尾碕真花(おさき・いちか)
生年月日 2000年12月2日
出身地 高知県
公式サイト https://www.oscarpro.co.jp/#/profile/entry/187362
公式X(旧ツイッター) https://x.com/12osaki_ichika
公式インスタグラム https://www.instagram.com/ichika_osaki_official/
原点の1つは押井守監督作品『血ぃともだち』
尾碕真花が女優として歩み始めた道のりの出発点となったのは、2012年に行われた「第13回全日本国民的美少女コンテスト」だった。小学校6年生だった彼女は審査員特別賞に輝いたが、当時は女優志望ではなかったと語る。
「私は小学校6年生で、思い出作りくらいの気持ちで応募しました。きっと、将来どういうふうになりたいかと聞かれるけど、「モデルかな?」、みたいな感じで(笑)。演技は、経験を重ねていくうちに好きになりました。最初はなにがダメなのかもあまり理解できていなかったのですが、高校生のころから少しずつ客観視できるようになって、自分の演技について指摘されたことの意味が分かってくるようになってくると、楽しいなと思いました。」
2019年には『騎士竜戦隊リュウソウジャー』(テレ朝系)でヒロインのアスナ/リュウソウピンクを演じて注目された。彼女は「演技について、もっと知りたい」と思うようになったきっかけになった作品として、2022年に公開された(本来は2020年公開予定だったがコロナウィルスにより4度の公開延期を経て2022年に特別上映された)押井守監督による映画『血ぃともだち』を挙げる。
「公開は2020年でしたが、撮影したのはその4年くらい前で、私は16歳でした。最終オーディションはワークショップ形式でした。10人くらいいる中で、監督からお題を出されたエチュードを演じて。たとえば、カフェに行って輪ゴムで席を確保してる友達がいる、というお題が出されて、2人で芝居をしたり。私たちはアドリブで広げて一生懸命演じたのですが、押井さんは“今のは、こういうふうにしたほうがよかったよ”と、上空くらい上の案を出してくださって。それがあまりにも面白くて、お芝居って、こんなに自由度が高いんだなと」
その後も、夜ドラ『卒業タイムリミット』(NHK・2022年)のレナ役、『妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-』(テレ朝系・2022年)の白鳥芽衣役などを好演。2022年には元乃木坂46の鈴木絢音が主演した舞台『六番目の小夜子』で演劇部長役を演じたほか、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条時政の娘・あき役を演じた。
『早朝始発の殺風景』ではノギちゃん役を好演
2022年に放送された、山田杏奈主演によるドラマ『早朝始発の殺風景』(WOWOW)での活躍も印象的だった。この作品では吉川愛、中田青渚と仲良しトリオとして共演して、尾碕は「ノギちゃん」という独特なユーモアのセンスをひめる女子高生を演じた。
「ノギちゃんは、私もすごく好きな役です。膨大な量のセリフで、動きはあまりなく、ずっとファミレスで会話をしている内容でした。大変でしたが、その中に楽しさとやりがいもあって、お芝居してるなーと実感できる、楽しい撮影でしたね」
朝ドラ『虎に翼』で岡田将生演じる航一の娘役
2023年は、7月期の若村麻由美主演ドラマ『この素晴らしき世界』(フジ系)に比嘉亜美役で出演したのに続いて、11月に公開された『4日間 FOUR DAYS,TOKIO』で映画初主演。そして、2024年夏は、2本のドラマで好対照な役柄を演じている。
NHK連続テレビ小説『虎に翼』の第20週から、岡田将生が演じている星航一の娘・のどか役で登場。凛とした存在感が、朝ドラファンの間でも話題になっている。
「私は自分の思ったことを口に出す人なんです。でも、今回演じているのどかは、自分の本心をずっと奥に隠してきて、まわりの空気を壊さないように作り笑いをしてきた子なので、そののどかが自分の本音を吐露したり、人前で怒ったりする場面では、どう演じようかたくさん考えましたね。気持ちにないことを瞬発的に言ってしまって後悔している表情も、少し意識しながら演技をさせていただきました。監督に言われたことは頭に入れて、”あとは自分が思ったように演じてください“と言っていただきました。」
朝ドラ出演は、今回が初めてとなる。
「朝ドラは、大きなスタジオの中に、梅子さんが働いている甘味処 竹もと、星家、猪爪家といった感じでいろいろなセットが並んでいるんです。私は主に星家にしかいないので、星家の中で感情を作ればいいですが、出演者のみなさんは、短いセット間の移動時間で感情を切り替えていかなきゃいけないので、すごく大変だろうなと思います。でも、ロケで撮影をすると、天候の関係でシーンの順序がバラバラなことが多いですが、朝ドラはセットで撮ることが多い分、順番通りに撮ってくださるので気持ちの整理がつけやすくてありがたいなと感じました。」
ぎこちない家族関係というストーリー上の雰囲気とは違って、撮影現場は和気あいあいとしているという。
