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Z世代で人気を集めているお笑いタレントランキング

Z世代で人気を集めているお笑いタレントのタレントランキングの算出方法

株式会社アーキテクトが実施している業界最大規模のタレント調査『タレントパワーランキング』の10代から60代の男女による回答結果をもとにパワースコアを算出しました。

パワースコアとは、調査結果をもとにタレントの認知度(顔と名前を知っている)と誘引率(見たい・聴きたい・知りたい)を掛け合わせた値です。

今回は2022年11月度調査結果から、Z世代でのパワースコアが高いお笑いタレントのランキングを作成しました。コンビやトリオで活動しているお笑いタレントで、個人でもランキングしている人も含みます。

Z世代は一般的に「1997年~2012年生まれ」を指すとされる場合が多く、ここでは10代および20代前半の男女の回答を合わせたものからランキングを作成しています。※本文中の年齢等は2023年3月17日現在。

Z世代におけるパワースコアお笑いタレント部門ベスト20

 

第20位 長田庄平(チョコレートプラネット)

京都府出身の43歳。東京NSC(吉本総合芸能学院)11期生(2005年入学)で、同期にパンサーの向井慧、シソンヌらがいます。東京NSCで同期の松尾駿とチョコレートプラネットを結成。「R-1グぐらんぷり」(現・R-1グランプリ)にピンで出場して2018年には初の決勝進出を果たしました。

最近では2023年2月10日に公開された窪塚洋介主演映画『Sin Clock』に出演しました。男女全体のパワースコアの順位ではお笑い部門41位で、Z世代での支持が高くなっています。ただし、前々回の2022年5月度調査では6位だったので、やや順位を落としています。相方の松尾駿は26位ですが、20代前半女性では5位にランクインしています。

第19位 日村勇紀(バナナマン)

神奈川県出身の50歳。1990年に芸能界入りして、1993年に設楽統とバナナマンを結成。2016年にソロでの冠番組『万年B組ヒムケン先生』(TBS系)が放送開始されて注目を集めました。2018年に元NHKアナウンサーの神田愛花と結婚しました。

現在は『バナナマン日村が歩く! ウォーキングのひむ太郎』(BS朝日)が好評を集めています。男女全体では26位で、Z世代の支持が目立っています。10代後半男性では3位にランクインしています。相方の設楽統は26位(松尾駿と同ポイント)にランクインしています。

第18位 内村光良(ウッチャンナンチャン)

熊本県出身の58歳。1985年に横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)で知り合った南原清隆とウッチャンナンチャンを結成。1990年に冠番組『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』(フジ系)が放送開始され、人気を集めました。

30代前半や40代での支持が高く、男女全体では6位。10代の支持が高い『世界の果てまでイッテQ!』『THE突破ファイル』(日テレ系)などでMCを担当していることもあって、10代後半でもスコアが高くなっています。相方の南原清隆は86位でした。

長田庄平と松尾駿によって2006年に結成され、2008年開催の第1回「キングオブコント」で決勝進出。2014年には準優勝しました。

『有吉の壁』(日テレ系)、『新しいカギ』(フジ系)などで活躍しているほか、『おはスタ』(テレ東系)にレギュラー出演して、Z世代から高い支持を集めています(男女全体では32位)。

年代・性別で見ると10代前半男性、10代後半女性、20代前半女性でのスコアが特に高くなっています。Z世代以外では20代後半女性の支持も高く、Z世代を上回る50.7ポイントをマークしています。

第16位 有吉弘行

広島県出身の48歳。1994年に森脇和成と猿岩石を結成して、『進め!電波少年』(日テレ系)のヒッチハイク企画でブレイク。2004年からピン芸人として活動して、2007年頃から毒舌で再ブレイクを果たし多くのテレビ番組のMCを担当するようになりました。

現在は『有吉ゼミ』(日テレ系)、『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS系)、『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレ朝系)、『有吉ぃぃeeeee!そうだ!今からお前んチでゲームしない?』(テレ東系)などが放送中で、NHKと地上波在京民放キー局全局、全曜日で冠番組がオンエアされています。

男女全体でも同じく16位で、幅広い世代から支持されています。10代前半では男性のスコアが高くなっていますが、10代後半・20代前半では女性のスコアが男性を上回っています。

第15位 バカリズム

1995年から2005年までコンビとして活動。解散後も升野英知がコンビ時代の「バカリズム」の名前でピン芸人として活動しています。2006年に初出場した「R-1ぐらんぷり」で決勝進出。2019年に、元でんぱ組.incの夢眠ねむと結婚しました。

『バズリズム02』(日テレ系)、『家事ヤロウ!!!』(テレ朝系)などに出演しているほか、脚本家としても活躍中。ドラマ『架空OL日記』(読売・日テレ系)、映画『地獄の花園』、2023年1月クールのドラマ『ブラッシュアップライフ』(日テレ系)などを手かけています。

