAGE』)、毎週続けるのは大変なことですよね?
小:確かにフリートークを毎週2時間分持っていくのでね。一番大変なのは、深夜ラジオが朝の5時過ぎに終わって、そのまま早朝のロケが入ることですね。朝の6時から夜までお笑い番組の大運動会のロケが入った時はキツかったです(笑)。
陣:それはかなりキツいですね…。僕もライブ前のラジオ出演がある日は、リハーサルに参加せずにそのままライブになることもあります。
ラジオを続けるためのコツなどあれば是非教えていただきたいです!
小:そうですね…我に返らないことですね。「色んな人が聴いているんだよな」とか「この話、大丈夫かな」とか冷静になると緊張しちゃうので、その楽しい感情のまま話した方が意外とそれが伝わりますよ。
陣:確かに、交通情報のあとのトークとかやけに緊張します。勉強になります!
――小宮さんは「滑舌が悪い芸人」と言われていましたが、今日お話を聞いていると、全くそんな印象はありません。これも努力なさったのでしょうか。
小:滑舌については、一度病院に行ってみたら舌の筋力が普通の人の4割程度と言われたんです。でも、相田は僕のことを滑舌が悪いと思ったことがないらしくて、相田が聴力検査をしたところ、めちゃくちゃ良い結果だったんです。先生も驚いて、「周りに聞き取りにくい声の人とかいる?」って聞いたらしく、僕の声を聞いた時に「君の声は、周囲の人たちの耳を育てる」って言ったんです。だから、僕というより、皆さんが聞こうと努力してくれていて、最近は滑舌が悪く「聞こえない」だと思います。
陣:僕らの耳が育っているというわけですか!(笑)でも、実際に努力もされていますよね。
小:欠けていた歯を入れたのも良かったんでしょうね。
小宮浩信のイメージワードは「間が抜けて面白い」「天然な感じ」が圧倒的
――タレントパワーランキングでは、一般の方に小宮浩信さんに関する「イメージワード」を尋ねています。
その結果では、第1位は「間が抜けて面白い」60%、第2位が「天然な感じ」58.1%と、他の芸人さんに比べ倍以上のスコアになっています (平均がそれぞれ24%、26%)。
小:「面白い」がそんなに高いのは純粋に嬉しいですね。あと、「天然な感じ」というのは、出来ないことは出来ないと言うように心がけているからだと思います。
陣:それって長続きするには大事ですよね。
ところで、実は僕、1100個以上の雑学があるんです。この企画の恒例で雑学の交換をしているのですが、芸人さんのあるあるネタでもいいので、何か教えていただけると嬉しいです。
小:そうですね…、例えば、千鳥の大悟さんに「これから1杯飲みに行こうか?」と言われるのですが、いつも20杯くらいになっちゃいます。お蕎麦を汁につけることもできず、空中でつける動きだけで食べるほどベロベロです(笑)。
陣:アハハハ!じゃあ、1杯と言われても、最初からそのつもりでお誘いに応えるんですね~。
では、僕からは、遅くまでラジオをされている小宮さんに睡眠不足に関連した雑学を。僕も、睡眠の質をとにかく高めたいのですが、眠れない時、目をつむっているだけで8割くらい睡眠と同じ効果があるそうですよ。人間は、目からの情報が大半なので、それだけで脳や体が回復するようです。
小:ということは、眠れなくてもケータイとかいじらずにそのまま目を閉じればいいんですね?
陣:しかも、なるべく真っ暗にするのがいいそうです。あと、首の形は一人一人違っているので枕も重要ですね。僕はストレートネックと言われるタイプで、オーダーメイドにしましたがおススメです!
小:それはいいことを聞きました!
「SNSをしていないので無敵です(笑)」
――そういえば、SNSのInstagram、Twitter、YouTubeはいずれも相田さんがなさっていて、小宮さんは一切されていないんですね。
小:実は10年ほど前、Twitterが日本に来てすぐに始めた人が周りにいて、「何それ?寂しがり屋なの?」ってからかったら、ケンカしちゃったんですよ。そこからTwitterが急に普及したんだけど、言った手前できなくて…。
陣:そんなプライドが邪魔していたんですね(笑)
小:あとは、SNSで発信した時に、傷つくのが怖いから、コメントが直接自分に来ないようにしています。僕だけの出演番組について、相田の方にクレームが来たとしても、僕は無敵なんです(笑)。
陣:確かに、それは無敵ですね(笑)。今日は楽しいお話を有難うございました!
対談を終えて:
陣:この対談は、毎回いろんな刺激をいただけるのですが、小宮さんも凄い方だと改めて思いました。芸人として面白くありつつ、真面目に生きるという、相反することをやってのけるという強いメンタルをお持ちだと思います。『トークサバイバー』は、今SNSでめっちゃバズっているのでおススメですよ!
ライブの方は、6月まで9本終わりましたが、ステージの形状に合わせたパフォーマンスが板についてきましたね。9月にはTHE RAMPAGEのメンバーも多く出演する映画『HiGH&LOW THE WORST X』が公開され、その主題歌「THE POWER」を僕らが担当することも決まっていて、この後もどんどんパフォーマンスしていく予定です。めちゃくちゃ気合いの入った曲なので、是非楽しみにしていてください!!
小宮浩信さん(三四郎)・陣さん(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)
サイン色紙 & チェキ プレゼント
締切:2022年8月15日(月)
フォーム送信後、公式Twitter(@TP_Ranking)をフォロー
プレゼントツイートを引用リツイートで応募完了!
※ご応募はお一人様1回限りでお願いいたします。
取材:人と音楽をつなげたい音楽マーケッター・臼井孝
撮影:はぎひさこ
小宮浩信さん(三四郎)プロフィール
1983年9月3日生まれ、東京都出身。2005年に中学時代からの友人である相田周二さんとコンビ・三四郎を結成。2013年、第12回漫才新人大賞で決勝進出を果たし、2016年から2018年にM-1グランプリ準決勝進出。現在も、テレビやWEB-TVなどで多数のレギュラー媒体を持つ。中でも、深夜ラジオ「三四郎のオールナイトニッポン0」は2015年3月からの担当で、同番組歴代DJの中でも屈指の長寿番組。三四郎 公式サイトhttps://www.maseki.co.jp/talent/sanshiro
マセキ芸能社 公式YouTubeチャンネル(三四郎) https://www.youtube.com/playlist?list=PLlxhsVYSJyr3e-Qzpia8jT2lkfvgAtN3
THE RAMPAGE 陣 プロフィール
1994年4月28日生まれ、大阪府出身。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのパフォーマー兼リーダー。これまで1100個以上の雑学を身につけ日々更新中。2022年現在、3つのレギュラー番組のMCを担当している。THE RAMPAGEとしては、4thアルバム『RAY OF LIGHT』が発売中。現在、全国ツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2022 “RAY OF LIGHT』の真っ最中(~2022年9月)。9月公開予定の映画『HiGH&LOW THE WORST X』には、新キャストとしてメンバーの陣、藤原樹、長谷川慎が出演する。公式Instagram(陣)https://www.instagram.com/rmpg_zin_official/
公式Instagram(THE RAMPAGE)https://www.instagram.com/the_rampage_official/
公式YouTubeチャンネル(THE RAMPAGE)
https://www.youtube.com/channel/UCok6tjN84sl5FyGmoyD0_uA
公式Twitter (THE RAMPAGE)
https://twitter.com/therampagefext