「とにかく、楽しいですね。放送されたはじめの星家の様子を見たら全然楽しくなさそうですけど(笑)、実際の撮影現場は和気あいあいとしていて、待ち時間には、みんなで言葉のゲームをしたりして、楽しく過ごしています」
のどかが本音を吐露する、『虎に翼』第22週(8月26日~)は、彼女が大活躍するので、注目したい。
「お父さんの航一さんと同じように、ちょっと不気味で、笑顔の裏に何が隠されているんだろうっていうような役なので、そこから本心が見えるようになってくる彼女の変化に、注目していただきたいなと思います」
尾碕真花は一方で、8月29日から配信がスタートするドラマ『恋愛バトルロワイヤル』(Netflix)に、男女交際禁止のエリート高校に通い、見上愛が演じる主人公の親友でもある小森恵麻役で出演している。
「『虎に翼』とはまったくタイプが違う役で、去年の夏から秋くらいまで、私の髪の毛がまだ長かったころに撮影したので、別人と思われてしまうかもしれないですね。こちらも恵麻が感情的になるシーンがあって、大変でした。試行錯誤しながら、演じていた作品です。私は23歳になってるので、高校生1年生の役、まだいけるかな?と思いましたが(笑)、同世代の方と共演するのは、いい刺激をもらえますね。同世代ならではの緊張感と居心地のよさがあって、それは画面にも出ているんじゃないかなと思います。」
大切にしているのは「筋を通すこと」
今回の朝ドラで演じているのどかは、番組公式Xで「ちょっとひねくれたところがある」と人物紹介で記されているような女性だが、素顔の尾碕は素直な人柄が印象的で、しゃべるのが好きだという。
「自分自身が大切にしていることは、筋を通すことです。私は楽しく、自由に生きていきたい人間です。でも、それって人の優しさの上に成り立つものだと思うので、迷惑かけないように、筋は通さないといけないなと。具体的に言うと、嘘をつかないこと、相手に同じ熱量でぶつかること、などを大事にしてます。自分の特徴としては、よくしゃべる性格です。飼ってる犬にも、しゃべりかけてます(笑)。話しかけてくだされば、たくさんしゃべっちゃうので、相手からしたらうるさいだろうなと思って気をつけてます(笑)。たとえば、“休日は、何をしてるの?”と1個の質問をされたら、5倍の答えを返します(笑)。自分自身でも、しゃべりすぎだな、と思っちゃうくらいです」
休日の過ごし方についても、聞いてみた。その答えの中に、どういうキャラクターの人なのかの片鱗を見せて、彼女が持っているちょっと個性的な素敵さを感じさせる。
「次の日がオフの日には、お酒を飲むことが多いですね。強くは無いですけど、美味しいご飯を食べに行って、お酒を飲むのが好きで。私はひとりで過ごす時間もですが、おしゃべりをするのが好きなので、友達を誘ってご飯に行くのが好きです。あと、お金を使うのが好きです(笑)。今回も『虎に翼』に出演が決まって、うれしくて、大きな買い物をしたくなったので、ソファーを買いました。他だと、好きなジュースを1ケース買ったり。」
さまざまな作品で、その名前が象徴するかのように、真っすぐに自分らしく咲く一輪の花のような存在感を見せる、尾碕真花。朝ドラ出演によって、多くの人に女優としての魅力が知られて、大きな飛躍を見せるに違いない。
「いろいろな作品に出会っていきたいです。こういうふうになりたい、こういう作品に出たいというより、自分というものを大切にしながら、ずっと演技ができる環境に身を置いていけたらいいなと思います。いろいろな作品への出演がずっと途切れないで、走っていくというのが、理想的だなと思っています」
尾碕真花さん チェキ プレゼント
締切:2024年10月7日(月)
フォーム送信後、公式X(旧:Twitter)@TP_Rankingをフォロー
プレゼントポストを引用リポストで応募完了!
※ご応募はお一人様1回限りでお願いいたします。
連続テレビ小説『虎に翼』
NHK 総合・月~土 午前8時~8時15分ほか
BS/BSP4K 月~金 午前7時30分~7時45分ほか※土曜日は1週間を振り返ります
放送中出演:伊藤沙莉 岡田将生 森田望智 土居志央梨 桜井ユキ 平岩紙 戸塚純貴 毎田暖乃 余貴美子 井上祐貴 尾碕真花 高橋克実 沢村一樹 滝藤賢一 松山ケンイチ/ほか
作:吉田恵里香
制作統括:尾崎裕和
演出:梛川善郎 安藤大佑 橋本万葉 伊集院悠 相澤一樹 酒井悠
Netflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』
Netflix 2024年8月29日より世界独占配信開始
出演:見上愛 宮世琉弥 水沢林太郎 豊田裕大 秋田汐梨 和内璃乃 尾碕真花 本田響矢 中山翔貴 碧木愛莉 兼光ほのか/ほか
監督:松本壮史・太田良・安川有果
脚本:篠﨑絵理子・首藤凜
プロデューサー:梶原富治・北澤卓哉
文/高倉文紀
評論家。『日経エンタテインメント!』『日刊ゲンダイ』などのメディアで女優・男性俳優の取材や分析を展開。
〈衣装〉
ALM./クヌースマーフ/シースキー/ヘンカ/ランバン オン ブルー(レディース)
撮影/スギゾー。
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