男女全体では21位。Z世代の中では、特に10代後半女性、20代前半女性の支持が高くなっています。

第13位 バナナマン

13位には2組が同ポイントで並びました。1組目は、日村勇紀と設楽統によって1993年に結成されたバナナマンです。2008年に第1回「キングオブコント」で準優勝。2011年から放送開始された乃木坂46の初冠番組『乃木坂って、どこ?』(テレ東系・~2015年)のMCを務めました。

2015年にスタートした冠番組『バナナマンのせっかくグルメ!!』(TBS系)が好評を集め、Z世代でも人気上昇。2022年8月度調査では3位まで順位を上げました。Z世代の中では、20代後半女性の支持が高くなっています。

第13位 春日俊彰(オードリー)

埼玉県出身の44歳。2000年に若林正恭とともに「ナイスミドル」というコンビ名で活動を開始して2005年、「オードリー」に改称。2008年の「M-1グランプリ」で敗者復活戦から決勝に進み、準優勝。ソロでも数多くの番組のロケに起用されて、エム・データ発表の2022年度のテレビ番組マルチ出演回数ランキングで1位となりました。

近年は筋トレに力を入れボディービルダーの大会にも出演して、『炎の体育会TV』(TBS系※2023年3月末に終了)などでも活躍を見せ、Z世代でも人気。前回の2022年8月度調査の29位から順位を上げてトップ20に入りました。

コンビとしては21位。相方の若林正恭は37位。男女全体では若林30位・春日は34位で、Z世代では2人の順位が逆転して春日支持が高くなっています。

第12位 かまいたち

ともにNSC大阪26期の山内健司と濱家隆一が2004年に結成。同期には天竺鼠、藤崎マーケット、バイク川崎バイク、和牛らがいます。2017年に「キングオブコント」優勝。2019年には「M-1グランプリ」で準優勝しました。

現在は冠番組『かまいガチ』(テレ朝系)、『千鳥かまいたちアワー』(日テレ系)をはじめ、多くの番組にレギュラー出演して人気を集めています。2023年夏に放送される『FNS27時間テレビ』(フジ系)の総合司会にも決定しました。

男女全体では35位で、Z世代での支持が高いコンビです。Z世代の中では20代前半女性のスコアが最も高く、10代前半男性と10代後半女性がこれに続いています。個人では濱家隆一が33位、山内健司が43位にランクインしています。

第11位 ダウンタウン

NSC大阪1期出身の浜田雅功と松本人志によって1982年に結成され、昨年、コンビ結成40周年を迎えました。

現在は『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日テレ系)、『ダウンタウンDX』(読売・日テレ系)、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が放送中。男女全体の8位とほぼ同じ順位で、若い世代でも支持を集めています。昭和世代とZ世代がトークを展開する特番『ダウンタウンvsZ世代 ヤバイ昭和あり?なし?』(日テレ系)の第2弾が2023年2月に放送されました。

第10位 小峠英二(バイきんぐ)

福岡県出身の46歳。NSC(大阪17期)で知り合った西村瑞樹と1996年に「バイきんぐ」を結成(ツッコミ担当)。現在はソニー・ミュージックアーティスツに所属しています。

2012年に「キングオブコント」で優勝。ピンでのテレビ出演も増えて、『ヒルナンデス!』(日テレ系)、『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(中京・日テレ系)、『相葉マナブ』(テレ朝系)などで活躍しています。

前回19位からランクアップ。全年代の中で最もスコアが高い年代は20代前半女性で、この年代では5位。また、20代後半男性で松本人志に次ぐ2位となっています。相方の西村瑞樹は156位。

第9位 伊達みきお(サンドウィッチマン)

宮城県出身の48歳。富澤たけしとのコンビ「サンドウィッチマン」のツッコミ担当として活躍中。ソロ冠番組『サンド伊達のコロッケあがってます』(BS-TBS)の最新作が2023年1月に放送されました。

前回は2位でしたが、ランクダウン。男女全体では最新調査でも2位。40代前半、50代前半の支持が高くなっています。

第8位 大悟(千鳥)

岡山県出身、3月25日に43歳の誕生日を迎えます。2000年にノブと「千鳥」を結成。2012年には「R-1ぐらんぷり」で決勝に進出しました。

男女全体では18位で、Z世代での支持が高くなっています。特に10代前半男性のスコアが高く、50.7ポイントという高スコアをマークしています。Z世代以外では20代後半女性のスコアが高く、10代前半男性を上回る55.3ポイントとなっています。

2023年4月から冠番組『ヤギの大悟』(テレ東系)がレギュラー番組に昇格します。

第7位 富澤たけし(サンドウィッチマン)

