「パワースコア」の算出方法
株式会社アーキテクトが2023年8月に実施したタレントパワーランキングの最新調査での10代から60代の男女の回答における認知度と誘引率(「もっと見たい、もっと知りたい」という関心を示す指標)の数値から算出しました。
想像以上に大きかった映画『ミステリと言う勿れ』『銀河鉄道の父』の反響
──タレントパワーランキングの最新調査で30代男優1位でした。
ありがとうございます。
──2023年は2月に初の武道館でのライブ、5月に宮沢賢治役を演じた映画『銀河鉄道の父』、9月に『ミステリと言う勿れ』の映画版が公開されましたが、どんな1年だったという印象がありますか?
今年は表に出た印象が、そんなにないんです。地上波の連ドラがあって、それに伴ったバラエティ出演があったということでも今年はなかったので、上昇して1位になったと聞いて意外でした。
──主演映画『ミステリと言う勿れ』は、全国映画観客動員ランキングで5週連続1位(興行通信社調べ)のヒットを記録しました。『銀河鉄道の父』や『ミステリと言う勿れ』が公開されてからの反響はいかがですか?
反響はすごいですね。思っていた以上です。友達の友達のCAの方から、カナダから日本に帰ってくる国際線で外国人の男性が(機内サービスで)映画を見て号泣していて、「涙が止まらないからハンカチを貸してほしい」と言われて、行ってみると『銀河鉄道の父』を字幕版で見ていた…という話を聞きました。今年はそういう反響が、たくさんありました。
『ミステリと言う勿れ』は、連ドラもやっていただけに力は入っていましたけど、映画はどうなるのかと正直思ってましたが、安心しましたね。映画公開に合わせてTVerで連ドラも改めて配信されましたが、それを見た方からの「こんなに面白かったんだ」と反応があったり、 若い人だけでなく、幅広い層に広がった気がします。
──改めて、『ミステリと言う勿れ』や『銀河鉄道の父』はどのような魅力を持った映画だと感じていますか。
その2つを並べると、クリエイティブの中でも多くの人に楽しんでもらうことを意識して作ったものだと感じるので、それが実った結果なのかなっていう印象です。
──今回は30代男優で1位でしたが、30代という意識はありますか。
ありますけど、『銀河鉄道の父』も『ミステリと言う勿れ』もそうですが、10代から20代前半の役を演じることが多いので。
──『ミステリと言う勿れ』は連ドラのときと同様に大学生役で、『銀河鉄道の父』も学生服のシーンがありましたね。
次は、ちゃんと社会人の仕事をしている役をやりたいなと思います。それで言うと、ネクタイを締めて…みたいな役は、演じたことがほとんどなくて、 だいたい放浪者か自由人の役が多いので(笑)。俳優としてはそういうビジネスマンの役を演じる姿が板につくようになっていきたいというのはありますね。
──ビジネスマン役が似合う30代くらいの俳優というと、どういう方をイメージされますか?
そう言われると、なかなかいないですね…。(ランキング表を見ながら)岡田将生さんとか、松山ケンイチさん、田中圭さんとかですかね。生田斗真さんも似合いそうですね。
──ランキングに並んでいる 30代の俳優の方々の名前を見て、どう思いますか?
20歳になったときのことを思い出します。10代から20代になって、これからはこういうところにくくられるんだろうなと感じたことを。30代の俳優は先輩方というイメージがあるので、同じ年代として見られるというのは不思議な感覚です。だから、懐かしさと新鮮さがありますね。一生、この感覚は変わらないのかなと。
30代以降になると、俳優が増えてくるじゃないですか。そういう楽しみもありますし、同年代に、変わらず現場で会えている友人や仲間がいることがうれしいですね。間宮祥太朗は高校生のころから知っているので、お互い30代になったんだなと、不思議な気持ちもします。あんまり考えていなかったけど、考えるきっかけになりました。
──子供時代は、30代のイメージはどうでしたか?
