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板垣瑞生、映画『胸が鳴るのは君のせい』で浮所飛貴と恋のライバルに

10歳のときにスカウトされて芸能界入り。以降、『ソロモンの偽証』(15年)などの映画や、『エール』(NHK)などのドラマで活躍してきた板垣瑞生。

昨年は『社内マリッジハニー』(MBS)で連ドラ初主演を飾るなど、次世代主演級の1人だ。新たな出演作は、紺野りさの少女マンガを映画化した映画『胸が鳴るのは君のせい』。主演の浮所飛貴(美 少年/ジャニーズJr.)、ヒロインの白石聖らとともに、キラキラした青春映画に挑んだ。

少女マンガ原作の青春ラブストーリーに挑戦

——『胸が鳴るのは君のせい』のオファーを受けたときは、どう感じましたか。

うれしかったですね。原作はキラキラした少女マンガですけど、内容と字面だけを追うと、すごく人間的な作品で。リアリティや重みもあって、台本を読んでもすんなり頭に入ってきたので、長谷部を演じさせて頂けて良かったです。

——どんなところにリアリティを感じたんですか?

登場する高校生がみんな無垢だからこそ、発言や行動が突拍子もなくて、急にびっくりするようなことをしたり、急にキュンキュンしたりするんです(笑)。でも、そこが若さゆえの、可愛くもあるところですよね。

——板垣さんが演じた長谷部泰広は、ヒロインの篠原つかさ(白石聖)に好意を抱いて、主人公の有馬隼人(浮所飛貴)の恋のライバルになる役。浮所さんは初主演ですが、共演はいかがでしたか?

いやもう、本当に素敵でした。ウッキー(浮所)はウッキーのまま、等身大の18歳(撮影時)として現場に立っていてくれたので、僕はすごく仕事がしやすかったです。

誰に対しても人当たりがいいし、ピュアだし、みんなのことを信じていて、必要以上のことを要求しない。すごくしっかりした方だと思いました。

——板垣さんは20歳。「年上だから支えなきゃ」みたいな気持ちはありましたか?

いや、もう「一緒に楽しく芝居しようぜ。思いっきし、ぶつかってきてくれていいから」っていう気持ちでした。

——印象的だったやりとりは?

最初に、ニヤニヤしながら「ミッキーでいい?」って言われたときは、かわいかったですね(笑)。

——「ミッキーと呼んでいい?」と。

はい。それで僕も「いいよいいよ〜」って(笑)。そこから、「素敵な人やなぁ」と思いましたし、また一緒に仕事したいなって、心から思える人でした。

良い芝居をするための「リラックス」


——撮影現場の雰囲気は、いかがでしたか?

今回は若い人が集まっている作品で、若さゆえの勢いみたいなものがありました。僕も「これは止められるかな?」と思いながら、思いきった動きをしてみたり。髙橋(洋人)監督は、こっちを信頼して自由にやらせてくれる方でした。

——夏祭りや文化祭などいろんなイベントが描かれています。楽しかったシーンは?

教室で有馬君(浮所)がケンカしてるときです。画面に映るか映らないかくらいのギリギリのところで、僕、大爆笑してるんですよ。長谷部なら、そうするかなと思って。そこは、1人で楽しんでました(笑)。

——板垣さん自身の高校時代は、どんな感じだったんですか?

めちゃくちゃ尖ってました(笑)。今はもう、リラックスおじさんみたいな感じですけど(笑)。

——リラックスすることを大事にしている?

そうですね。リラックスできるように、ずっと考えてるというか。

——それはなぜ?

現場では、その方がお芝居がしやすくなるんです。なので、できるだけ落ち着きたくて。

——お仕事を始めた頃は、緊張していたんですか。

もう、緊張しまくりでした(笑)。そのうえ赤面症だったので、もともとは。

——赤面症も?

すぐ顔が赤くなっちゃうので、気をつけないといけなかったです(笑)。

——表に出る仕事をするのは大変そう(笑)。役者の仕事を続けてこられたのは、なぜなんでしょう。

役で、コミュニケーションできたからだと思います。演じさせて頂く役にはセリフがあって、話すことが決まっている。そこに感情を乗せて話したら、本当にしゃべっているようになるので、会話ができるっていう。あと、日常生活の方が感情を出しにくくないですか? お芝居の世界にいた方が、素直に感情を出せてラクだったんだと思います。(後篇に続く)

板垣瑞生(いたがき・みずき)

誕生日 2000年10月25日
出身 東京都
所属事務所 スターダストプロモーション
公式サイト https://www.stardust.co.jp/section3/profile/itagakimizuki.html
オフシャルファンクラブ https://itagakimizuki.jp
インスタグラム https://www.instagram.com/mizuki_itagaki_loveandpeace/
ツイッター https://twitter.com/itagaki_staff

 

映画『胸が鳴るのは君のせい』

2021年6月4日から全国公開
監督:髙橋洋人
原作:紺野りさ
出演:浮所飛貴( 少年/ジャニーズJr.)、白石聖、板垣瑞生、原菜乃華、河村花、若林時英、箭内夢菜、入江海斗、浅川梨奈、RED RICE(湘南乃風)
配給:東映
(C)2021紺野りさ・小学館/「胸が鳴るのは君のせい」製作委員会

インタビュー・文/泊貴洋