東京都出身(宮城県育ち)の48歳。「サンドウィッチマン」のボケ担当で活躍中。『M-1グランプリ』の審査員も務めています。

男女全体では3位で相方の伊達みきお(2位)の方が順位が高くなっていますが、Z世代に限ると富澤が上位となっています。20代前半の女性と10代後半男性でスコアが高く、この2つの年代のお笑い部門ランキングでは1位となっています(20代前半女性は千鳥と同ポイントで1位)。

第6位 浜田雅功(ダウンタウン)

大阪府出身の59歳。ダウンタウンのツッコミ担当。ソロで『浜ちゃんが!』(読売・日テレ系)、『プレバト!!』(MBS・TBS系)、『ジャンクSPORTS』(フジ系)などのMCを担当しています。

前回21位から大きく上昇。2022年11月にMCを務める『オオカミ少年』(TBS系)の2時間スペシャルが「年の差ヒット曲バトル!ハマダ歌謡祭」として放送されたことも上昇要因の1つになったようです。Z世代の中では10代前半男性のスコアが高くなっています。

第5位 出川哲朗

神奈川県出身の59歳。1987年に横浜放送映画専門学院の同級生だった内村光良・南原清隆らと旗揚げした「Project team SHA.LA.LA.』(現・『劇団SHA・LA・LA』)の座長に就任。1990年代に入って、タレントとしての活動をスタート。2017年に初のゴールデンプライム帯の冠番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレ東系)が放送開始されて話題を集めました。

『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)などでの活躍で、Z世代での認知度は非常に高く、お笑いタレントの中で3位となっています(1位・フワちゃん、2位・明石家さんま)。

2018年11月にZ世代におけるお笑い部門1位になりましたが、その後はやや下降して前回は12位。再上昇して、今回ベスト5に返り咲きました。2022年10月から新番組『出川一茂ホラン☆フシギの会』(テレ朝系)がスタートしたことも要因になっていると思われます。

第4位 ノブ(千鳥)

岡山県出身の43歳。「千鳥」のツッコミ担当。コンビでのレギュラー番組に加えて、『ノブナカなんなん?』(テレ朝系)では弘中綾香アナとMCを務めているほか、『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK)で番組キャラクター・カネオくんの声を担当しています。

男女全体では10位で、Z世代での支持が高くなっています。特に10代後半女性のスコアがずば抜けて高く、60.0ポイントをマークしています。10代後半女性におけるパワースコアお笑いタレント部門のランキングでは1位です(同2位はコンビとしての千鳥)。

第3位 松本人志(ダウンタウン)

兵庫県出身の59歳。多くの若手お笑いタレントが目標とする存在になっていて、個人でも「M-1

グランプリ」の審査員、『人志松本のすべらない話』(フジ系)などのMC、『探偵ナイトスクープ』(ABCほか)の局長などで幅広く活躍しています。

Z世代の関心も高く、男女全体での5位を上回る順位となっています。中でも、10代後半女性、10代前半男性でのスコアが高くなっています。この世代で人気を集めている『ダウンタウンDX』や『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』などのバラエティ番組での活躍が要因になっているようです。

第2位 千鳥

2000年に大悟とノブによって結成され、2012年、本格的に東京進出。現在は『いろはに千鳥』(テレ玉ほか)、『テレビ千鳥』(テレ朝系)、『千鳥のクセがスゴいネタGP』『千鳥の鬼レンチャン』(フジ系)などの冠番組が人気を集めています。

男女全体では7位で、Z世代での支持の高さが目立っています。特にスコアが高い世代は、10代後半と20代前半の女性、10代前半の男性です。

『千鳥のクセがスゴいネタGP』が2023年4月から『千鳥のクセスゴ!』とタイトルを変えて、毎週日曜19時に放送時間が変更されることが発表されています。

第1位 サンドウィッチマン

伊達みきおと富澤たけしのコンビで1998年に結成。2007年の『M-1グランプリ』で敗者復活戦から優勝して脚光を浴び、好感度の高いコンビとして幅広い世代に支持されて、男女全体の総合ランキングで4位、男性では大谷翔平に次ぐ2位にランクインしています。

Z世代の支持も高く、全体と同様にトップでした。男女のスコアを比べると、2015年11月の調査では男性の方が高くなっていましたが、現在は女性の方が高くなっています。

サンドウィッチマン、千鳥、ダウンタウンの3組は、コンビとしてベストテン入りしているのに加えて、それぞれ個人でも2人ともベストテンに入っており、Z世代での支持の高さがわかります。

Z世代のベスト20には入らなかったものの、メイプル超合金のカズレーザーが10代前半男性で2位、EXITが10代前半女性で2位、あばれる君が10代前半女性で7位、渡辺直美が10代後半女性で5位、アンジャッシュの児嶋一哉が20代前半男性で7位にランクインしています。

今後は、どのような若手が上位に進出するか、注目されます。

 

文/高倉文紀

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