みなさんがよく言うように、もっと大人だと思っていました。今は、成人年齢が法律では18歳に下がったけど、感覚的には30歳でようやく成人みたいな気持ちが僕はちょっとあります。両親も含めて、先輩たちの若い頃は、話を聞いていても、見た目も内面的にも、自分たちより、ちゃんと大人だったんだなと感じます。大人と子どもは何を持って違うんだという話もありますが、そういう大人になることへの憧れもあります。自分は、ずっと変わらないんだろうなと思います。
「世間での菅田将暉のイメージ」のデータを見た感想
──タレントパワーランキングでは、そのタレントにどのようなイメージがあるかというイメージワード調査も行っています。こちらが、菅田さんの最新調査結果です。
「包容力のある」は、もっと欲しいですね(笑)。「落ち着いた」が高いっていうのも面白いですが、それも30代らしいワードなのかなと。10代の頃は、落ち着いてなかったから。
「クールな感じ」も意外とあるんですね。「さっぱりとした」の数値が高いのも、うれしいです。
「包容力」の数値が高くないのは、父親の役をあまりやってないから かもしれないですね。 『鎌倉殿の13人』(NHK)での源義経も一応、父親だったけど、過激だったからなあ…(笑)。 クッキングパパみたいな役をやると、やさしさとか包容力とか、アベレージが上がるでしょうね(笑)。映画の場合は 作品を見ることができない人もいるので やっぱり連続ドラマとか全国展開の映画のイメージが強いのかなと思います。
──世間での自分のイメージは気になりますか?
気にならないですね、役のイメージだと思うので。それ以外の部分は出したいという思いもないですし、役者としては特にイメージがないにこしたことはないと思っています。
だから、どう思われてもいいですけど、こうして見ると面白い。同じ事務所の松坂桃李くんとか、 隆(神木隆之介)はどういうふうに違うか見てみたいですね。隆だと、どこが自分と変わるのかな。 やっぱり、爽やかさとか、やさしさとかですかね。数字って、面白い。イメージと自分たち(俳優)が見ているのと違うのが面白いですね。
──菅田さんは「演技力がある」のスコアが圧倒的に高いですね。
うれしいですけど、「演技力」っていうワードが浸透しているんですね。そういう見方をするんだって。 冷静に見られてますよね。この人、上手いな下手だなっていう感覚が、最近はあるんだろうな、って思いました。これがスポーツ選手で言うと、野球選手が「野球がうまい」っていうので入ってるようなことじゃないですか。それは当たり前のことなので、なんかちょっと考えちゃいます。
皆さんが思う「演技力」っていうのは何なんだろうと。そこを探求すると面白そうだなと思います。正解がないものだろうし。映画賞とかは評論家の人たちが評価するものだったのが、一般の目線でもそういうことが感覚としてあるんだなと。それが、作品や俳優の芝居の向上につながればいいですね。
菅田将暉の2024年はどうなる?
──2023年ももうすぐ終わりとなりますが、来年はどんな年にしたいという展望はありますか。
変わらずに、1つ1つの仕事をやっていけたらな、っていうだけといえば、そうなんですけど、20代と30代を比べて考える、20代ってどこか意識が同世代の若者に向きますが、30代は社会を動かす存在なので、いい目立ち方をしなきゃいけないなっていうのがありますし、いい影響を与えたいです。「僕らのせい」って言われたくないので、ここからの10年間は、30代を代表してという気持ちを持って、カルチャー だったり、芸術だったり文化の面でも、いい誘引をしたいですね。作品選びも、そういうところが関係してくるのかな と思います。
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締切:2024年1月15日(月)
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菅田将暉(すだ・まさき)プロフィール
誕生日 1993年2月21日
出身地 大阪府
所属事務所 TopCoat
公式サイト https://sp.tcland.jp/
https://topcoat.co.jp/masaki_suda
公式X(旧ツイッター) https://twitter.com/sudaofficial
映画「笑いのカイブツ」
2024年1月5日(金)公開
監督:滝本憲吾
出演:岡山天音、片岡礼子、松本穂香、前原滉、板橋駿谷、淡梨、前田旺志郎、管勇毅、松角洋平
菅田将暉/仲野太賀
配給:ショウゲート アニモプロデュース
©2023「笑いのカイブツ」製作委員会
撮影/はぎひさこ
文/高倉文紀
評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などのメディアで女優・アイドルなどの取材や分析を展開。
https://note.com/tokyodiorama
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